報道発表資料 [2006年9月掲載]

「あなたの土地、買いたがってる人がいるよ。」
同一人物を次々に紹介し測量・整地代金を不当に搾取・・・など

原野商法二次被害!!6社に対し指示・勧告!!

平成18年9月13日
生活文化局

 本日、東京都は、原野商法等で土地を購入した消費者に、虚偽の説明などにより契約の勧誘を行っていた事業者6社に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第7条に基づく指示及び東京都消費生活条例(以下「条例」という。)第48条に基づく勧告を行いました(うち1社は勧告のみ)。
 特定の取引に内在する違反行為に着目して調査を実施し、複数社に同時に行政処分等を行うことは、全国でも初めてです。8月3日付で公表したワールドリゾート(株)に続き、7社について情報提供したことになります。

I 行政処分等対象事業者

1 「特定商取引法第7条に基づく指示」及び「条例第48条に基づく勧告」対象事業者

(1)土地購入希望者を紹介すると持ちかけ、測量・整地契約を勧誘していた事業者

 サワチューリゾート株式会社
  代表者 澤井 忠
  所在地 東京都新宿区百人町1−18−9大久保センタービル5階
  業務内容 土地の測量、整地又は除草

(2)隣地の境界確定のため必要などと虚偽の説明をし、消費者に接触を図っていた事業者

 フィールディング通商株式会社【平成18年7月エステートジャパン(株)に社名変更】
  代表者 松島 信義
  所在地 新宿区北新宿4−22−4
  業務内容 土地の測量、整地又は除草、不動産斡旋販売

 国土測量設計株式会社
  代表者 山下 吉松
  所在地 千代田区六番町4−2グローリア初穂平野ビル5階
  業務内容 土地の測量

 株式会社日本測量院
  代表者 上原 謙一
  所在地 新宿区下宮比町1−7
  業務内容 土地の測量

 協栄測量株式会社
  代表者 澁谷 弘世
  所在地 新宿区四谷2丁目8番地クローバビル9階
  業務内容 土地の測量

2 「条例第48条に基づく勧告」対象事業者

土地売却の画期的な方法があるとして、不動産広告掲出の勧誘をしていた事業者
 株式会社ポリニア
  代表者 島津 義尚
  所在地 港区新橋2丁目2番2号 邦信ビル7階
  業務内容 広告業等


II 土地購入希望者を紹介すると持ちかけ、測量・整地契約を勧誘していた事業者

サワチューリゾート株式会社

1 相談の概要

 契約者の平均年齢 70.3歳
 平均契約額 113万円 最大契約額 260万円
 相談件数 平成16年度−3件、平成17年度−12件、平成18年度−2件 計17件
 ※18年度は8月1日現在の件数

2 東京都における主な勧誘の手口

 主に原野商法の被害者に対して、境界線について承諾が必要、永久杭埋設工事を行う、所有地の管理についてアンケートを行う、などの名目で連絡を要請する。
 たまたま知人に消費者の土地近辺で購入を希望している人がいるから紹介すると持ちかけ、土地の売買契約を当事者同士で締結させ、同時に測量や整地も必要と契約を迫る。測量・整地終了後、土地の売買は購入者の事情変更などで不成立となる。

◎なお、都内の相談事例を見る限り、同一のXなる人物が購入希望者として登場した事例が複数寄せられていたため、不適正な取引行為の疑いがあるとして調査を本年6月末に実施。
 昨年度当該事業者契約件数118件・総額8,948万円のうち、60件・総額5,344万円が同一の土地買取希望者を紹介したうえでの契約だったことと、そのうち土地の売買が完結したケースはひとつもないことを認めた。

3 「特定商取引法第7条に基づく指示」及び「条例第48条に基づく勧告」の内容

 ア 勧誘に先立ち、相手方に対して販売事業者の氏名又は名称、その勧誘に係る商品の種類を明らかにすること。
  (特定商取引法第3条)(条例第25条第1項第1号、条例施行規則第6条第1号)
 イ 売買契約の締結について、不実のことを告げる行為をしないこと。
  (特定商取引法第6条第1項)(条例第25条第1項第1号、条例施行規則第6条第3号)
 ウ 法律及び条例の遵守について、内部教育等により従業員に徹底すること。

4 事例

○当該事業者は都内在住で30年ほど前に福島県の土地を購入したA宅に「近隣地で永久杭埋設工事を行う予定で、境界線の承諾がほしいので連絡をした。ついては尋ねたいことがあるので都合を教えてほしい。」と往復はがきを送付。
 Aは、文面通り隣の人が測量をするために連絡をしなければならないと思い、返信用のはがきに住所と電話番号などを記入し、アンケート欄もあったので、それには「所有地をいずれか処分したい。」という項目に○を付けて返送した。

○その後、当該事業者代表澤井はAに連絡し、その土地近辺に土地を探している人がいる、売る気があるなら本人を紹介するが、当社で測量をするのが条件だと言った。

○後日、Aは事業者に出向き、澤井と購入希望者と紹介されたXの話を聞いた。
 澤井は、「普段は土地売買等の紹介はしていないけれども、知人に頼まれて特別にやっている。」と言った。
 売却の条件が(山林約100坪を)550万円近くで買い取るというかなり好条件であったため、Aは契約を決めXが用意していた土地の売買契約書に記入した。その際測量をしないと売買が出来ないと言われたため、少し高いと思ったが、仲介の意味もあるのかと納得し、当該事業者と測量代60万円近くの契約を締結した。

○数日後、Aは整地も必要と言われ、高額なため一度断ったが、それならばXが半分負担すると言うことになり約30万円の整地の契約を追加で行った。

○翌月、測量と土地整備の成果表がA宅に届き、契約額の振り込みが終了した。

○しかし、その後、Xからの連絡がなくなった。Aが不審に思い何度か連絡をすると「事情により金銭の都合が付かなくなった。自分も整地代金の一部を払っているが、諦めて欲しい。」とのことだった。
 Aは納得がいかず、澤井に相談したが「土地売買に関しては紹介しただけだから、当事者同士で解決して欲しい。」と全く取り合わなかった。

○Aは何度か澤井とXに対し交渉したが解決が図られそうでなかったため、消費生活センターに相談し、仲介のうえ解約が成立した。


III 隣地の境界確定のため必要などと虚偽の説明をし、消費者に接触を図っていた事業者

1 相談の概要

事業者名 相談件数(単位:件) 平均契約額
(最大額)
契約者
平均年齢
(最高齢)
平成14年 平成15年 平成16年

平成17年

平成18年

1)フィールディング通商(株) 6 11 14 26 2 59 96.0(800)万円 71.8(90)歳
2)国土測量設計(株) - - 6 17 2 25 40.4(50)万円 63.8(85)歳
3)(株)日本測量院 4 13 6 15 3 42 41.0(69)万円 65.7(87)歳
4)協栄測量(株) - 1 6 5 4 16 41.2(60)万円 59.7(82)歳
※18年度は8月1日現在の件数

2 「特定商取引法第7条に基づく指示」及び「条例第48条に基づく勧告」の内容

指示 ア 訪問販売に係る勧誘に先立って、相手方に対して販売事業者の氏名又は名称、その勧誘に係る商品の種類を明らかにすること。
イ 売買契約の締結について、不実のことを告げる行為をしないこと。
勧告 ア 訪問販売に係る勧誘に先立って、相手方に対して販売事業者の氏名又は名称、その勧誘に係る商品の種類を明らかにすること。
イ 売買契約の締結について、不実のことを告げる行為をしないこと。
ウ 法律及び条例の遵守について、内部教育等により従業員に徹底すること。

3 指示及び勧告の対象となる不適正な取引行為の例

不適正な取引行為 根拠法令
※数十年前に購入した土地に関し、「貴方の土地について、近隣の方から測量依頼があり、境界確定の立ち会いや承諾のため連絡が必要とDMを発送する。
 しかし、それは測量の勧誘のためのはがきであった。
法第3条・
条例第25条第1項第1号
施行規則第6条第1号
(販売目的隠匿)
※実際には近隣からの依頼がないにもかかわらず、上記内容のDMを発送していた。 法第6条第1項
条例第25条第1項第1号
施行規則第6条第3号
(不実告知)


IV 土地売却の画期的な方法があるとして、不動産広告掲出の勧誘をしていた事業者

株式会社ポリニア

1 相談の概要

 平均契約者年齢 69.6歳[最高:87歳]
 平均契約額 59.4万円[最大:80万円]
 平成16年−1件、平成17年−13件、平成18年−4件、計13件
 ※18年度は8月1日現在の件数

2 「条例第48条に基づく勧告」の内容

 ア 売買契約の締結について、不実のことを告げる行為をしないこと。
 イ 法律及び条例の遵守について、内部教育等により従業員に徹底すること。

3 勧告の対象となる不適正な取引行為の例

 消費者宅に連絡し、数十年前に購入した土地について、「独自のシステムで売却する」「必ず売れる。」と説明する。
 実際には広告掲出のための契約であるが、消費者は不動産売買の斡旋契約であり、経費として60万円程度が必要だと思い込み契約してしまう。
 調査によると、昨年度およそ50件の契約件数を確認し、実際に業界紙などに広告を掲出してはいたものの、広告を契機に売却に至ったケースはない。【施行規則第6条第3号(不実告知)】


V 今後の対応

(1)指示等の内容に対する改善措置について、平成18年9月27日まで都知事あて報告させる。

(2)今後、改善が認められない場合は、特定商取引法に基づく「業務停止命令」等を行う。

(3)原野商法二次被害に関する相談に関しては、相談状況の監視を続け、不適正な取引を行う疑いのある事業者に対しては、迅速な対応をしていく。

問い合わせ先
生活文化局消費生活部取引指導課
 電話 03−5388−3074