報道発表資料 [2007年10月掲載]

東京都食品安全審議会答申
〜調理形態の多様化に対応した営業施設の基準の在り方について〜

平成19年10月9日
福祉保健局

 平成19年3月27日に知事から諮問された「調理形態の多様化に対応した営業施設の基準の在り方」について、本日、東京都食品安全審議会(会長:黒川雄二 財団法人佐々木研究所理事長)から、答申が行われましたのでお知らせします。

《答申のポイント》

1 調理形態の多様化と問題点

  • あらかじめ加熱されたものを利用した食品のみを提供するコンビニエンスストア等の増加
  • こうした簡単な調理方法により食品を提供する場合であっても、「飲食店営業」の「施設基準」が一律的に適用される。
    例:食器や原材料を洗浄するシンクは2槽必要。

2 施設基準見直しのポイント

  • 原材料がすでに加熱されており、作業工程が1工程のみの簡単な調理であれば、洗浄シンクを複数槽に分ける必要はない。
  • 調理場と販売場が隣接していて、従業員の行き来に支障がない場合、販売場の手洗い設備は、調理場の手洗い設備との兼用を認める。

3 新たな施設基準の適用対象となる飲食店営業の範囲

  • コンビニエンスストアのように、食品の販売に付随した飲食店営業
  • 簡易な調理とみなせる行為のみを行っているもの

調理形態の多様化に対応した営業施設の基準の在り方について(答申)(PDF形式:159KB)

問い合わせ先
福祉保健局健康安全室食品監視課
 電話 03−5320−4401

〔別紙〕

東京都食品安全審議会答申の概要

第1 検討の背景

◆調理形態の多様化

  • 簡易な調理により食品を提供するコンビニエンスストアの増加
    ・物品販売に付随した簡易な調理による食品提供
    ⇒おでんや冷凍食品の加熱など、既に調理された食品の加熱のみで提供
    ※洗いものがほとんどない。
    ※水をあまり使わない。
  • これまでの施設基準※1との不均衡
    施設基準は一律的に適用が原則
    コンビニエンスストアでも、レストランでも調理施設はすべて「飲食店営業」の許可が必要
    ※洗浄するものがほとんどなくてもシンクは2槽必要
    ※小規模かつ包装済み食品の販売のみでも販売場と調理場にそれぞれ手洗い設備が必要

◆平成17年 コンビニ業界団体から国へ施設基準の緩和と全国の平準化に関して要望

◆平成19年3月 国から施設基準のガイドラインの通知

第2 都内におけるコンビニエンスストアの現状

◆コンビニエンスストアの食品衛生法等の許可

 一般の飲食店及び販売店と同様に、取り扱っている食品の種類に応じて、食品衛生法や食品製造業等取締条例で規定した営業許可が必要である。一般的に、コンビニエンスストアでは、飲食店営業、食肉販売業、魚介類販売業、乳類販売業、食料品等販売業など複数の許可を取得している。

◆国のガイドラインと都の現行基準との比較

  • 都の現行の施設基準は、すべての飲食店営業に対して一律に適用され、調理行為の内容などによる基準の差異を設けていない。
  • 都の現行の施設基準は、洗浄設備について、洗浄槽は2槽以上必要としている。
  • 都の現行の施設基準は、調理場に手洗いがあっても、これとは別に販売業の許可に伴う従事者のための販売場の手洗いを必要としている。

第3 コンビニエンスストアにおける調理行為について

◆コンビニエンスストア内の飲食店営業における調理行為等の実態

  • コンビニエンスストアでは、包装済みの完成品又は半完成品を使用して簡易な調理を行うため、調理工程に原材料の下処理及び複数の加工工程がない。
  • コンビニエンスストアにおける調理行為は、原材料として完成品又は半完成品を使用しているため、殺菌目的というよりは、主においしく食べるための加熱調理工程となっている。
  • コンビニエンスストアでは、客への食品提供のための食器は、ワンウェイのものを使用している。また、調理器具も、加熱、盛り付け、保管用の器具のみであり、洗浄を必要とする対象が少ない。
  • コンビニエンスストアでは、同一の人が調理、盛り付け、レジを受け持つことが多い。

第4 コンビニエンスストア等の営業施設の基準の在り方

◆簡易な調理行為の範囲について

  • 簡易な調理行為は、完成品又は半完成品の調理行為であって、かつ、作業工程が1工程(調味料を使用する工程は除く。)のみの調理行為とする。

◆施設基準見直しのポイントについて

  • 洗浄槽を複数槽に分ける必要はない。
    簡易な調理行為の範囲であれば洗浄するものが少ない。
  • 販売場の手洗いは、調理場の手洗いとの兼用を認める。
    調理場と販売場が隣接し、かつ、営業施設の規模が小さく、従業員の行き来に支障がない場合は、衛生上の支障はない。

◆上記の施設基準が適用される範囲について

 食品の販売に付随した営業であり、その販売場の一画に調理場の区画を設けて営業する飲食店営業で、簡易な調理行為※2のみしか行わない施設とする。

※1 施設基準とは
 食品衛生法第51条に基づき、都道府県知事が規定する飲食店営業等の営業施設の基準をいう。
 東京都の場合、食品衛生法施行条例により、施設基準を規定している。

※2 簡易な調理行為とは
 完成品又は半完成品の調理行為であって、かつ、作業工程が1工程(調味料を使用する工程は除く。)のみの調理行為