報道発表資料 [2015年8月掲載]

平成26年度大気汚染状況の測定結果について

平成27年8月6日
環境局

 東京都及び八王子市は、都内の大気汚染の状況を把握するため、大気汚染防止法に基づき、住宅地域等に設置している一般環境大気測定局(以下「一般局」という。)47局と、道路沿道に設置している自動車排出ガス測定局(以下「自排局」という。)35局で大気汚染状況の常時監視を行っています。
 また、ベンゼン、トリクロロエチレン等27物質の有害大気汚染物質の濃度を把握するため、月1回14か所の測定局で調査しています。
 このたび、平成26年度の測定結果がまとまりましたので、お知らせします。

1 環境基準の達成状況(表1)

(1) 二酸化窒素

  • 一般局では、9年連続すべての測定局で達成しました。
  • 自排局では、35局中34局で達成しました。達成率は97%でした。

(2) 浮遊粒子状物質

  • すべての測定局で達成しました。

(3) 微小粒子状物質(PM2.5)

  • 一般局では、46局中3局で達成し、達成率は6.5%でした。
  • 自排局では、すべての測定局で達成しませんでした。

(4) 光化学オキシダント

  • すべての測定局で達成しませんでした。

(5) 二酸化硫黄、一酸化炭素

  • 昭和63年度以降、すべての測定局で達成しています。(※平成12年度の三宅島噴火による影響を除く。)

(6) ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン及びジクロロメタン

  • 平成16年度以降11年連続で、すべての測定局で達成しています。

2 年平均濃度の経年変化(図1)(PDF形式:214KB)

(1) 二酸化窒素

 一般局、自排局ともに引き続き低下傾向を示しています。

(2) 浮遊粒子状物質

 自排局の低減が進み、一般局との濃度差が少ない状況が続いています。
 これはディーゼル車規制の効果と考えられます。

(3) 微小粒子状物質(PM2.5)

 都が設置する測定局への設置が完了した平成25年度以降、一般局、自排局ともにほぼ横ばいの状況です。

(4) 光化学オキシダント

 平成23年度は一旦減少したものの、近年、増加傾向にあります。

3 測定結果から見た大気環境の特徴と課題

(1) 二酸化窒素濃度

 一般局では9年連続すべての測定局で環境基準を達成し、自排局でも平成16年度には47%であった達成率が、22年度以降は90%以上で推移しており、改善が大幅に進んでいます(図2)(PDF形式:96KB)。
 これまで連続して環境基準を達成していなかった玉川通り上馬局(自排局)が達成しました。
 すべての測定局での基準達成に向け、都では自動車排出ガス対策、法令の規制対象外である小規模燃焼機器の排ガス対策等に引き続き取り組んでいきます。

(2) 浮遊粒子状物質濃度

 一般局、自排局とも再びすべての測定局で環境基準を達成しました。平成16年度以降は気象的な要因を除き、概ね環境基準を達成しており改善が大幅に進んでいます(図2)(PDF形式:96KB)。
 継続してすべての測定局で基準が達成できるように、都では、工場、廃棄物焼却炉などの固定発生源対策やディーゼル車対策に引き続き取り組んでいきます。

(3) 微小粒子状物質(PM2.5)

 平成26年度は81局(一般局46局(八王子市設置の3局を含む)、自排局35局(八王子市設置の1局を含む))で測定を行いました。
 26年度の環境基準の達成率、環境濃度とも25年度とほぼ同じ水準にありました(表1、2)。
 短期基準、長期基準別に環境基準の達成状況をみると、短期基準は、一般局では46局中4局、自排局では35局中1局、長期基準は、一般局では46局中10局、自排局では35局中3局達成していました(表3)。長期基準に比べて気象等の影響を受けやすい短期基準の達成状況が低くなっています。
 都では、工場、廃棄物焼却炉などの固定発生源対策やディーゼル車対策に引き続き取り組むとともに大気中で二次的に生成するPM2.5の原因物質((揮発性有機化合物(VOC)、窒素酸化物(NOx)等)の排出削減対策に取り組んでいきます。合わせて、都県域を超えた広域的に連携した取組を推進していきます。
 なお、国の定めた注意喚起のための暫定指針値(一般局の1日平均値70マイクログラム/立方メートル)を超えた日は1日もありませんでした。PM2.5の環境基準が設定されて以降、都内の一般局では一度も暫定指針値を超えた日はありません(図3-2)(PDF形式:271KB)。

(4) 光化学オキシダント

 夏季の光化学スモッグ注意報発令日数が9日と過去10年間の平均発令日数15日を下回りました。初回から最終発令までの発令期間も64日と過去10年間の平均発令期間94日と比較して短くなりました。また、光化学スモッグによる被害の届け出はありませんでした(図4、表4)(PDF形式:172KB)。
 都は、光化学オキシダントの原因となる揮発性有機化合物(VOC)、窒素酸化物(NOx)の排出削減対策に引き続き取り組んでいきます。

※参考資料1 大気汚染濃度の上位局(PDF形式:206KB)
※参考資料2 東京都一般環境大気測定局(一般局)の測定結果(26年度)(PDF形式:198KB)
※参考資料3 東京都自動車排出ガス測定局(自排局)の測定結果(26年度)(PDF形式:155KB)
※参考資料4 有害大気汚染物質の測定結果(26年度)(PDF形式:172KB)
※参考資料5 環境基準とその評価方法(PDF形式:130KB)
※参考資料6 大気汚染物質の性状と発生源(PDF形式:141KB)

環境局公式ウェブサイト

東京都長期ビジョン事業】
本件は、「東京都長期ビジョン」における、以下の都市戦略・政策指針に係る事業です。
都市戦略7 「豊かな環境や充実したインフラを次世代に引き継ぐ都市の実現」
政策指針21 「水と緑に囲まれ、環境と調和した都市の実現」

問い合わせ先
環境局環境改善部大気保全課
 電話 03-5388-3568
(有害大気汚染物質に関すること)
環境局化学物質対策課
 電話 03-5388-3580

〔参考〕

表1 環境基準の達成状況

項目 一般局 自排局
平成26年度 平成25年度 平成26年度 平成25年度
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
二酸化窒素 44÷44 100 44÷44 100 34÷35 97 33÷35 94
浮遊粒子状物質 47÷47 100 46÷47 98 35÷35 100 33÷35 94
微小粒子状物質(PM2.5) 3÷46 6.5 3÷45 6.7 0÷35 0 0÷35 0
光化学オキシダント 0÷41 0 0÷41 0 - - - -
二酸化硫黄 20÷20 100 20÷20 100 5÷5 100 5÷5 100
一酸化炭素 11÷11 100 11÷11 100 17÷17 100 17÷17 100
ベンゼン 12÷12 100 12÷12 100 2÷2 100 2÷2 100
トリクロロエチレン 12÷12 100 12÷12 100 2÷2 100 2÷2 100
テトラクロロエチレン 12÷12 100 12÷12 100 2÷2 100 2÷2 100
ジクロロメタン 12÷12 100 12÷12 100 2÷2 100 2÷2 100

※PM2.5については、26年度から八王子市大楽寺町局(八王子市設置一般局)で測定を開始した。

表2 大気汚染物質の年平均濃度

(単位:ppm ただし、浮遊粒子状物質、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン及びジクロロメタンはミリグラム/立方メートル、微小粒子状物質はマイクログラム/立方メートル)

項目
(環境基準値)
一般局 自排局
平成26年度 平成25年度 平成26年度 平成25年度
二酸化窒素(0.06) 0.017 0.018 0.026 0.026
浮遊粒子状物質(0.10) 0.020 0.021 0.021 0.023
微小粒子状物質(PM2.5)(15) 16.0 15.8 17.2 16.7
光化学オキシダント(0.06) 0.032 0.032 - -
二酸化硫黄(0.04) 0.002 0.002 0.002 0.002
一酸化炭素(10) 0.3 0.3 0.4 0.4
ベンゼン(0.003) 0.0011 0.0012 0.0013 0.0015
トリクロロエチレン(0.2) 0.0012 0.0018 0.0012 0.0018
テトラクロロエチレン(0.2) 0.00026 0.00037 0.00036 0.00051
ジクロロメタン(0.15) 0.0016 0.0020 0.0018 0.0023

※ 光化学オキシダントは5時00分〜20時00分の平均値である。

表3 微小粒子状物質(PM2.5)の短期基準・長期基準別の達成状況

項目 一般局 自排局
平成26年度 平成25年度 平成26年度 平成25年度
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
達成局数
÷
測定局数
達成率
(%)
長期基準 10÷46 21.7 10÷45 22.2 3÷35 8.6 3÷35 8.6
短期基準 4÷46 8.7 3÷45 6.7 1÷35 2.8 0÷35 0