報道発表資料 [2011年4月掲載]

商品テスト結果 家具から放散される有害物質
新しいタンスで喉が痛い、目がチカチカ
家具からホルムアルデヒドが放散!
30検体中6検体の収納家具でホルムアルデヒド指針値を超過

平成23年4月12日
生活文化局

 都内の消費生活相談窓口に、「家具が原因で目がチカチカした」など収納家具(食器棚・本棚・タンス)のにおい等に関する相談が、この10年間で149件寄せられています。これらは、家具に使われる合板等から放散されるホルムアルデヒドなどの有害物質が一因であることが推測されます。ホルムアルデヒドについては、内装や造り付け家具は建築基準法に基づく規制がありますが、家具についての規制はありません。(別紙参照)
 そこで、においなど実際の商品の品質を手元に届くまで確認できないインターネット通販で販売されている収納家具を対象として、ホルムアルデヒド等の有害物質の放散状況について実態を調査しました。
 今回の調査結果を踏まえ、関係機関に情報提供を行うとともに家具から放散されるホルムアルデヒドの低減化などを要望していきます。

1 主な調査結果

(1)家具を室内に設置し、1日後に、ホルムアルデヒドの室内濃度を測定したところ、室内濃度指針値(0.08ppm)を上回る商品が、30検体中6検体(20%)あった。特に、1検体は、指針値の4倍以上の濃度となった。そのうち、低ホルムアルデヒドである旨の表示(「低ホルム仕様」等)がされている家具では、10検体中1検体が室内濃度指針値を上回った。

室内濃度指針値を上回った検体
分類 番号 室内濃度結果 備考
本棚 8 0.25  
タンス 14 0.15  
16 0.34  
17 0.15  
19 0.09  
本棚 26 0.15
※低ホルムアルデヒド表示あり
図表

(2)ホルムアルデヒドが高濃度で放散されるタンス内に乳児用衣類を1日置いたところ、衣類のホルムアルデヒド濃度は移染により家庭用品規制法の規制値(16ppm)を上回る20ppmとなった。
 ただし、ポリ袋に入れて保管した衣服への移染は確認されなかった。

2 消費者へのアドバイス

  1. 通信販売により家具を購入する際は、家具のにおいが強く不快に感じた場合にどのような条件で返品できるか良く確認してから購入の手続きを進めましょう。
  2. 家具からの化学物質の放散が気になる場合は、気温の高い日に部屋を換気しながら、家具の扉や引き出しを開けておくことによりある程度濃度を減少させることができます。
  3. 乳幼児や肌が敏感な方の衣料品について、ホルムアルデヒドの影響を心配される場合は、タンスに収納する際にポリ袋等に入れ密閉すると移染を防ぐことができます。

3 要望・情報提供

 関係機関へ、家具から放散されるホルムアルデヒドの低減化に努めることや「低ホルムアルデヒド」表示の適正化を図ることについて要望するとともに、商品テスト結果を情報提供する。

(1)要望先

 消費者庁、経済産業省

(2)情報提供先

 厚生労働省、社団法人 日本通信販売協会、社団法人 日本家具産業振興会

(3)事業者への対応

 高濃度のホルムアルデヒドの放散が確認された商品に係る事業者に対して、有害物質の低減化を要請

※別紙 ホルムアルデヒド関連の規制・自主基準等(PDF:220KB)
※別添 家具から放出される有害物質 商品テスト結果の概要(PDF:602KB)
※別添 家具から放出される有害物質 商品テスト結果の全文(PDF:782KB)

問い合わせ先
生活文化局消費生活部生活安全課
 電話 03−5388−3082

〔参考〕

ホルムアルデヒドとは

  • ホルムアルデヒドは、粘膜に対して刺激性があり、目がチカチカする、涙や鼻水が出る、等の原因となる化学物質。
  • 現在、ホルムアルデヒドを含む建築材料は建築基準法に基づく規制によって使用する面積が制限されているが、タンスなどの家具には規定がない。
  • JAS及びJISでは合板やMDF(中密度繊維板)などについて、ホルムアルデヒドの放散量の測定法及び基準(F☆☆☆☆〜F☆)を定めている。

室内濃度指針値とは

  • 厚生労働省では、ホルムアルデヒドをはじめとする13種の揮発性有機化合物(VOC)について室内濃度指針値を設定している。(ホルムアルデヒドは0.08ppm)
  • 室内濃度指針値は、現状において入手可能な科学的知見に基づき、人がその化学物質の示された濃度以下の暴露を一生涯受けたとしても、健康への有害な影響を受けないであろうとの判断により設定された値である。
  • 室内濃度指針値を一時的、かつ、わずかに超えたとしても直ちに健康への有害な影響を生ずるわけではない。しかしながら、その化学物質による身体の不調が疑われる場合には、医師等に受診・相談することが望ましいと考えられる。

家庭用品規制法とは

  • 「家庭用品規制法(有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律)」では、家庭用品に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質による健康被害を未然に防止するために必要な規制を行っている。
  • 生後24ヶ月以内の乳幼児用繊維製品についてホルムアルデヒドは16ppmの規制値が定められていて、これらを超える製品の流通防止を図っている。