「食肉の生食」による食中毒防止のための効果的な普及啓発の検討
(東京都食品安全情報評価委員会報告)
平成21年9月30日
福祉保健局
近年、鶏刺し、とりわさ、牛レバ刺しなど食肉を生で食べたことによる食中毒が多く発生しており、平成20年には都内で発生した食中毒の3件に1件は、食肉の生食が原因として疑われました。
東京都食品安全情報評価委員会は、都として初めて、食肉の生食に関する大規模な実態調査を実施し、その実態や課題をもとに、食肉の生食による食中毒防止のための効果的な普及啓発の方策を取りまとめましたので、お知らせします。
最終報告のポイント
消費者・事業者に周知すべき内容
消費者・事業者に特にお伝えしたい内容は、次の三点です。
1 お肉を生で食べると、食中毒になることがあります
カンピロバクターや腸管出血性大腸菌(O157など)は、少量の菌で食中毒を起こします。新鮮であっても菌が付いている食肉を生で食べれば、食中毒になる可能性があります。
2 子どもが食肉を生で食べると、特に危険です
カンピロバクターによる腸炎は、子どもに多く発生します。また、腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒は、合併症で腎機能障害等を起こす溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症する率が子どもにおいて高く、死に至ることがあります。子どもも含めて、カンピロバクターによる食中毒の後、手足の麻ひ等を起こすギラン・バレー症候群を発症することがあります。
3 「生食用」の牛肉、鶏肉は流通していません
厚生労働省は通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、牛肉については平成20年度に国内と畜場から生食用としての出荷実績はなく、一部生食用として輸入されているものがありますが、その量はごく少ないものと考えられます。また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性があります。
普及啓発の方法
1 消費者に対する普及啓発
食中毒患者が多い20代・30代と、食中毒が重症化しやすい子どもの保護者への注意喚起を、重点的に行う必要がある。
(例)
- (20代、30代向け)車内広告などの広告媒体、インターネット、携帯サイト、テレビ、雑誌等や、学校、勤務先を通じた情報提供により、リスク情報に接する機会を増やす。
- (小さい子どもの保護者向け)保育園・幼稚園・学校を通じた情報提供や、乳幼児健診等の子どもの保護者が集まる機会を捉えて、情報提供を進める。
2 事業者に対する指導及び周知徹底
- 保健所等が行う監視指導の際に、食肉の生食のリスクをデータで示した情報を周知し、「生食用」食肉以外は生で提供しないことを徹底する必要がある。
- 業界団体を通じた事業者への情報提供により、自主的な衛生管理の向上を促進することが重要である。
※別紙 東京都食品安全情報評価委員会報告
| 問い合わせ先 福祉保健局健康安全部健康安全課 電話 03−5320−4507 |