平成18年度中小企業等労働条件実態調査
「派遣労働に関する実態調査」結果について
平成19年3月26日
産業労働局
東京都では、派遣労働の実態について継続的に調査を行っています。就業構造が急激に変化する中でどのような変貌を遂げてきたのか、平成18年度は、平成14年度に実施した前回調査との比較を行うとともに、平成16年の労働者派遣法の改正後の状況に焦点をあてて調査を行いました。このほど、調査結果がまとまりましたので、お知らせします。
《調査結果のポイント》
◆派遣市場の拡大
- 回答事業所のうち派遣労働者を受入れている事業所は55.1%で前回の43.8%より11.3ポイント増加
- 派遣先の従業員全体に占める派遣労働者の比率は10.1%で、前回の5.9%より4.2ポイント増加
- 「派遣先企業数が増えた」とする派遣元は42.7%で、前回の33.9%から8.8ポイント増加
- 派遣元の課題は、「派遣スタッフの確保」が67.2%で、前回の55.3%から11.9ポイント増加し、「派遣先の確保・開拓」が29.5%で、前回の56.9%から27.4ポイント減少
◆一時的な労働力を望む事業所と、正社員志向の派遣労働者
- 今後「臨時的・一時的な労働力」として活用したい事業所は37.7%と最も多く、「正社員とともに基幹的に」活用したい事業所は12.7%
- 今後希望する働き方を「できれば正社員」とする派遣労働者は44.2%で、前回より7ポイント増加
◆紹介予定派遣による採用実績増加(※)
- 紹介予定派遣を「利用したことがある」派遣先は28.9%、「利用する予定である」のは6.7%
- 派遣先の紹介予定派遣による採用実績は54.5%で、前回より10.1ポイント増加し、その採用のうち75.5%が、「正規社員」
- 紹介予定派遣を「利用したい」派遣労働者は43.9%で、前回より2.7ポイント増加
◆直接雇用申込義務(※)を知っている派遣労働者は3割以上
- 「受入期間制限がある業務」についての直接雇用申込義務を「知っている」派遣労働者は36.9%
- 「受入期間制限がない業務」についての直接雇用申込義務を「知っている」派遣労働者は30.4%
平成16年の労働者派遣法の改正で、派遣労働者に対する直接雇用申込義務が一定の条件のもとで派遣先事業所に課された。
※詳細は「用語の解説」参照
| 問い合わせ先 東京都労働相談情報センター 電話 03−5211−2200 |
〔別紙〕
【調査の概要】
1 調査対象
(1)派遣元事業所調査 都内の一般労働者派遣事業所2,000事業所
(2)派遣先事業所調査 都内に所在し、製造業、情報通信業、卸売・小売業、金融・保険業、サービス業の5業種に属し、従業員規模30人以上の一般事業所2,000事業所
(3)派遣労働者調査 派遣元事業所に雇用されている登録型派遣労働者2,000人
2 調査時期・方法
(1)事業所調査 平成18年10月1日、郵送配布・郵送回収
(2)派遣労働者調査 平成18年11月1日、派遣元事業所を通じて配布、郵送回収
3 回収状況
(1)派遣元事業所調査 有効回収数725 有効回収率36.3%
(2)派遣先事業所調査 有効回収数758 有効回収率37.9%
(3)派遣労働者調査 有効回収数720 有効回収率36.0%
1 派遣元事業所調査 ( )内数値は平成14年度実施の前回調査
- 登録型派遣の実績があるのは回答数の74.9%の543事業所
- 派遣先企業数は「1〜2社」が27.3%(25.5%)に増加
- 売上高が最大の派遣先の業種は、「サービス業」19.9%、「情報通信業」19.2%、「製造業」15.5%
- 売上高の最も多い業務は「事務用機器操作」19.0%、売上のある業務(複数回答)は、「事務用機器操作」46.0%、「一般事務」38.1%、「ファイリング」31.1%の順
- 登録型派遣労働者(スタッフ)数は「29人以下」が36.1%(24.5%)に増加
- 登録スタッフの女性比率は「90%以上」が26.3%(35.8%)に減少し、「50%未満」は31.1%(17.6%)に増加
- 登録スタッフの最も多い年代は、「25〜29歳」が25.2%(45.5%)に減少し、「35歳以上」が33.7%(20.0%)に増加
- 派遣スタッフの平均時給額は、1,480円
- 派遣スタッフの労働・社会保険加入率はいずれも「80%以上」が5〜6割で前回より10ポイント程度増加
2 派遣先事業所調査
- 派遣労働者受入率は全体では55.1%の418事業所で、多い業種は「金融・保険業」73.7%、「製造業」59.9%、「情報通信業」53.7%
- 全常用労働者数が「30〜99人」である事業所が39.1%(35.7%)、「100〜299人」が22.3%(19.3%)と300人未満の事業所が約7割(69.7%)
- 派遣労働者を利用した理由は「業務量の変動が大」46.4%(32.9%)、「従業員数の抑制」44.0%(33.2%)が多い
- 派遣を多く利用している業務は、「一般事務」39.2%、「事務用機器操作」27.5%
- 最も多い労働者派遣契約期間は、平均9.53ヶ月
3 派遣労働者調査
- 回答した派遣労働者の性別は、男性22.1%(12.7%)、女性76.3%(86.6%)
- 年代は、「30代」が40.3%(37.7%)で最も多く、40代以上の割合が34.0%(24.5%)
- 派遣労働者本人が「家計中心者」である者が46.0%(35.0%)
- 派遣労働者になる前の勤務経験は「ある」が84.3%(90.1%)、勤務経験「5年以上」が60.1%(56.4%)、直前の勤務形態は「正社員」63.8%(61.8%)が多い
- 直前の勤務先を辞めた理由は「仕事の将来性」18.9%(15.3%)が最も多い。派遣の仕事を選んだ理由は「自分の都合に合わせて働けるから」42.6%(43.8%)、「正社員としての適当な仕事がなかったから」38.3%(43.8%)が多い
- 昨年1年間に派遣で働いた日数は「230〜259日」が30.1%(31.5%)が最も多い
- 1ヶ月の労働日数(平成18年10月)は「21日」が37.8%で、平均は19.94日
- 1ヶ月の時間外労働時間(平成18年10月)は、平均36時間
- 年収は、「200〜250万円未満」が18.6%(21.9%)、「250〜300万円未満」が16.7%(16.0%)、「50万円未満」が16.0%(6.6%)が多い
- 派遣先企業規模は「1,000人以上」で43.1%(43.9%)
- 派遣契約期間は「3〜6ヶ月未満」34.7%(30.4%)、通算派遣期間は「1〜3年未満」34.2%(34.9%)
※用語の解説
- 紹介予定派遣とは、
- 派遣として一定期間働いた後、派遣元事業主が派遣労働者及び派遣先に対して職業紹介を行う(ことを予定している)ものをいう。(労働者派遣法2条6号)
- 直接雇用申込義務とは、
- 1)派遣受入期間制限のある業務(政令指定26業務以外)について、派遣受入可能な期間を超えて派遣労働者を使用するときは、派遣労働者に雇用契約の申込をしなければならないこと
2)派遣受入期間制限のない業務(政令指定26業務について3年を超えて派遣労働者を使用している部署に同一業務をする労働者を新たに採用する場合、派遣労働者に雇用契約の申込をしなければならないことをいう。
(労働者派遣法第40条の4及び5)平成16年労働者派遣法改正にて新設
※資料 「派遣労働に関する実態調査」概要