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発言内容
都民のみなさんへ(2月)
みなさん、こんにちは。今日は、大事な来年度の予算についてお話ししますが、このところのこの不景気の連続で、みんな本当に困っているんですけども。東京都も、この2年間で1兆1千億の税収が減りました。税金がそれだけ入ってこなくなっちゃったんですが。
こういう状況の中で、とにかく予算を作るって本当に難しい仕事なんですけども。ただ、ここで、東京の活力をそぐわけにも行かないし、東京は再三申しているように、日本の心臓部であり頭脳部でありますから、この東京がへたっちゃったら、日本そのものに大きな影響を与えますんで、予算の編成も随分苦労致しました。
お聞き及びかどうかわかりませんが、世界の先進国の中で正確なバランスシートのない国というのは日本だけなんですよ。なぜか知らないけど、大蔵省、財務省が、ずっと、単式簿記っていう、本当に家計簿にも及ばないような、会計制度を続けてきまして。ですから、日本の企業はどこも、当たり前のことですけども複式簿記、発生主義という形でやっているんです。これがないものですから、きちっとしたバランスシートも出来ないし、だいたい、無駄を省くための、この事業は失敗した成功したということを判断するための、財務諸表っていうのが出てこない。東京は、この新しい会計制度を始めたことによって、きちっとした財務諸表が出てきますから、こういう財政のピンチの時にも、この事業は無駄がある無駄がない、とにかくこれは残そう残すまいということで、その判断が的確にできました。
ですから、国は今頃になって、政権が変わったんで、やっと事業仕分けなんてやっていますけど、あんなものは、実は前から、もし会計制度を合理的なものにしていれば、とっくにできたことなんですけど。今になってああいうかなり乱暴な形で事業仕分けをしています。それでも全部におよんで、もともと会計制度が悪いんです、日本っていう国は。だから国のお役人が、天下りをしたり無駄を作ったり、事業のために事業をやったり、馬鹿なことをやっても、これがまかり通って来たんだ。
それはそうでしょう。皆さん、一つ考えてみても、あの淡路島という、かなり大きな島であるけど、ただのちっぽけな島ですよ。四国と本州の間に浮かんでいる。そこに橋をかける。それだけじゃなしに四国に向かって淡路島経由も含めて3本橋を造る。こんな馬鹿な計画をやる国なんてありませんよ。そういうことがまかり通って来たんだ。
ですから、会計制度が悪いんで、私はそれを変えました。これによって、東京の財政を占う財務諸表がきちっと出てきます。そういう点では、今度の予算編成でも、とにかく271件、これを検証しまして、総額、だいたい200億円の無駄を、カットすることになりました。
難しいことは申しませんが、政策的経費であります一般歳出は、それでも前年に比べて1.9%増やしました。投資的経費は6年連続で増加しておりまして8千億を越すなど、非常に積極的な予算になっていると思います。
また、就任以来、みんなで努力して貯金を貯めて来ました。私が都庁へ来た時は、200億しか貯金がなかったんですけど、これを1兆を越す貯金になりまして。まだ、少しずつ使っていますけども、今では1兆円を越す積立金といいますか貯金、これは都にはあります。
そういうことで、皆さんにとって大事な福祉と保健については非常に予算を積極的に組みまして、過去に比べて最高の予算を組んだことになりました。
今度の予算のポイントは、第一には、皆さんにとって必要な雇用、仕事、それと生活の不安に対する取組で、これは色々と手立てもあるんですが、今の政府は公共事業は全て悪みたいな形をしていますけども、しかし、公共事業はやることはやらなくちゃいけないし、やることによって、たとえば、どこまで今度進むかわかりませんが、政府によっては、東京の環状道路は、これは東京のためだけじゃないんです。東京を通過する車をスムーズにバイパスさせるためにも必要なんで。これは時間というものをお金に換算するとべらぼうな、今までマイナスになったんですけど、これも一刻も早く完成したいんですが。それが象徴するように、公共事業というのは、やっぱり、景気の刺激になります。
早い話が東京にまだ残念ながら数多くのホームレスの方がおられますが、その人たちが、今まで何をしていたのかを調べましたら、50%以上の方が建設業なんです。建設業って、それだけの人を動かして来ましたが、それがへたって来ると、つまり、ホームレスの過半の犠牲者を出すような形になるわけです。
いずれにしろ、そういったものを含めて東京に多い非常に優秀な技術を持った中小企業というか零細企業の救済のためにも、思い切って予算を作りましたし。それから、国は形式にとらわれてなかなかやることをやらないんです。たとえば、東京みたいな所で土地が高いでしょう。そこで保育園を作るたって、国の規格にあった保育園なんか出来っこない、認可保育所は。認可を受けようと思って国の援助を受けようと思ったら大きな土地を取得しなきゃいけない。そんなことは東京で出来っこないんだ。ですから、かつてJRが持っていた駅前の建物なんかを利用した認証保育所、本当はこれは国が認可保育所と同じように援助しなくちゃいけないんですけど、少し増えましたが。そういった、独特の東京の形の保育所を作って来ましたけども、これは本当に大人気になりまして、どんどん増えていますから。
こういったものと同じように、たとえば、お母さんが働いている家庭でも子供が学校終わったあと学校なり学校の近くに、集まって、そこで放課後を過ごして、お母さんが帰ってくる時間に家に帰ると。それで東京都型の学童クラブも創設しましたし、パートタイム向けの定期利用保育の創設や生まれたばかりの赤ちゃんの健康のために必要なNICU(新生児集中治療管理室)の増設などいろんなことを企画しております。それから、先ほど申しましたけども、外かく環状線の整備とか、羽田もまた滑走路が増えますし、こういったものが世界からお客さんがもっとやって来る一つの大きなよすがになると思いますが。
その他この他で、国がなかなか手を付けてくれないような仕事を東京は先んじて、これからもやって参ります。
そういう点で、皆さん、ちょっと今、心もなえていらっしゃるかも知れないが、まだまだ東京は頑張りますし、また、皆さんが、「よし、やろうじゃないか」という気持ちを持って頂くことで東京の活力を持続できるわけですから、お互いに力出し合って知恵出し合って頑張りましょう、今年も。
| 東京都知事 石原 慎太郎 |
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