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記者会見

平成26年8月29日更新

舛添知事定例記者会見
平成26年8月29日(金曜)
15時00分〜15時47分

知事冒頭発言

1 名誉都民について

【知事】まず、第1点ですけれども、平成26年度東京都名誉都民の選定について、お知らせをいたします。今年の候補者として、長嶋茂雄さん、三橋國民さん、山田洋次さんの3名の方を選定いたしました。長嶋さんは、もう皆さんご承知のとおりで、東京六大学野球と読売巨人軍で活躍しまして、「ミスタープロ野球」として、誰からも愛される国民的スターでございます。また、プロ野球人として野球界の発展や日本代表監督として代表選手団をアテネオリンピック出場に導くなど、その功績は顕著であります。さらに、大病に倒れられた後も、懸命なリハビリテーションにより見事にカムバックした姿は、人々に希望や活力を与えております。
 三橋國民さんは、第2次世界大戦下の西部ニューギニアでの激戦と飢餓を切り抜け、重傷を負いながらも生還された後、帰らぬ人となった多くの戦友への「鎮魂」と「平和への祈り」をライフワークとしまして、造形美術による創作に力を注いでこられました。加えて、社会活動として、戦争を知らない世代に向けて、自らの戦争体験や平和への思いを、講演などを通して訴え続けられた功績は多大であります。
 3人目でございます。山田洋次さん。山田さんは、日本を代表する映画監督として長年に渡り活躍して、寅さんで有名な「男はつらいよ」や、第1回日本アカデミー賞監督賞を受賞しました、「幸福の黄色いハンカチ」など、人間ドラマに焦点を当てた作品は、多くの観客に支持されております。映画監督としての実績はもとより、作品を通して「ふるさと」としての東京を広く都民、国民にアピールされた功績は多大であります。
 この3名の方々の素晴らしい功績は、都民が敬愛し、誇りとするものであります。次の定例都議会で同意をいただいた上で、顕彰式を行う予定であります。詳細につきましては、生活文化局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通の取組について

【知事】次のテーマでございます。都心と臨海副都心とを結びます、新たな公共交通の取組についてお知らせいたします。いつも申し上げておりますけれども、東京における最大の問題の1つが交通体系でございまして、現在、各交通機関の連携や、空港アクセスなど、様々な議論を進めております。とりわけ、オリンピック・パラリンピック大会の中心となる晴海や臨海副都心一帯は、選手村の後利用など、オリンピックを契機とした交通需要が見込まれます。ここは選手村の予定地ですね。併せて、この地域は国家戦略特区の指定を受けておりまして、特区の様々なプロジェクトに伴いMICEの誘致や、業務、商業、住宅など、様々な開発が進むと予測されます。具体的には、臨海部の競技施設の後利用。それから、選手村や周辺の開発。さらに、都心部においても、虎ノ門や銀座における再開発で、バスターミナルの整備が予定されております。こうしたことから、2020年のオリンピック・パラリンピックまでの限られた時間の中で運行できる、新たな公共交通を整備することにいたしました。具体的には、時間に正確な運行や輸送力、バリアフリーなどに対応した、新たな交通システムでありますBRT(Bus Rapid Transit)を想定しております。この導入に合わせまして、民間などのノウハウを活用し、併せて水素社会の実現に貢献する燃料電池バスの導入などを検討してまいりたいと思っております。本日、こうした考えを整理した「基本方針」を公表しまして、これを具体化するための「事業協力者」の募集を併せて行うことといたしました。今後は、国や警視庁などと密接に連携し、2019年の運行開始を目指してまいります。この点につきましての詳細は、都市整備局から説明をさせたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 総合防災訓練について

【知事】それから、3点目でありますが、明日30日に実施します総合防災訓練についてお知らせいたします。本年は、都と杉並区と合同で、首都直下地震時の木造住宅密集地域における災害等を想定した訓練を実施いたします。警視庁、東京消防庁に加え、自衛隊やライフライン事業者、民間団体など、幅広い機関にもご参加いただき、地域住民の方も交えて実践的な訓練を実施いたします。また、都立和田堀公園では、誰でも参加できる展示体験コーナーやスタンプラリーなども実施いたします。訓練時間は、明日の朝9時から12時まででありますけれども、地元をはじめ、都民の皆さんにもぜひご参加いただければと思います。また、9月1日の朝には、都庁防災センターで副知事をはじめ、関係局長出席の下、災害対策本部の審議訓練を実施いたします。今回の訓練では、政府の緊急対策本部運営訓練と連携することとしておりまして、安倍総理とのテレビ会議も予定してございます。こうした取組を通じて、今後とも国との連携を強化し、首都直下地震等への備えを万全なものとしていきたいと思います。訓練の詳細については、総務局の方にお尋ねいただければと思います。

質疑応答

【記者】朝日新聞の後藤です。知事、2番目におっしゃった公共交通の整備についてですが、BRTというと、晴海から都心に向けての構想を中央区が既に明らかにしてるかと思うのですか、都との連携とか、どういうつながりになっているんでしょうか。

【知事】これは、それぞれの区も、例えば、ロープウエーをやるというようなアイデアも出しておられると思いますので、それは調整が必要ですけども、基本的には東京全体のこのアクセス、交通体系をより改善するという意味において、都がきちんとやるということで。後はもう、当然、それぞれの区の方々のお考えもあるでしょうし、国もまた色々な意味でお考えがあると思いますから、区とも、多摩は市町村になりますけど、区市町村及び国との連携はしっかりやっていきたいと、それが基本方針です。

【記者】BRTというと、車線を1レーンですね、バス専用レーンにして運行するということが基本的かと思うのですが、そういう考え方でよろしいのでしょうか。

【知事】そこは、これから詳細に詰めていくので、要するに、時間が正確であって大量に輸送ができると。しかし、そういうのもは鉄道になってしまうわけです。それで、鉄道は投資が大変ですから、作るのが。だから、ある意味でそれぞれの良い所をとってやるわけなので、そこは、必要な妥協はしないといけないと思っていますので、柔軟に対応し、現実に動かしながら考えたいと思っています。

【記者】読売新聞の山村と申します。先ほど知事がおっしゃったロープウエーなんですけれども、江東区から要請が出ていたかと思うのですが。要請というか、検討を求められていたかと思うのですか、今のところの状況というのは、進捗状況はいかがでしょうか。

【知事】今はまだ、具体的にどうするかという話までは行っていません。アイデアをお伺いしたという段階で止まっています。

【記者】共存するということは、そのBRTとロープウエーが共存するということもあり得るという考えでしょうか。

【知事】いや、共存というより、今、私が申し上げたのは、それぞれの区市町村もいろいろなアイデアをお持ちでしょうと。しかし、都としてこれはしっかりやるんだというのはやった上で、協力できるところがあれば協力するし、例えば、ロープウエーというのは嵐になったら動きませんね。観光客がいる時は良いですけれども、例えば通勤の足として使えますかといった時に、いや、嵐で止まった時は、その日の分、定期代を負けてくれるのですかとかいうような話になってきてしまうので、やはりアイデア倒れをしてはいけないので、そういう問題点を一つ一つ詰める必要があると思います。それを、一時的に私たちがとやかく言う問題ではなくて、提案なさった方が、まずそこをしっかりやっていただきたいと思っています。

【記者】東京MXテレビの朝倉です。このBRTについてお伺いしたいのですが、今、メリットとして、時間が正確であり大量に輸送できることが一般的なメリットとして上がったんですが、この場所にBRTを走らせることのメリットというか、都民に対する意味合いというと、どういう点があると思われますか。

【知事】要するに時間が限られていて、6年以内にやらないと間に合わない。だから、いろいろな鉄道の延伸問題がありますけれども、鉄道をつくるというのは滅茶苦茶大変ですよね。だけど、車とかバスは今からでも走らせようと思ったら、極端にいえば、すぐにでも走らせられるわけで、停留所があってダイヤがあれば良いわけですから。だから、とにかく2020年のオリンピック・パラリンピックを契機として、爆発的な交通需要があると。それから、その後、MICEがあったり、それからオリンピックの後、今でもそうですけれど、豊洲あたりを見ても、どんどんマンションが建っています。有明を含めて。そうすると、人が住むということは、その人たちの移動の足を確保しないといけない。だから、既にそういう意味で、急いでやらないといけない。スピードが必要ですよということが最大の問題であって。しかも、今、バスを走らせると申し上げたけれど、極端に言えば、バスストップがたくさんありますね、停留所。既存の停留所を使ってやれば良い話ですね。だから、早急な対応が必要だということで、このBRTということに注目すると、それが一番のセールスポイントだと思います。

【記者】確認なんですが、これはオリンピック終わってからも、当然その後もこの交通機関…。

【知事】むしろ、その後の需要を見通してということです。例えば、選手村をどうするかだけれども、他の国の例だと、選手村は全部マンションに変わるわけですね。そこに一大コミュニティーができるわけです。そうすると、先ほどの地図で見てわかるように、やはり足がない。都心から必要ですから。それで、地下鉄もあるかもしれない、その他の鉄道というのもあるかもしれないけれども、やはり、このバスの、BRTの利便性があると、そのように思います。

【記者】毎日新聞の馬場と申します。交通体系に絡み、自転車の走行路整備について伺わせて下さい。2点あります。1点目が、知事は五輪に向けて自転車の活用や走行路の整備を掲げられております。国の方がガイドラインで自転車レーンなど、車道上でというのを進めていますが、一方で、7月に知事が都内を見られた際には、歩道上も許容していくという考えを示されていましたが、改めて自転車走行路整備の考えについてお聞かせください。

【知事】基本は、今おっしゃったように、車道を活用すべきでありまして、これは警察庁とか、国のガイドラインもそうなっています。しかし、要するに都内の自転車、どういう自転車が走っているかというと、私が乗っているのもそうなのですけど、所謂ママチャリなのです。私がママチャリに乗る理由というのは簡単で、かごが両方に付いているので、子育てをやっていた時に、子供を二人、前と後ろに乗せるというのは、マウンテンバイクとか高速のは、全然後ろに座席もないし、子供も乗せられないので、要するに生活者の立場から見て、特にお母さんの立場から見て、前のかごに子供を乗せる、子供が大きくなったら後ろに乗せる、そうしたら片一方買い物かごなのですよ。
 だから、子供2人乗せてはいけないと大問題になったのは、生活したことあるのですか警察の皆さん、規制ばかりしていて、こういうことなのです。そうすると、30キロ以上スピードを出した途端に歩行者とぶつかって歩行者が怪我したり死んだりするので。ママチャリはそんなに出ません、基本的に。それで、生活空間の中を走り続けるわけです。そうする時に、理想はそうなのだけれども、しかし、基本は自転車専用道を車道の中でやることになっているのですけれど、それだけに限ったら、とてもではないけれど生活できないです。前と後ろに子供を乗せて3人は危ないと、それは正論なのだけど、片一方で少子化対策やって頑張れと言っていて、そのようなこと言われて子育てができるのかと、お母さんだって、私だってお父さんだから、何考えてるんだということなのです。
 そうすると、歩道を一切使ってはいけませんとか言い出すと、これは走れなくなります。そして、しょっちゅう私も走りますけれども、やはり残念ながら、ヨーロッパの車道と違って狭いのです。そして、本当に専用道路がない時には、これ位の幅を走らないといけないので、車の交通があると命に関わる。そうした時、ぱっと見ますね。結構広い歩道があって、歩道も通行可であれば、そちらに乗った方が、歩行者も1人もいない時には、そちらに乗った方がはるかに安全だから。皆見ていると、やはり東京都民というか日本人は頭良いから、うまくいっていますよ。
 だから、基本はそうなのだけれども、その整備がいくまではそういう柔軟な対応をしなければ、3人乗りはいけませんよといった対応と同じになりませんか、ということでそれを申し上げたので。しかし、これからやるのは、今おっしゃったようにきちんと左側通行を守ってということなので、できれば、このルートを通っていけば車道、しかも左側通行でたどり着きますよというようなルートをつくりたいと思っています。それで、倍増すると言っているのですけれど、都道だけでは足りません。だから、区市町村道、これは是非、区市町村長さんにも協力をお願いして、是非ここも一緒にやってくれませんかと。
 例えば、多摩川を走ってみて下さい。全部、管轄する町によって規制の仕方が違うので、1回1回走り方を変えないといけない。だから、これを都が中心になって、推奨ルートをつくるという形でいって、1日も早く理想に近付きたいと思いますけれども。生活する、ママチャリ優先というとあれですけれども、ママチャリが走りやすいようにということで、そこは若干妥協せざるを得ないと、そういう思いで申し上げました。

【記者】確認ですが、新規の道路に関しては原則車道でやっていきたいと。

【知事】そうです。

【記者】それで、既存に関しては今までどおり、現行どおりというのも、あえて変える必要はないのではないのかというのが知事のお考えということで……。

【知事】ええ。そこに住んでいる人が一番使いやすい。例えば、この前も上野で見たけれども、ものすごい広い歩道を2つに分けてました、歩道と自転車道に。だから、守らない人も悪いけれど、見てすぐわかるわけですよ。だけど、それのプラスマイナスあるのだけれども、時速50キロで行きたいなら車で走りなさいと。交差点で一遍停まっても良いじゃないですか。交差点で一遍停まらないといけないけども、それは、停まっても良いですよ。首都高速道路のような、自転車道、それは停まらなくても良いかもしれないけれど、そこは、本当に何十万もするような、レースができるような自転車に乗っている方はほんの一握りで、私はもっと多くのママチャリの方の気持ちを代弁したいと思っています。

【記者】2点目なんですけれども、そういった幅広い歩道に関しては、一方通行で走らせることが重要だというのを交通の専門家の先生方、皆さんおっしゃっているのですが、海外でも、知事がいらっしゃったフランスでも、一方通行化というのはやっていらっしゃるのですが、これについては、やはり新規ではやっていらっしゃる。

【知事】基本は一方通行にしたいですけれども、とにかくその町に住む人たちが、それではとてもじゃないけれど買い物にも行けないよというようなことになれば、そちらを優先すると。それで、長期的にはやっていかないといけないですけれども、最大多数の最大幸福みたいな観点からやっていきたいなと思っていますので。専門家の意見もありますけれども、そういう方々も子供を抱えて買い物に行かないといけない、雨の中で走らないといけないという、そういうお母さんの立場もたまにはお考えください、というのをあえて申し上げておきたいと思います。

【記者】時事通信の中平と申します。よろしくお願いします。今の自転車のお話なんですけれども、推奨ルートを示すというのは、これはいつごろまでに具体的にお考えでしょうか。

【知事】今、いつ頃までにということは決めていませんが、できるだけ早くやりたいと。

【記者】これは、今計画中の新しい交通体系の計画に盛り込むものでしょうか。

【知事】ということより、それとは別立てで、やはり自転車を推進したいということがありますので、そのためにはいろいろな意味で良いアイデアが出た方が良いと思います。だから、そういうマップ作りを、特に、先ほど申し上げましたように、区市町村と協力しないといけないので。それから、例えば多摩川について言うと、片一方の川崎市ということもあるわけです、境目の所は。だから、そういうことも含めて、少し協議の場を持ちながら進めたいと。だから、できるだけ早くというのが今の状況です。

【記者】NHKの中島です。少し戻って、臨海部への交通に戻りたいんですけども、事業協力者の募集とあるのですが、これは例えば都営バスとかも事業者になり得ることはあるんでしょうか。

【知事】それはなり得ると思いますね。だけど、たくさん私鉄の方がおられるわけですから、いろいろな方々に協力してもらいたい。

【記者】民間からも提案を募集するし、都バスというか、都交通局からも提案を出すような形になるのでしょうか。

【知事】都バスを別に排除する必要は全然ないと思います。いろいろな事業者の方のアイデアをもらったらと思っています。メーカーさんも、どういうバスが良いというのもあり得ると思います。燃料電池バスについて言うと、燃料、例えば水素社会の話でやっています燃料電池を作っているメーカーさんも、こういう新技術の導入ということであると思うので、特に民間等の、等ですから都バスも入りますが、ノウハウを活用して、いろいろな提案を入れたいと思いますので、そういう意味で、車の車種、燃料電池、それから全体の運行、そのことを、ソフト・ハード含めてアイデアを募集するということです。

【記者】共同通信の佐野と申します。防災の話なんですけれども、防災の日ということで、首都直下地震の政府の想定ということで、首都直下地震は政府の想定でも莫大な被害が出ると想定されていまして、改めて、知事として首都直下地震に対する取組方というのを教えて下さい。

【知事】だから、危機管理体制をしっかりしておくということで、この週末、月曜日にかけて、実際の訓練を行おうと思っていますけれども、あくまで、やはり自助、共助、公助であって、まず、自分たちでしっかり頑張って下さいよと。それから、今日、消防学校の訓練を見てきましたけれど、プロも一生懸命にやっているので。それから、やはり命を救うというのは最大の問題ですから、72時間以内というのが常にあるように、どうすれば皆の命が救えるかと。やはり、官民の協力、コミュニティーの協力がないといけないので、備蓄にしても、官だけの備蓄、東京都だけの備蓄、政府だけの備蓄ではなくて、民間の方々にも支援、補助いたしますので、ぜひ備蓄して下さいと。こういうことを考えていかないといけないので、日頃からの訓練も必要だと思っております。
 それで今、その防災についてのマニュアルのようなものも作りたいと思っていますので、いろいろな人のアイデアを入れてやっていく。そして、訓練も年に1回だけではなくて、ほとんど毎月のように、春、夏、秋、冬やるという方針に変えて、実際に6月にやりましたので。いつもこの時期だと、夏の訓練になってしまう。大雪が降った時の訓練がないといけない。そういう季節ごとの訓練もやりたいと思ってます。

【記者】東京MXテレビの風戸と申します。オリンピックのトライアスロンの競技場について伺いたいと思います。知事宛てに、地元の協議団体から要望書が出ていましたけれども、前任の知事のときに、大腸菌を減らすために、大雨が降ったときに下水がたまる場所として、高度処理施設を追加して造る方針ということを、去年の9月頃におっしゃっていたんですけれども、知事の今後の方向性として、お台場の海をきれいにするために、大腸菌を減らすなどの何らかの対策をとれらるご予定というのは、お考えというのはありますでしょうか。

【知事】大腸菌の問題は、今、広島を見ても分かるし、今のこの集中豪雨的なゲリラ豪雨的なことだと、それは高度処理の下水処理をやってもほとんど間に合わない状況になると思います。あれだけの土石流が出てくるような雨ですから。そうすると、今の異常とも言える気象を考えると、常にそこに下水処理能力を超えた、処理しないままの水が入っていくということは想定しないといけないと思います。
 それから、もう一つは、船で移動する方々が排泄物などを垂れ流ししないような、そういうことをしないような形での指導、政策もこれは相当行き渡っていると思います。
 要するに、今のような気象条件だった時に、大雨の後に完璧にできるかといった時に、そこでトライアスロンをやるとした場合に、今の予定だとやるわけですから、そのことだけのために、何千億円もお金をかけて、新たな下水道処理場をつくりますかということなので。おそらくその金があれば、明日杉並で訓練をしますけれども、この前、善福寺川を見たように、ああいう環七の下に貯水池を造って、それで川の水をコントロールする方がはるかに都民にとっては有益な使い方になりますねと。だから、お金が天から降ってくるわけではありませんから、政策の優位順位を考えた時に、私は、このことよりも、もっと先に優先順位のある政策があるのではないかと思っています。

【記者】毎日新聞の竹内と申します。BRTの関係でお伺いします。2020年に向けて、都内でも色々と鉄道新線を求める声とか、各地であがっております。今後、他地域でも、このBRTという形で何か交通体系を、工期も短く、また額も少なく整備していくようなお考えはあるのでしょうか。

【知事】今、とりあえず、この地域が一番急激に需要が増えるということなので、そういうところで、急激に増えるという所は、今のところはまだ考えられておりません。だから、今の様々な鉄道、昨日、品川駅を視察しましたけれども、そこでもちょっと申し上げた、JR東日本が貨物の引き込み線を利用して羽田直結線を作る。これは2020年に間に合いませんが、東京駅から18分、新宿から23分で行けるというものができますね。だから、こういうやり方もあると思います。
 だけど、あくまでも2020年、実質的には5、6年ですから、その間に間に合うというのは、とてもじゃないけど、それはまさに今のJRの羽田線は、計画立ってからもっともっと先になる話ですね。鉄道を敷くというのは、お金もかかるし。だから、急いで安価にやるという方法で、とりあえずこの地域についてやりたいと。
 それで、例えば、今後、何らかの再開発で急激に人口が急増するというのは一つの可能性としてあると思いますけれど、当面はここに限りたいと思っています。

【記者】フリーの横田一ですけれども、朝日新聞のですね、従軍慰安婦検証記事を巡って論争が活発化しているということと、日韓関係改善の特使のようなお立場の知事に。

【知事】いえいえ、特使でも何でもないですけれども。

【記者】再度お伺いしたいのですが、安倍総理の若手議員時代の韓国キーセンハウス発言について、韓国にはキーセンハウスがあって、日常化して、生活に溶け込んでいると。要するに、慰安婦はビジネスで商行為でやっていたはずだということで、問題ないのではないかという見方で、朝日の批判キャンペーンの根底にある考えにつながるような見方なんですが、この安倍総理の若手議員時代の考え、見方についての知事のご見解、ご感想とですね、もう1点は、安倍総理は、やはり、若手議員時代とはいえ、謝罪、訂正するべきではないかという2点について、どうお考えになっているか聞かせていただけますか。

【知事】政治家はいろいろな発言はなさるのですけれども、私の方から、今の総理が若い時にどう言ったことについてどうこうというよりも、私の方からいろいろなコメントはしたくないなと。それぞれの政治家が哲学でやっているわけですから。
 それから、私自身が、例えば歴史研究をやってきたので、この前の朝日の問題について言うと、済州島について、ある人が虚偽の証言をしたと。そうすると、その聞き取り、聞き取ってやるというのはどこまで正しいかわからない。そうすると、まさに自分で文書を調べたり、自分でやっていって確証とらないといけない。だから、あれも、済州島に行って、お年を召された方々に、こういう記事があるのですけれど本当でしょうかと。そんなことは初耳だ、そのようなことは聞いたことない、こんな小さな町でそんなことがあったら知ってるはずだというようなことがあったので。やはり複数の人の証言をとるならとって、できたら、形、文書で残っているのがあれば良いと思います。だから、具体的に言うと、私の親父のポスターにハングルのルビがあった。これは何だろうと思って一生懸命調べて、誰もその研究をしていなかった。そうすると、戦前の普通選挙の時代に、日本語だけではなく、何語で書いても良い時代が、その時の内務省通達であったのです。ローマ字で書いても良い。ハングルで書いても良い。中国語で書いても良い。ただ、実際やってみると、ハングルなんて母音が多いですから、何通りも書けるので、通訳足りなくなって、もう面倒くさいから止めようとなるのですけれども。その時はそういう時代があったから書いたのだというのは、事実確定できて、現物、あれは偽物でも何でもない本当のポスターですから。それで、北九州で同じようなポスターがないかと何枚か見つけたのですね。だから、これをもって韓国の人にもこういう事実がありましたということを言うことで、向こうだって、それは反論できない。だから、安倍さんのキーセンハウスがあったということについて、あなた、絶対間違っているよという時に、キーセンハウスでありませんという証拠を例示して、あなたの発言は完全に虚偽ですよと。こういう証明をしないといけないのですけれども、私がそこまで、今そういう証拠を持っているかというと、なかなか言えないので。やはりあるファクツにあることについて言うときは、伝言とか噂とか、そういうことだけではなくて、やはり皆、それぞれしっかりとした文献に当たるとかいうことが必要ではないのかなという感じがいたします。後は、それぞれの政治家がそれぞれの哲学に基づいて言うので、その点については、敢えて私の方から申し上げないので。しかし、今のようなご指摘があったということは、安倍さんに会う機会があれば、そういう厳しい質問がございましたよということは申し上げることはできると思います。

【記者】一字一句の正しさについてお伺いしているんではなくてですね、キーセンハウスがあって日常化してて、要するに従軍慰安婦はビジネスとして商行為としてやっているんだと、そういう見方、籾井NHK会長のですね、オランダに飾り窓があっただのですね、強制連行さえ否定されれば、従軍慰安婦問題は問題ないんだという論調につながるもの、意見、見方としてですね、どう思われますかと。韓国の番組で安倍総理のこの発言も紹介されてますし、週刊現代、日刊ゲンダイ等でも紹介されて国会でも取り上げられてる発言ですから、単なる一、平議員の若手時代の発言とは意味が違うと思うんですが、であれば、日韓関係改善のために、これは誤ったところは間違ってましたというのが筋ではないかと、プラスになるんじゃないかと思ってお聞きしてるんです。

【知事】だからそこは、先ほど一言一句ではなくて、安倍さんが、「商売としてやってるのですから」ということを申し上げたことが、本当に間違いなのか、正しいのかということを私が一個一個判断する材料が、それあなた間違ってますよ、キーセンハウスなんてそんなものありませんよとか、いや、ありますよ、ということが言える立場にないということを申し上げてるので、一つ一つのことではなくて。だから政治家が何か発言する時は、自分の責任においておっしゃるわけですから、そのことが何かもたらせばご自分の責任において、それは対応していくということが必要だと思います。そして、なかなかやはり難しいのは、皆さんがご覧になったように、朴槿惠大統領と私が会談した時も、冒頭この従軍慰安婦問題について非常に厳しいご発言をなさった。そうすると、おそらく朝日のあの記事が間違ってましたよという、あれは虚偽の証言でしたよというのを読んだ人が、見た時に、単純に言えば、いや、朴槿惠大統領それは言い過ぎではないかとおっしゃる方も出てくるかもしれません。しかし、それぞれの政治家がそれぞれの立場でおっしゃることについては、その政治家がきちんとそれについて対応するということが必要だと思いますので。私は全体の日韓関係は今、絶対に良くしないと、このままではいけないと思っていますから。いろいろな兆候を見ると、相当に韓国の政府も、韓国のメディアもこの難しい状況を乗り越えようとしていると思います。そして、そういう明るい兆しが出てきているので、私の方から敢えて言うとすると、ぜひ日本政府もこのままでいけないという意識があるならば、改善する方向でご努力してくださいと。それについて、私が、安倍総理、あなたこうしなさい、どうしなさいという立場にありませんから、それは安倍総理のご判断で日韓関係改善のようにやってくださいと。私は都知事としての立場で出来るだけのことはやりました。そういうことに尽きると思います。

【記者】最後に1点。朝日の検証記事に対して、批判もかなり出ているのですが、それに対して全体像の一部じゃないかと、あの吉田証言が否定されたとしても、慰安婦問題全体としては否定されないんじゃないかと。人権問題で重大な問題だったという2つの見方に分かれると思うのですが、知事のお立場はどちらでしょうか。

【知事】どちらの立場というよりですね、先ほど言ったように、例えば敢えて中国の例を出しますと、日中戦争の時に、相当悲惨なことがあったりしてます。それはいろいろなものを、私も中国の歴史好きなので見てますけれども、ある家族にとって絶対日本の兵隊許せないよということは起こっていると思います。そして、おそらく戦争中というのは、絶対戦争やってはいけないなと思うのは、日本人も中国人も朝鮮半島の方々も、こんな屈辱を味わいたくないと。こんな悲しい、苦しいことを絶対忘れることはできないぞというのがいっぱいあると思うのです。だから、そうすると、やはり戦争というのは絶対やってはいけない。人権というのは絶対守らないといけない。それを皆がしっかり守るべきであって、あることが否定された、では全部良いのかということではないのだろうと思うのですね。全員が嘘つきか、そうでもないかもしれない。だからやはり、本当に、これは皆さん方戦場を経験したことないと思いますけど、私はカンボジアで戦場を経験して、自衛隊が入る前に行って、本当に殺されるかもしれない所にいたことがありますよ。そうするとやはり、平和というのは抽象的な概念ではなくて、本当に具体的で、今、自分が死ぬかどうかという、そういうところに直面した時に、人間は鬼になって何でもやるなと思いましたから。相当悲惨なこと、とてもじゃないけど正視できないようなことが戦場という場で行われて、それは日本の女性も、朝鮮半島の女性も、中国の女性も、子供たちもそういう経験をしていると思うのです。だから、それをやはりしっかりとみんなが気持ちの中で持っていて、二度とああいう悲劇は繰り返さないという原点に立ち返れば、大きな方向が目指せると思うので。どのメディアが悪い、ではどのメディアが良いと、そういうメディア同士の争いをしたりするような状況ですかと、日中関係も日韓関係も、と思いますから、ぜひ横田さんも良い記事を書いていただいて、そういうアジアの関係との改善に繋がるように努力していただければと希望します。

【記者】デング熱について伺いたいのですけれども、現段階でデング熱の今回の件についての状況について、知事はどう見られているのかということと、今後ですけれども、東京の気温が上がってると。また今後オリンピックに向けてさらに国際交流を深めていこうという中で、人の交流が深まれば当然感染症も深まるということは考えられると思うんですが、今後の体制の整備、この2点についてお伺いします。

【知事】直近について言うと、ウイルス持ってる蚊だと1月くらいで死んでしまうと思いますから、これが死滅しないと、持っているやつがまだ、駆除しましたけど生きてる可能性があります。ただ最大行動範囲が50m位ならば、昨日150m位の範囲で駆除作戦をやっているので、まあほぼ死んだのだろうと思って良いと思います。ただ、長期的に言うと、エボラ熱のことも含めてですけども、一つは水際対策をしっかりしないといけない。それで、海外渡航をする時にやはり十分な情報を得て行ってもらいたいなというのがあります。それで成田空港や羽田空港に着いたら、高熱の方とか、調べる機械もありますけど、自己申告してくださいと。それはやはり自分の命を守るためなので、しっかり申告してもらいたいと思います。それとやはり国際協力というのが非常に必要なので、これは今後の日本のODA、発展途上国支援対策の一つとして、こういう感染症対策というのは、東京都も国も含めて入れないといけないと思いますので、そういう方向でやっていきたいと思います。
 それから全ての病院ではデング熱の検査キットを持っていません。そして、この前、私が大臣の時の新型インフルエンザみたいな時は、この新型を確定してそこからワクチンつくるのが大変なのですけど、とにかくやはり、国立感染症研究所が村山にありますけども、そこまで持って行って調べないといけないのですね。だから、検査体制をしっかり。それで、今おっしゃったようなデング熱がここまで入ってくる状況になれば、全ての病院に検査キットを備えておくということは必要ですし、お医者さんの再教育。こういう熱があったらこういう熱帯の病気を、乃至感染症を気をつけなさいということをやらないといけないので、これは厚生労働省と国と協力しながらそういう体制を整えていきたいと思っています。

【記者】キューバのグランマー通信社の日本特派員をしている稲村です。この2、3週間の間に、知事、トルコとカナダからの大使が表敬訪問されましたけれども、それぞれどんなお話か、陳情かがあったんでございましょうか。

【知事】トルコもカナダも非常に日本と友好的な関係にありますので、基本的には2020年のオリンピックに向けて協力していただきたいということで、あとは表敬ですから、今後ともいろいろな関係を深めましょうと、そういうことであって、特別な陳情があったりとか、そういうことではございません。
 いろいろな国の方が来られるということは、2020年のオリンピック・パラリンピック大会の成功にもつながりますので、今後とも各国大使含めて要人の方が来られれば率直に意見交換をしたいと思っています。

【記者】共同通信の船木です。ヘイトスピーチに関連して質問させていただきます。先日、自民党で法規制も含めて検討する会合が開かれたと思うんですけれども、知事、ずっと国に対策というのを要望されていた立場で、ここの議論に期待すること、もしくは知事ご自身がどういう対策が必要かということを改めて教えていただければ。

【知事】国レベルでやらないといけないというのは、これは一地方自治体の問題ではなくて、各地でああいうヘイトスピーチ起こってますから、これは国全体で取り組むべきであると。そして、まず議論を始めてもらうと。そうするとこれは与党の自民党の部会の中で平沢勝栄さんがPTのチームになって始めてくれているので、様々な議論が出てくると思いますけれども、こういう議論を始めたということ自体が、ヘイトスピーチおかしいではないかということが国連から出てますから、大変結構だと思っています。
 そして、いつも申し上げているように、表現の自由との兼ね合い。だから、日本国憲法の精神に照らして、ある特定の国の人を殺すみたいな発言というのは、日本国憲法の基本的人権に沿うのかと。ちょっと、それは違うのではないでしょうかと。で、その基準をしっかりしてもらいたいということなのです。
 そして、極論すれば、ナチスの連中は、ユダヤ人を虐殺したわけですよ。だから、今だってヒトラーの『我が闘争』、『マイン・カンプ』というのは発禁本になって、今、解禁しようかという議論も出ていますけど、発禁本になってるわけです。そして、おそらくこのヘイトスピーチの議論がドイツであったらもうあっという間に規制されると思いますね。それで、私が、常に申し上げるのは、平和の祭典であって、人種や宗教や言葉やあらゆる壁を乗り越えてアスリート達が集まるオリンピック・パラリンピック大会において、特定の国の人をこれだけ悪し様にするようなことを許しては絶対にならないと思います。
 ですから、国がしっかりと、国の法律でもって、しっかりとこういうことは我が日本国憲法の精神から見ても許されることではないということをしっかり法制化していただきたいと思います。そうすると、国の法律の下で我々も必要なことがやれるわけですから。
 そして、もちろん人権週間や何かで、私もことあるごとに、それは先ほどのBRTを、BRTつくろうが、オリンピック競技施設の見直しやろうが何やったところでずっとヘイトスピーチが2020年まで続いてる状況を見てください。オリンピックやれますか、そういう状況で。私は主催都市として、オリンピックの主催都市として恥ずかしい。都民が国民が皆で声を上げてそういうことを、しっかりと止めさせるべきだと思っていますから、私は。今回自民党の政調のPTができて、そこで議論を始めたというのは大変良いことで。そして、国会周辺のデモの規制とごちゃ混ぜになっているようなことがあります。また、私が言ったように表現の自由ということと、ヘイトスピーチは別ですよということをしっかり区別するためにそういう様々な意見が出てくるということが良いので。やはり万機公論に決して、結論は一つ、こういうナチスまがいなことを許しては、東京は2020年のオリンピック・パラリンピックを開催できませんよと、それぐらいの強い決意で望みたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)