石原知事定例記者会見録
平成18(2006)年3月17日(金)
15:08〜15:18
知事冒頭発言
【知事】冒頭私から申し上げることはございません。質問があったらどうぞ。
質疑応答
【記者】皇居の周辺にイタリア文化会館という、赤い色の壁をした建物が建って、住民の方が、周辺の緑と似つかわしくないということで反対されて、きょう陳情書も出されているんですが、この景観を乱すという考えについて、知事はどうお考えでしょうか。
【知事】おたくの大将のナベツネさん(渡辺恒雄 読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆)からもたびたび申し込みがありまして、この間、私、見に行ってきました。まあね、ミスマッチだろうね、あの辺りの景観としては。景観法ってのが国にできたんだけど、ちょっとその後の、あの建物の完成図が提出された時には景観法ができてなくて、何かちょっとでき上がった時とか、あの壁が赤く塗られてるプロセスの時点が景観法の施行とどういうふうに前後したのか、ちょっと私、詳らかにしませんが、あれはやっぱり入居者そのものが気が引けて、あれ建てた鹿島建設なんか、随分何か損害被ってるみたいだからね、テナントが入んなくて。
やっぱり塗りかえさせたらいいですよ。それで、区長が動かないなら、こっちが動いてもいいから勧告しますよ。相手のデザイナー、デザイナーってみんな独善的だからね。国際フォーラムなんかでも、看板出すなとか、駐車場が一番安くて、一番キャパシティーがあるのにさ、どこが入り口か分かんないから、全然入らなかったの。私、就任してのぞいてみてたまげたんですけどね、ここはパーキングありますとつけようと思ったら、そのデザイナーが云々言うから、そんなの、ぶっ壊しちゃえ、あの建物を、そういうふうに言ってこいと言ったらね、見て見ぬふりしていますが、どうぞってことになったんだけどね。それで、あれでしょう、外側に看板出しちゃいけない。結局、鳥海君(鳥海巖 株式会社東京国際フォーラム代表取締役社長)があそこの社長になって、経営感覚で、じゃ、内側ならいいんだろうというんで、契約の逆手をとってだね、あそこにシャネルかエルメスか何か(実際はシャネル)の大きな広告を出して、それはそれでなかなか見ごたえがあってさ。やっぱり建築家のエゴってのはどこでもある、芸術家気取りで。これはそれぞれ陳情書があり、私が眺めても、私も私なりの感覚を持ってるつもりだし、それだけの異論というものがあって、周りの住民が不快感を禁じ得ないんだったら、塗りかえたらいいですよ。そういう勧告しますよ。
【記者】それはいつごろやられる予定でしょうか。
【知事】陳情書が来たら、それはやりますよ、即刻。
【記者】今日陳情書が出てるんですが。
【知事】出てるの。
【記者】ええ。
【知事】まだ目を通してないからね。渡辺さんがひとり息巻いて、あんなもの、何とかかんとかしろったって、それはそうはいかないけど、やっぱり周りの意見が十分あると聞いてましたがね、それが陳情書という形でまとまったんならね。あの、造ったおばさんは、何かね、赤の色はお稲荷さんの鳥居の色だとかそんなヘチマ言って、そんな理屈が通るもんじゃないんだ。あれだけの大きな壁面、とにかくああいう形であそこに建て物がそそり立ったら。私も行って見ました、実際に。確かにあれはミスマッチだと思います。
【記者】あと、同様の問題が今後出てくる可能性もあると思うんですけれども、今後、都としては何か…。
【知事】そのためにやっぱり景観法ってのができたんでね、去年から施行されているわけですから、都市の景観に対して、デザイナーはやっぱり配慮すべきだし、1つだけそれが建っているんだったらさ、それは見て見ないふりして通り過ぎりゃいいけども、やっぱり周りに既に景観がある前にああいうものがあるということを住民が問題にするのは、当然の事だと思うし、日本人の感性ってのは、優れているということの一つの証左でもありましょう。手続きとしてどうやってやるか、これは検討しますがね。勧告は強くします。前後して、もう少し区がしっかりしてりゃ、ちょっとそういう討論したんだろうけど、怖ず怖ずしてたんだろうね。だから、やっぱりこういう法律もできてるんで云々ということでね。例えばイタリアのどこどこへとんでもないものができたときに、イタリアのローマの市民はどう思いますかってなことだってあり得るわけだから。
【記者】都庁の大江戸線の駅で、念のために置いていた除細動という機械が功を奏して、人の命を救ったという事例があったんですが。
【知事】除細動?(自動体外式除細動器(AED):心臓の不整脈を取り除くための器材)
【記者】ええ。電気を当てて心臓を復活させる。
【知事】はあはあ。
【記者】ある意味、都の先見の明という1つだと思うんですけど、こういった事例が起きたことについて、知事として今後更に広げていこうという考えがあるのか、今後どういう方針でというお考えがあれば伺いたいんですが。
【知事】そりゃまあ、素人がハンドル(操作)して効果があるようなものだったら、消火器と同じように、どこでも置いておくのは結構だと思いますな。特に人の出入りが激しいところでね。東京なんかストレスがかかるとこだしさ、駅にそういうものを置くのは結構だと思います。ただ、使用するときに資格が要るとか要らないとかになると、面倒くさいけども、このごろ、それ、緩和されたんでしょう。
【記者】訓練が活かされたということなんですかね。
【知事】結構でしょうね。スポーツクラブなんかでもね、皆勤何とかって記録つくった人が、最近、私が行っているスポーツクラブでも、スポーツクラブに来て心臓(発作)で倒れたんじゃ、これ、らちがあかないんだけども、そういうケースもあるだろうから、そういう器具を寄附した事例もありますし、それはやっぱり公共の場所にそういうものを置くことは好ましいと思いますね。
【記者】全く話が変わって恐縮なんですが、きょう、八丈島の方から、フリージア祭りのPRの方に何人かお見えになったと思うんですが、八丈島の現状として、かなり観光客の減少ということで悩んでいるという実態がありまして、あの手この手でいろいろ島の方、頑張っておられるんですが、何かしら妙案みたいなのがあればお伺いできればと思うんですが。
【知事】そりゃなかなか妙案はないね。まあ私の昔の選挙区でもあったんですけどね、八丈っていうのはやっぱり非常に魅力のある、特に日本人ってのは海が苦手なんだよ。それで、どういうのかな、海を怖がるし、海洋民族なのに、日本人は山猿だよね。
日本の海っていうのはね、私は世界中の海でヨットで走ってきたからわかってますが、非常に険悪な怖い海ですからね。このごろ、気象通報がね、人工衛星を使って非常に精度を増してきた。それでも当たらないときもあるけども、あのね、そういう点ではですね、なかなか行くに難い。特に海路は、みんな船にもそう強くないし、空路ということになるとね、じゃ、同じ経費で他に行くとこがあるじゃないかということになっちゃうんだな。だから、やっぱり四面海に取り囲まれた絶海の孤島というものの魅力をだね、日本人が教養感覚でエンジョイできるようにならないと、なかなか島の観光というのは難しいでしょうね。
だから、僕はね、三宅にしろ、八丈にしろね、可能性があるんだから、あそこでマン島(英国グレートブリテン島とアイルランドに囲まれたアイリッシュ海の中央に位置する)のようなオートレースでもやったらどうだということを言っているんですけどね。今年、私もね、視察に行きますんでね、そのときに三宅の町長と八丈の町長、同行させてね、どっちがやるかということだよ、それは。両方ともやらなきゃしようがないけども。
【記者】ちょっと東京都の話から外れるんですけども…。
【知事】外れないで、東京の話してんだからね。
【記者】すみません、結構関心の高い話じゃないかと思うんですが、WBC、ワールドベースボールクラシックが行われていまして、きょう、アメリカとメキシコがやってて、メキシコが勝ちまして…。
【知事】あっ、勝ったの?
【記者】日本が次のリーグ、上に上がっていきまして、また再び韓国と3度目の正直で試合をすることになりまして、今のところ、韓国に対して2敗してるんですけども、でも日本のチームといいますか、日本人のあれになるかもしれませんけれども、どうもここ一番というところにハートの弱さが出てしまうんではないかというふうな、今、評価が出ていまして、非常にスポーツに造詣の深い知事はどのように分析しているんですか。
【知事】というよりもやっぱりね、韓国は総力戦で来てるけど、日本はね、松井君(松井秀喜:メジャーリーガー)にしろ、何にしろ、メジャーリーガーはですね、おれはちょっと遠慮するという形で戦力が完備されてない恨みもあるんじゃないですか。それはやっぱり選手によってね、その選択が何によって行われたか、私はつまびらかにしないし、それをもって咎めるつもりもないけども。まあ、松井と、もう1人、何だっけ、井口(井口資仁:メジャーリーガー)、あれあたりが加わっていればね、やっぱり大分違ってたんじゃないのかなあ。
【記者】成績を見ますと、日本の方が打率とか出塁率とか得点差も高いんですけれども、ここ一番というとこで韓国に点を取られてしまって負けているというケースではあるんですけれども。
【知事】そんなのは、君、詳しくスポーツ紙かなんかの解説読んでくれよ。おれに言わせること、ないよ。野球以外のことでない?何か。
【記者】先ほどのオートバイレースのことでお伺いしたいんですけれども、知事は観光振興策として、三宅村ですとか、あと先ほどの八丈島、それから前回大島の方がいらっしゃったときに、そのような提案をなさっていましたけれど…。
【知事】大島はちょっとケースが違うと思いますけどね。
【記者】このオートバイレースは、これはいろんな島の中で開催するということなんですか。それとも…。
【知事】いやいや、やっぱりどこかの島で集中して毎年やらなきゃ駄目でしょうね。三宅島はなかなか難しいとこでね、非常に意見のまとまらない島なんです、昔から。伝統的に、これ。それで、一回自転車のレースやったんだ(※)。
※三宅島サイクルロードレースとして過去18回実施。発災直前の平成12年6月4日に第18回大会が開催されている。
これはかなりの成績だったと思うんだけどね、異論が出てきてね、1年で終わりになっちゃうんだね。だから、それはやっぱり残念でね。まあね、それはその、不服の人、不便を感じる人もいるかもしらぬけどね、わずか限りで、例えば東京マラソンだってさ、それはね、交通遮断してやるわけですからね。島の繁栄とか島の吸引力って考えればね、そういう伝統つくっていくことは、新しい伝統つくっていくこと、しかも東京から至近の距離にあるわけですから。だから、やっぱりライダーたちがね、よーし、一丁、おれ、優勝してやろうかというのが行くには適当な距離だと思うよ。これがね、とんでもなく遠い小笠原とかになってくれば別だけどね。私はそういう点でね、東京の正に都下にある、とにかく島ですからね。それをやることを考えたらいいと思うんだけどね。そういう何ていうのかな、島だけのこと考えて、自分の島がどういう地政学的な条件にあるか、どれだけの距離にどれだけの人口のヒンターラント(後背地)があるかとか考えればね、いろんなプログラムが出てくると思うんですよ。それがね、出てこないね。
【記者】東京都が中心になってやるということなんですか。それとも、島が中心になってやるということなんですか。
【知事】それは両方でしょうよ。東京も協力しますけど。何といったって、それは、行える場所の島がその気にならなけりゃしようがないもの。これこそ、まさにね、上意下達で済むことじゃないからね。
【記者】あともう1つ、ごめんなさい、質問いいですか。オリンピック招致のことなんですけれども、予算特別委員会の1日目だったと思うんですが、知事がある論説委員の方でしたっけ、に…。
【知事】山本さん(山本浩 NHK解説主幹)。
【記者】これから越えなくてはいけない問題というのが幾つもあることに気づいたというようなことを知事がおっしゃっていたと思うんですけれども…。
【知事】教えられましたね。
【記者】どういった問題なんですか。
【知事】これはちょっとなかなか言えないね。IOC(国際オリンピック委員会)のメンツもあるだろうしね。それは陰に陽にいろんなね、工作をしなくちゃいけない。大変ですな。
【記者】それは東京が日本の候補地に選ばれて、その後の話になってくるんですか。前の話ですか。
【知事】いやいや、それはやっぱり選ばれるまでのね、国際競争にいかに勝つかというのは大変らしいですよ。
【記者】国際競争の問題なんですね。
【知事】詳しくは山本論説(解説)主幹に聞いてください。非常に私はね、参考になりました。
はい、それじゃ。
(テキスト版文責 知事本局政策担当 細井)