石原知事記者会見

平成24年9月26日更新

石原知事定例記者会見録

石原知事定例記者会見
2012年9月21日(金曜)
15時00分〜15時25分

知事冒頭発言

1 都ホームページへの不正アクセスについて

【知事】皆さんもご存じかな、この16、17日の両日に、東京も含めて大事な施設に、シナからのコンピューターを攪乱する不正なアクセスがありまして、東京の場合には、今まで数十万だったのが今度は1億5000万件。ただ東京は、こういうことがあるだろうと思うのでバリアの壁を高くしたから、ほとんど被害ありませんでしたが。
 (不正アクセスを受けたホームページのコピーを見せながら)これ、一例だけど、これ、東京工大、こんなものがある。もっとひどいのは、最高裁のコンピューターには大きな五星紅旗が翻ってるそうだよ。どういうつもりでこんなことするのか知りませんが、そういう国ですな、あのシナという国は。
 質問があったら、どうぞ。

質疑応答

【記者】今、中国の関連がありましたので、日中関係に関連して1問伺いたいと思います。
 先日、中国で大規模な暴動のようなデモもありまして、一時期ほど激しさはなくなっているものの、まだ日本企業、日本人が安心して経済活動できるような状況ではないかと思われますが、こういう安心して経済活動ができないような状況が長期化した場合、東京都内の企業で中国に拠点を持っている企業の経営状況、企業活動に影響がある可能性もあるかと思いますが、こういう可能性について知事、どうお考えか伺いたいと思います。

【知事】十分にあると思います。現実に、東京関係の企業じゃなくても中国の現場でひどい被害にあってる国はたくさんあるわけでね。これはしかし、私達やっぱり何を取るかということ、選択の問題だと思いますよ。しかも政府の主導でああいう、デモじゃなし、正に暴徒に化して略奪をするようなムーブメントがあって。あの国だってWTOに入ってるんでしょ。結局、そういう国際社会の中での商業活動にとってのプレステージ(威信)を自分達、自分で下げてる。これはそのうちに大きな反省をせざるを得ないんじゃないでしょうか。
 それからやっぱり私は、すぐ経済、経済と言うけど、言うと古いと言われるかもしれないけども、やっぱり日本人というのは侍の気持ちを取り戻したらいいんじゃないの。我慢するなら我慢する、そこを何も金、金、金が人間の幸せっていうのかな、人生っていうものに充足するわけじゃないんでね。私はだから、あの丹羽みたいな馬鹿野郎が大使になって行って、しかもあそこでああいうコメントを外国に向かってするなんていうことの、ああいう逸脱というか、ああいう形の日本人というのは過去いなかったと思いますよ。
 はい、どうぞ。

【記者】今の関連で伺いたいんですけれども、やはり知事はそうおっしゃいますけれども、経済活動に日中双方、多大な影響が出てまして、邦人の安否が危ぶまれるというふうな場面もありまして、こういうふうな事態になることは、都が購入を表明する以前から分かってたんじゃないかと思うんですけれども、今、都としてはどうすることもできないんで、無責任ではないかなというふうなことと、もう1点…。

【知事】無責任。

【記者】はい。

【知事】誰が。

【記者】都が無責任ではないかというふうに思っていることと、あともう1点、やっぱりオリンピックを呼ぶということを考えると、平和の祭典ということと矛盾するんじゃないかと。知事はしきりにシナ、シナと言われますけれども、やはり相手国が嫌がるような呼称を言うべきじゃないと。少なくとも挑発と取られてもしょうがないんじゃないかと思うんですけど、その点いかがでしょうか。

【知事】じゃあ、あの国を何と呼んだらいいの。

【記者】一般的な呼称でいいんじゃないでしょうか。

【知事】何だ、一般的呼称って。

【記者】いや、中国と呼んじゃいけないんでしょうか。

【知事】一般的に言うと、中国というのは岡山県と広島のことだよ。向こうのインターネット見てごらんなさい、あなた。英文で書かれたインターネットには、シナ、シナって書いてある、S・I・N・Aって。

【記者】そういうことを申し上げてるんじゃなくて、向こう側が、向こう様が嫌がることを…。

【知事】何で。嫌がる理由はないじゃないか。

【記者】いや、事実、向こうの方が嫌がってると思うんです。

【知事】孫文がつくった言葉じゃないか。

【記者】向こうの方がやっぱり嫌がってる言葉を使うのはまずいと思うんですけど。

【知事】シナ人が、日本人が「シナ」って呼ぶこと、嫌がってるの。

【記者】はい。と思います。

【知事】「と思う」んじゃない。君が思ってるだけなんじゃないの。ナンセンスだね、言ってることが。
 はい、ほかの質問。どうぞ。

【記者】大阪の橋下市長が、この尖閣の問題について、ツイッターとか、今日のぶら下がり取材で発言されておりまして、今、政府が国有化した後ではあるんですが、東京都のほうで、やはりこれは買い直したほうがいいと。そうすることによって、日本にとっても私有地だったものが一歩進んだ形になるし、中国は今、国有化されてああいう状況になってますが、中国にとっても一歩踏みとどまるような形になるので、東京で改めて買い直したほうがいいのではないかというような発言をされてるんですが、この意見については知事、どういうふうにお考えになりますか。

【知事】だから本当をいうと、最初に東京が取得して、ある最低限、するだけのことをする。例えば、一番大きな魚釣島を駄目にしてるヤギなんかの淘汰っていうのは、私達、八丈小島とか小笠原の聟島列島でも経験がありますからね。まずそういうことをすればいいんじゃないのかな。
 あそこにいるヤギを淘汰することに、シナが一々ぶつぶつ文句言うつもりもないだろうし、環境の保全ということで、それぐらいのことは東京でもできたと思うんですよ。それからやっぱり一歩一歩積み上げていったらいいと思うんだけどね。
 しかし、今さら国は東京には譲らんでしょう。私はそういう整備をした後で国に渡して、国がもっとしっかりしたインフラをつくってくれたらいいなと思ってたんだけども、やっぱり地権者が、どういう目算か知らんけど、お金の問題だか何か知りませんが、全然話を翻して、あっという間に、知らんうちに国と契約しちゃったんで、これはちょっとやっぱり、野田君に言っても、「そうですか。それじゃ、もう一回東京でお願いします」とは言わないだろうな。

【記者】そうすると、この考え、橋下さんのお考えについては、どういう印象を受けますか。

【知事】いや、国は一旦ああいう形で買って、人を騙してまで、僕が知らないうちに話ができたみたいだけども、そうしたものをもう一回、国は国のメンツというか何かあるだろうから、もう一回東京で買ってくださいとは言わないよ、そりゃ。

【記者】ただ、次の総選挙の結果如何によっては、橋下さんの影響力が非常に強い政権ができる可能性もゼロではないと思うので、そうなった場合、もう一度東京都で改めて購入しようみたいな、そんなことは考えたりしませんでしょうか。

【知事】しません。
 ほかにどうぞ。

【記者】先ほどの尖閣諸島に関連してなんですが、先日、知事が自民党総裁選の候補者の方にアンケートを出されて、その回答が先日発表になったんですが、各候補の方の回答に対する知事のご感想を教えてください。

【知事】林(芳正)君だけはちょっと違ったけど、周りから注意されて、もっと具体的な回答を出してきましたがね。大体みんな同じですな。ほとんど変わりません。表現はちょっと違っても。

【記者】それは、もう知事はご満足される内容に皆さん達していたということですか。

【知事】満足というか、期待する内容だね。彼らが政権をとったときに誰が首班になるか知らんけど、どこまで言ったことをやるかやらないかでね。またシナの圧力にかかって、外務省が腰を引いてどういう建言をするかどうか分かりませんがね。

【記者】伸晃さんの回答が、ほかの候補者の方の回答に比べて、「高度な政治判断」というふうな言い方をされていて、若干弱く、トーンが弱いようにも見えるんですが、これについてはどうでしたか。

【知事】いや、そうでもないと思いますよ。白か黒か、切るか切られるかみたいな問題の前に、両方とも大きな利害を踏まえてる問題ですから、例えばこの問題で担当の大臣が率直に話し合うとかっていうことも、そういう段階をステップ踏んでないでしょ、今のところ。そんなことも必要だと思いますよ。はい。

【記者】この件では、伸晃さんと、アンケート前とか後で何かお話しされてたんでしょうか。

【知事】いや、私は野田君の姿勢に飽き足りないんでね、どうせ選挙やったら自民党が第1党になるでしょう、過半とるかどうか分かりませんがね。「そのときに、お前もどういうポジションにいるかは知らんけど、そのときのためにも、今足りない金があって、向こうは20億云々と言ってるみたいだから、あとの金出して自民党と一緒に買おうじゃねえか」と言ったら、「いやあ、お金はちょっと今のところ大変なんですな」と言いながら、次の日に、「目途がつきましたから、それじゃあ東京と一緒に買ってもいいですよ。ただ、総裁が何と言うか」と言ってね。総裁の判断次第だと言ってましたがね。

【記者】それは、東京都の集めた寄附金と残りを合わせて…。

【知事】そうそうそう。いずれにしろこれからキャンペーンやって、天才的なプロパガンダを頼んで、地主が言ってる、おぼろげだが言ってた額までの拠金は集めるつもりで自信がありましたけどもね。それまでのつなぎで、僕も事、急いでもいいから「自民党もちょっと用立てろ」と言ったら、「目途がついたからいいよ」と言うけど、「総裁が何て言うかな」という話だったね。
 はい、どうぞ。

【記者】日米安保条約の尖閣問題は、対象内に、適用内に入るという話がアメリカの国防相から中国に伝えられたということなんですけれども、この日米安保による尖閣問題の鎮静化ということは、大きな影響、意味があるんでしょうか。

【知事】アメリカは前もクリントンが日本に来て、ヒラリー・クリントンが安保の対象内に入るということを言いました。前のモンデールはそれを否定した途端に、私が文句言って首になったんだけども。で、その後も、私のよく知ってる共和党系のかつての高官たち、あるいは専門家とも話しましたけども、「しかし石原さん、やっぱりあなたの国土を、日本人が多少自分の血を流してでも、自分の責任でとにかく守るという意思がはっきりしない限り、私達がいくら友人といったって、日本より先に出て行ってこの問題に対処するわけに行きませんぞ」って、それはそのとおりだと思いますよ、私。ってことですよ。
 はい。

【記者】先ほど、民主党代表選の開票がありまして、野田総理が約7割の得票をとって再選されました。それについてのご感想をお願いします。

【知事】感想もないね。またかって感じだね。

【記者】ほかの方が代表になった方がよかったという思いはございますか。

【知事】あんまりいないね、ぴりっとした人は。何か才気を感じるというか、意志を感じる、そういう政治家が残念ながらいませんな、今の与党には。
 はい。

【記者】それと、今度は26日に自民党の総裁選挙があるんですが、この前の公開質問状の回答も含め、知事が現段階で支持したい候補、あるいは支持したくない候補というのはいらっしゃいますでしょうか。

【知事】そんなこと言えないよ、あんた。自分の息子も出てるのに。馬鹿なこと聞くんじゃないよ。

【記者】最後に1問。知事、今度の総選挙の後は自民党を中心とした政権ができるだろうということをたびたびお話しされてますが、その中に、知事が期待をされている大阪市の橋下市長が率いる日本維新の党は、連立政権等で参加すべきだと思いますか、まだ距離を置いたほうがいいとお考えでしょうか。

【知事】さあ、これやっぱり、橋下君の意思だと思います、私。私がとやかく言うもんじゃないと思うし。しかし、選挙、いつあるか分かりませんが、その事前に思いがけないことが起こるかもしれないし、ないかもしれない。いろんな流動性があると思いますね。はい。
 どうぞ。

【記者】民主党の代表選の話なんですが、野田総理が再選されましたけども、今後、民主党政権に期待することと望むことがあれば教えていただきたいんですが。

【知事】ないね、あんまり。さっさとやめたほうがいいよ、本当に。

【記者】さっさとやめたほうがいいというのは…。

【知事】さっさと解散して、政界再編成したほうがいいですよ。

【記者】尖閣についても、今の政権では動きはないとお考えですか。

【知事】思いますな。
 はい、どうぞ、あなた。

【記者】少し、また尖閣諸島に関連した質問をさせていただきます。知事が4月に尖閣諸島の購入の提案されたときに、最終的な結果として、このような大きな中国の反発が起きて、国際社会が、もう世界、社会も、皆がこう見極める、そういった摩擦が起きて、そして、日本企業のいろんなダメージが起きるといった、そういった最終的な結果を知事の政治判断がもたらしていた、そういった可能性について、4月にどのようにお考えになっていたのか。そして今、そういった結果になってしまったんですけれども、そういった結果という、そういった出来事というのは、望ましい結果なのかどうか、そういった2件についてお伺いしたいんですけれども。

【知事】こういう事態になることは予測してました。ただ、私の政治家としての価値観の問題で、何を取るか、何を優先するかということが問題ですよ。
 例えば、チベットのような由緒のある、独特の民族、独特の文化を持った国が消滅した、実際に。これに対して、ヨーロッパの民主主義云々する国も非常に冷淡だったね。アメリカも私の知る限り、チベットについて同情しているのは俳優のリチャード・ギア君ぐらいですな。私はダライ・ラマと非常に親しいですけど、非常に私は彼に同情してます。本当に悲痛な、私は日本を第2のチベットにしたくない。下手をすると、1点突破、全面拡大になっちゃう、尖閣っていうものを譲ってしまったらね。
 それからシナも馬鹿な国で、何か知らんけど国連、国連って騒いでるけど、国連に資料を持って行ってもしょうがないんだ。何で日本の政府が、一応、相手が出て来なくても、原告だけでもいいからハーグの国際司法裁判所にこの問題提訴しないんですか。したらいいと思いますよ。
 それから、政府間ではっきり公式に、シナが言ってる尖閣の領有権なるものが、歴史的にも合理的にも、どこに論拠があるのかということを聞いてもらいたいんです、政府が代わって。納得できる答えが来るのかといったら、来ないと思うね、私は。

【記者】予測されていて、そして、やっぱり後悔がない。もう一度、同じような判断をされるという、もし時間を取り戻せるなら、同じような判断をされるというふうに理解して大丈夫でしょうか。

【知事】どういうこと。ちょっとあなたの質問のよく意味が分からない。

【記者】尖閣諸島の購入の提案です。

【知事】うん。当然、日本の島ですから、個人からもっと力ある機関が買って、あそこに零細な漁民のためにも必要なインフラをつくるというのは、これ、国家の義務じゃ、責任じゃないですか。はい。
 どうぞ。

【記者】障害者支援について伺います。知事は所信表明でも述べられていましたけれども、心臓疾患など、見た目では分からない障害者の方のために新しいマークを都ではつくるということで、来月末から施行されるということなんですけれども、こういった車内で使える新しいキーホルダーのようなものというのは、都では初めてではないかと、そういったマークをつくるというのは初めてでは。

【知事】あれね、都だけじゃなしに日本中やったらいいと思ってます。例えば都議会議員の山加さんっていう、前、テレビにも出て、美人で、背の高い人がいますけど、あの人、障害者なんですよ。

【記者】山加朱美(あけみ)さん。

【知事】うん。あれ、やっぱり見た目じゃ分からない。ただ、ああいう人が、一見、五体健全に見えても障害持ってらしてね。例えば満員電車の中とか、あるいは障害者優先とか老人優先のシートのときに、普通の人が座ってる場合もあるんだけども、ああいうマークを持って電車に乗ったら、皆が分かって席譲ってくれると思うし、満員電車や何かのときでも、まあそのほうが危険だと思うけども、私は皆がかばい合うひとつのよすがになると思いますから。そう思ってます。
 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)