石原知事記者会見

平成24年9月12日更新

石原知事定例記者会見録

石原知事定例記者会見
2012年9月7日(金曜)
15時00分〜15時33分

質疑応答

【知事】私から、冒頭申し上げることがありませんので、質問があったらどうぞ。

【記者】尖閣については、ちょっと今までいろいろ報道がありまして、もう皆さんわかってると思いますけど、今回は、尖閣については、上陸をされたりとか反日デモがありまして、その背後に、なぜこういうことがあったのか、多分いろいろ分析ありまして、これに先月9日の日に、前重慶市のトップ、薄熙来(はく きらい)さんの奥さんが、裁判がありまして、その裁判はイギリス人の殺害という罪で、一応判決がおりたんですけど、そのときに薄さんの家族の、海外に80億ドルの資金を移転された話がありまして、薄さんの年収は2万ドル余りですけど、その莫大な金、どういうふうになっているのは、その裏には人体販売と、臓器狩りということがありまして、これは、中国のネットで、すごく世論は、ひどいという批判がありまして、これが、多分、そらすために、尖閣上陸の事件とか反日デモを先導したんじゃないかなという見方がありまして。

【知事】まあしかし、分かりますけど、あなたの質問にね。あのね、今のシナはいろんな問題を抱えていると思いますよ。今言った重慶の市長の汚職の額もそうだし、反日デモをやってる連中を見てると、中産階級になり損なった若い人達、大学卒業しても仕事がないような連中、それから、農村から駆り出されて建設事業をやったけど、バブルがはじけて仕事がなくなってという、アリ族と、もう1つ何ですか、ネズミ族?

【記者】モグラ族って、このあいだ知事はそういうふうに。

【知事】あの人達なのはよく分かるけど、僕はやっぱりシナはこれから問題たくさんあると思いますよ。それから、大きな社会変動が来るのは、農村にはそんな力はないから、やっぱり大都市でしょうね。それで、学生中心にした、どう言うのかな、中産階級になり損なった、そういう人達のかなりインテリジェンスがある連中達が、共産党の政府のやってることに対していろんな反発を抱えてて、それがエネルギーになって爆発するということを、既に共産党の政府っていうのは予感してるから。結局あなたも、法輪功なんていうものを弾圧するいわれはないんだけど、彼らにしてみると、たとえ少人数であっても、共通した違う理念でまとまる組織は非常に共産にとったら有害だという判断で弾圧したんでしょうね。東京はもちろんこれを認めましたけどね。
そういうことで、今度の新しい政権がどういう性格になっているかわかりませんけども。というふうに私は解釈しています。
 はい、どうぞ。

【記者】よろしくお願いします。尖閣についてなんですが、政府筋のコメントとして伝えられております、中国に対して、国有化は良いけれども、船だまりなどの開発行為は刺激するという、こういったロジックが、我々一般人としてはちょっとよく分からない、理解し難いんですけれども、この点、知事はどう思われて。

【知事】これは明らかに、中国の、要するにシナの政府の意向を取り次いでる、外務省の役人の物の判断だと思いますよ。それから、野田君と話してると、彼はとにかく1週間待ってくれ、さらに1週間待ってくれ。その間、何に相談するんだって、いろいろ判断の基準になることをどうのこうのと言ってましたがね、結局外務省がシナの政府の意向を取り次いで。ある筋から確かめたけども、日本の外務省がアメリカの国務省に言っていることは、政府が持ったら何もしませんから安泰ですが、石原が持ったら何するか分かりません、だからとにかく云々と言うけど、これ、しかし、この間、シナの外務省のスポークスマンが言ってたのは、政府が買うことそのものを許さないということ、これはどういうことなんですかね。何を倒錯して考えてるのかしら、本当に。何様か知らんけど、日本の政府のやることを、内政にまでシナの政府が干渉し、それに左右される今の政府っていうの、ちょっと私は怖いね。
 はい。どうぞ。

【記者】尖閣諸島に関連して1問伺います。寄附金についての取り扱いですが、東京都に現在14億6000万近くの寄附金が集められておりまして、知事は譲渡する場合は、船だまりであったり、灯台をつくるものであるべきだというお考えを、昨日福井でもお話しされていましたが、一方で、石原知事が買うつもりで寄附をしたので、国が買うなら返して欲しいというような声もあるやに伺いますが。こういう寄附金の取り扱い、もし返還を求めるような声があった場合、知事のお考え、どう対応されるべきか伺えれば。

【知事】これはね、ですから、もうちょっと時間をもらいたいんだ。政権はすぐ代わりますよ、間もなく。選挙はいつになるか分からんけど。ただ民主党が主体になって、政府はできっこないんだから。自民党が過半数取るかどうか分かりませんよ。しかし、これがやっぱり核になった、新しい政権ができるでしょう。どういう連合体になるか分からんけど、そのときに少なくとも私は、自民党の、息子の幹事長も含めて幹部の人たちと話してて、自民党はちゃんとやる意思があるかって言ったらそれはあると。それから私は、自民党の総裁選挙のとき公開質問状を出します。どんな人達が立候補するか分からんけど。尖閣についてどういう責任を取るか具体的にね。それによって自民党の党員も、政治家も、彼らのリーダーを選んだら良いと思うんでね、私は公開質問状を出します。
 それから、自分の、キャンペーンを訴えた文章を読み直してみたんですけど、この献金が島の購入と、活用のためって言葉が入ってるんでね、やっぱりそういうものを期待されていると思うし、私はやっぱり、ものを何もつくらないというだけで国有化しても、それは献金されている人はちっとも是としないし、安心もしないでしょう。石垣の零細の漁民なんか、全然救われることないんだから。ですから、今月の11日に閣議決定するの、政府のコメントでは。しかし決定しても、予算をつけても、それがどういう形で支払われるか分からないし、持ち主はそれをどういうふうに解釈するか分かりませんけどね。素案、素案でそういうことですな。
 どうぞ。

【記者】尖閣の問題なんですけれども、片一方の見方として、契約ですから、知事とその地権者の方との口頭での同意という話になるかと思うんですけれども、一応、民法上は、口頭でも契約は一応成立するという解釈もありますけれども、これ、反故にされたというふうになれば、契約の準備段階であっても、過失があるんじゃないかという話にもなるかと思うんですが、そこら辺、どうでしょうかね。

【知事】あなたの質問、よく分からんね。ちょっともう少し分かりやすく言ってもらいたい。

【記者】要するに、知事と地権者との間である程度合意ができているということであれば、それはある程度契約は結ばれ、信頼関係で結ばれているという話ですよね。

【知事】そうですね。

【記者】で、それが、地権者の方が反故にして、国と契約を結ぶということになれば、信義則違反にはならないのかなということです。

【知事】それはしかし、口約束の域を出てませんからね。私はだから、覚書をつくって交換しようと言ってもきたし、その文章も用意してます。それから、ことがこれだけもつれると思ってなかったのと、それから私は、野田君と会ったときも、政府が地権者と交渉して、東京がやっている仕事を政府の責任でやってくれということで、私は基本的には同意するけど、ただ1つ条件があると。再三言ってきたみたいに、最低限のインフラつくってくれと。それで覚書交わそうじゃないかと言ったら、俺は血判してもいいぞと、君は拇印で結構だから覚書交わそうと言ったけど、やらないね。
 ですから、みんな口約束みたいな話ですよ。あとは地権者がどういう覚悟で、誰にどういう条件であの島を手渡すかということだと私は思いますけどね。栗原さんとは随分何度も会ってきたし、しきりに個人的な友情の話もするし、信義の問題もされてたけども、しかし、地権者の利害損得もあるでしょうから。これからどういう判断になるんですかね。
 とにかく政府が、朝日と読売が書いたのかな、数字まで出して購入するという情報が出たときに、私も、「ああ、それなら仕方ないな、やるだけやらせて、あとものをつくるということは、政権が代わったときに、東京都も横から努力して実現していこう」と思ってたら、その話をしたら、車に乗った途端に特別秘書から電話がかかってきて、山東(昭子)さんから、地権者はそんなこと言ってないと石原さんに伝えてくれという話が入りまして、私はキツネにつままれた思いでね、その話を取り次ぎました、記者の諸君にも。ということです。

【記者】一連の経緯を見て、地権者側に翻弄されている面もあるのかなという気がしたんですが。

【知事】そうかも知らないね。私も翻弄されてるかも知らないね。
 どうぞ。

【記者】今のお話に絡んでお伺いしたいんですが、知事は、この状況が変わってきている中で、地権者と最近いつご連絡を取って、どのようなお話をされたんでしょうか。

【知事】ごくごく最近彼と会います。時間と場所は言いません。迷惑千万だから。

【記者】そうしますと、知事としては、まだ都としての交渉の余地もあるというふうに、都として交渉がまだ続いているという認識…。

【知事】だって当人が、国会議員の山東さんを介して、私は国とそんな、折り合った話をした覚えはないと言っているんだからね。私はそれを聞き取った上で、これから先の判断をする以外ないじゃないですか。だから、当人と直に会って話をします。

【記者】山東さんのその意見を聞かれた後、知事が直接まだ地権者の方と連絡というのは取ってはいらっしゃらない。

【知事】いや、電話じゃなくて、フェース・トゥ・フェースで会ったほうがいいから、ごくごく最近に会います。

【記者】わかりました。あともう1点。10月に計画されているとこれまでおっしゃっていた都の再調査、こちらは知事ご自身も行かれるという。

【知事】ああ、そのつもりでいますけどね。

【記者】これは継続して行かれるご予定ということですか。

【知事】これがやっぱり、幾つかの社が、とってもきれいな映像であの島を報道してくれたっていうのは、とってもプラスになったと思いますね。国民が、竹島の問題もあるから、あれに向かって、こんなに大きな島か、こんな美しい島かと、そういう非常に強い関心を持ってくれたってことは、やっぱり映像の強さっていうのは素晴らしいものだなと思いましたな。

 時にさ、あなた方、朝日新聞の基本的な態度っていうのは何なのかね。聞かせてもらいたいんだな。さっきも読んだけど、人民日報の社説と朝日の社説っていうのは全く同じだね。記者個人の考えもあるかも知らんけど、どうなんだね。あなた方の、朝日新聞のこれに対する基本的な姿勢っていうのは。是非聞かせてくれよ、これ。都民のためにも、国民のためにも聞きたいね。聞かせてくれよ。君らはそういう、朝日新聞の社命を帯びて質問してるんじゃないのかね。はっきりしてもらいたいんだよ、はっきり。
まあ、いいや。いじめてもしょうがないから。はい。

【記者】オリンピック招致について伺いたいんですが、開催都市決定まであと1年となりましたが、最近の領土問題をめぐる動きがあって、これが投票に与える何か影響があるかといった懸念は、知事、お持ちでしょうか。

【知事】あまりありませんね。台湾の代表は外省人(在台中国人)で、彼は明らかに反日なんですよ。それで彼がロンドンで、尖閣の問題を口にするなと、中国を敵に回すぞと言うけど、そんなものは台湾が口挟む余地なしで、オリンピックのIOCの、彼は1票持ってる、絶対日本に入れないでしょう。外省人で日本嫌いだから。これが台湾のような国家の代表になってるというのは皮肉なものだと思いますけどね。はい。
 ただ、一番困るのは、それは実際にそういう状況というものを認識して準備もしなくちゃいけないと思うけども、東南海トラフが崩れたときにどういう被害が起こるかということを繰り返し繰り返しやられると、放射能の問題というのはみんな冷静ですから説明すれば分かるけど、地震の問題っていうのは人間の英知で予測できるものではありませんからね、ああいうふうにあれを喧伝されると、非常に僕はやっぱりマイナスっていうか、ありがたくないね。
 はい、どうぞ。

【記者】TPP(環太平洋パートナーシップ協定)についてお伺いいたします。石原知事はTPPについて、遺伝子組み換え食品の表示撤廃要求について例に挙げて、反対だということで発言されてきましたが、このTPPについての反対という考えは、この点だけが理由なのかという点…。

【知事】いや、ほかの品目にもあるかも知れませんけど、遺伝子組み換えの食物って、要するにアメリカでしょう。これは問題になったときに、これが将来人体にどういう影響を与えるかって、まだ分からんわけですよ。分からないものを売ってるわけだけど、値段は安いわけだ。だから私は、首都圏に関して言ったら、これは組み換え商品ですよ、これは違います、普通のものですということで、値段は違ってもカスタマー、お客さんがどういう判断でどちらを選ぶかというために、遺伝子組み換え食品についてはステッカーを貼るようにしたの。
 アメリカはそれを外せと言ってるんだよ。こんな無責任な話ありますか。自分たちが勝手に改良した食品が、人体に将来、どんなものを与えるかっていうことを分かりもしないくせに、それを識別させるためのステッカーを外せっていうのは、これ、どういうことなんですかね。これ、アメリカでも私は通らないと思うけど、アメリカ人は無神経に、同じもの食って、安いから安いものとって食べてるかも知らんけど、私は将来、人間の体にどういう影響を与えるかまだ分からない、分からないって彼らは認めてるわけだから。そのために少なくとも購買するお客さん達の判断で選択させるように、ステッカーを貼らしてるんですよ。この日本一の消費地でね。それを外せというのは、これはそんなにまでして、ものを売り込もうという、私はそういう姿勢というのは賛同できないね。ということです。

【記者】このTPPについて関連なんですけど、9月5日の食品安全委員会のプリオン専門調査会というのがありまして、それで、アメリカ産牛肉などの対象の月齢緩和っていうのが検討されてまして、これが、現在20カ月っていうことなんですけど、これが30カ月に緩和ということで、アメリカ側がかねてからTPPの1つで要求していた牛肉という分野について、これが通ってしまうということで、このTPPの要求が一つ一つ通っていくという懸念があるんですけど、この…。

【知事】私は牛肉については詳しく分かりません。ただ、やっぱりアメリカの牛肉って、それを育てるための飼料に非常に偏ったものがあって、いろんな他の肉と違う本質的な性格を持っているということを聞きますけど、これは他の専門家に聞いてもらいたい。私はTPPを全面に賛成できないというのは、たった一つ私の根拠は、他のことは知りませんけども、せっかく首都圏のカスタマーのために、結果が分からない組み換え商品を、ちゃんと分からせるために張ってるステッカーを外せっていうのは、こんな横暴な話はないんじゃないですか。ということですよ。
 はい。どうぞ。

 あ、それからMXテレビに言っておくけど、昨日の報道で言ってた、「インシデント」を括弧で「事故」と訳したのは間違ってるよ。言っときなさいよ。インシデントは故障です、原発に関して言うと。情けないよ。そんな英語の基本的な間違いをするテレビ局っていうのは。君の責任じゃないかも知らんけどね。
 はい、どうぞ。

【記者】都議会の件で伺いたいと思います。今週、新会派ができまして、東京維新の会ということで、第三極の…。

【知事】できたの、東京維新の会。

【記者】これからできるということ…。

【知事】維新ばやりだね。

【記者】はい。で、大阪の維新の会との連携を図っていきたいということなんですけれども、都議会は民主党も4人離党しまして、いろいろ動いている段階なんですが、この動きについて知事はどのようにお考えでしょうか。

【知事】それは議会のことですから、政治家個人個人、自分のスタンスというものを確かめるだの考えるだのやったことでしょうし、私は口挟む余裕がないけれども、その議会も大阪の議会と連動するのは結構でしょう。とっくに橋下君と私は、基本的な問題で連動してやってますし。だから東京のやったこと、良いこと全部真似して、会計制度も変えたし向こうは、排気ガス規制もやったし、とにかく東京のやったことを彼は評価して真似をしてくれているから、私は大変東京にとっても良い仲間ができたと思ってますよ。
 どうぞ。また朝日か。

【記者】先ほどの10月の調査の件で1点確認なんですが、これは今月中に政府が正式に地権者と契約をして購入した場合でも、知事、現地調査及び上陸をされるということで良いんでしょうか。

【知事】それは先の話になるでしょうね。やっぱり政府が変わって、あそこにちゃんとしたインフラをつくるということになったら、外側からだけじゃなくちゃんと上陸もして、要するに責任で調べますよ。

【記者】そうすると、買っただけでは、まだ船だまりをつくるとかつくらないとかそういうことが分からない以上は、東京都として調査を続けるということですか。

【知事】いや、ですからどうせ今の政府は長くないんだから。自民党は過半数取らんでも第一党になるでしょう。それが核になった政権ができたときに、現にさっき言ったみたいに、これから新しいリーダーになるべく総裁選出る人達が是非、公開質問を出して、彼らが政権取ったときにこれだけのことをするかしないかというのは駄目を押した上で、その結果を待ちますよ。

【記者】これまでの…。

【知事】うるさいな、もう。くどいよ、お前さん達。他の質問。

【記者】実地調査を、質問出ていたと思うんですけれども…。

【知事】うるさいな。君の話。さんざん今まで、言ったことじゃないか。

【記者】東京都が調査をするということの理由がなくなってしまうような気もするんですが、このあたりについてはどうですか。

【知事】何。

【記者】東京都で買えないという状況になった場合はですね、現地調査を東京都としてする理由がなくなってしまう…。

【知事】そんなことないじゃないですか。これだけ拠金した人達は、あの島につくれるものつくってくれと、零細な漁民を救ってやってくれということで拠金しているんですから、そのためにこれを使うときに、預かっている東京が責任持って、現状調査して、船だまりをつくるのはここがいいとか悪いとか献言するのは、国と一緒の作業じゃないですか。

【記者】これまで都としてやってきて、国政に訴えかけていく、野田首相に条件を出してやったらどうかという要請を知事、されていらっしゃいましたが、こういう状況で、ご自身で国政、今まで新党の話も過去出てきていましたが……。

【知事】ああ、そういうことを聞きたいの。

【記者】そのために何か新党をいよいよ打ち立てるとか、そういうのはお考えはありますか。

【知事】ありません。ノーコメント。次の質問、どうぞ。

【記者】2点質問、お伺いいたします。1点は尖閣の問題に絡んで、先日山東議員が地権者との関係について、地権者が売りたいタイミングと私達、石原都知事と山東議員が買いたいというタイミングが違っていたんじゃないかなというふうにおっしゃっていましたけれども、知事のご感触としても、そういうような思いがあられるものかどうかというのが1点と、あと、本日も報道でご長男の伸晃さんが谷垣総裁ともお話されて、ともに総裁選の方を目指されるんじゃないかというお話になってきておるかと思うんですけれども、そのあたりのことについて…。

【知事】分かりません。後段のことは私、関心ありませんし。外側の世界のことだから。それから、最初の質問何だっけ。

【記者】最初の質問は山東議員の。

【知事】それは、できるだけ早く購入して、できるだけ作業したいと思っていましたけれどもね。

【記者】なかなか地権者さんの意思が売りたいという時期と合わなかったということになる。

【知事】時期の問題じゃなくて、栗原さんが、いま一つ何考えているのか分からないところがありますよね。こちらはちゃんと覚書も用意して、話をしようというんだけれども、ちょっと掴み所がないような会話もあったりして。だんだんこういったのに時間をかけて、お互いに納得することで決着したいなと思ってきたんですけれども。そしたら国がそういうこと言い出してね、だから、国が、もともと、私は国がすべき仕事でとにかくしっかりやってもらいたいと思ったけれども、自民党も外務省の言いなりになってきて、せっかくつくったのに灯台もチャートに載せないような馬鹿なことをしてきたわけだ。だから、きちっとしたものにしようじゃない、具体的にそれはつくってくれということで、今度の自民党の政権はやるつもりはあるらしいから、もう一回確認するために、さっき言ったみたいに公開質問状を出して、総裁の候補者に念を押していきたいと思ってます。
 はい、どうぞ。

【記者】寄附金についてちょっとお伺いしたいんですが、仮に野田政権が、現政権が船だまりをつくるみたいな実効支配強化に踏み切った場合には渡すことがあるのか、それとも、もう、もともと、今の政権には渡すつもりはなくて…。

【知事】いや、さんざん、だからその話は私1人じゃなしに、納得いかせるために園田君を連れて行って、彼が介在して公邸で2時間もかかって話をしたんですよ。そこで即断できないから1週間待ってくれ、さらに1週間待ってくれと、さらに週明けまで待ってくれといったら、誰がリークしたかどういう算段か、どこまで関係したのか知らんけれども、国がある数字であれを買うことに決めたと。ということは地権者も納得したのかなと思ったら、すぐその後、山東議員を通じて、私はそんな約束を国とした覚えはないというメッセージが入ったので、こちらも混乱しているの。あなた方も混乱しているの。はい。

【記者】現政権に寄附金を渡すことはない、渡すつもりはないということですか。

【知事】何がですか、だから、物をちゃんとつくるなら、いつでも協力して渡しますと言っているんだよ。

【記者】初め、知事は即座に渡すという言い方されたと思うんですけれども。

【知事】いや、国がそこの要するに条件を満たすんだったら即座に渡すと言いました。やらないんだから、それを国や政権は。

【記者】じゃあ、やるならば今すぐにでも渡したいというそういう気持ち。

【知事】え。

【記者】船だまりをつくってくれるならば、渡すということでよろしいですか。

【知事】そうですよ。最低限のインフラつくったら良いんですよ。

【記者】そのためだったら寄附金を渡すということ。

【知事】もちろんそうですよ。
 はい、どうぞ。

【記者】尖閣諸島に関連してなんですが、以前知事は、魚釣島と北小島、南小島とあと、久場島も一括で購入ということを…。

【知事】久場島は地権者の妹さんが持ってアメリカにリースしているようですからね。アメリカも今まで爆撃演習に使ってたみたいで、それはそのままで良いんじゃないですか。

【記者】それは国有化しなくても良いと。

【知事】それは、とにかく日本の国土が一部、爆撃の対象にされてたのは悔しい話だけれど、この頃あまりやってないみたいだから。この契約がどういう形でこれから変わっていくか分かりませんけれども、今現在、アメリカとのそういう貸借関係にあるみたいだから、これは私達が口出せる問題じゃない。返してもらいたいなら、日本の外務省が交渉すべきことです。

【記者】あとは、その金額について政府が幾らで購入するのが妥当だと知事はお考えでしょうか。

【知事】それは分かりません。地権者の意向というものがやっぱり大事じゃないでしょうか。
 どうぞ。

【記者】ODAについてちょっと質問したいんですけれども、今79年から中国へのODAも6兆円以上出しまして、道路にも空港整備にも出してまして。例えば北京空港整備に300億円出しまして、後ほどそれ株を上場して、つまりこれは中国官僚の私物にされたんですけれど、外務省は極めて遺憾というコメントをしただけなんですけど。あと、2000年の中国河南省の鄭州(ていしゅう)から新郷(しんごう)という94キロの高速道路建設事業に、ODAとして235億円出しまして、ところが、6年後に河南省交通長官、石発亮(せき はつりょう)さんが2億7000万円の収賄罪で無期判決に…。

【知事】まあ、あなたの言うことよく分かるんでね。日本はそういう一種の被害にあっているわけで、今更、あれだけの国にODAを私は渡す必要ないと思うし、丹羽みたいな馬鹿な大使がもっとODA出せなんて言っていることも、本当ナンセンスだし、それから、出すんだったら、もっと有効な、本当に助かる国に出すべきだと思いますよ。

【記者】そうですね。中国国民になってないと思います。利益としては。

【知事】中国の国民も、日本の恩恵でそういう所ができていることを知らないんだから。

【記者】中国でほとんど報道されてないですね。

【知事】はい、ほかにどうぞ。
 それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)