石原知事記者会見

平成24年8月24日更新

石原知事定例記者会見録

2012年8月17日(金曜)
15時07分〜15時27分

知事冒頭発言

1 ロンドンオリンピックメダリストの表彰について

【知事】冒頭ですね、1つ。ロンドンオリンピックのメダリストたちの表彰についてですけども、今回のロンドンオリンピックで活躍して、都民に深い感動と活力を与えてくれた選手達に敬意を表するべく、中でも、今大会メダルを獲得した東京のアスリート27名に対して、その功績をたたえて都民スポーツ大賞を贈呈し祝意を表します。
 特に、金メダルを獲得した体操の内村航平選手、レスリングの伊調馨選手、柔道の松本薫選手、この人いいね、オオカミ少年みたいでね。あれぐらいの意思表示しなきゃだめだよ。それから、ボクシングの村田諒太選手の4名のアスリートには、併せて東京都栄誉賞を送り、その栄誉を讃えたいと思います。
 選手達は、日の丸を背負って大きなプレッシャーの中で戦って、見事にメダルを獲得したわけでありまして、日々のたゆまぬ努力が結実したものと考えます。
 都は、2020年のオリンピック、パラリンピック大会の招致を進めておりまして、ロンドンでの選手たちの活躍を追い風にして、今後激化する招致レースを勝ち抜いていきたいと思います。
 表彰式は、パラリンピックのメダリストもあわせて10月に行う予定であります。これ、パレードはいつやるの?

【事務方】20日です。月曜日です。

【知事】月曜日ね。

【事務方】はい、月曜日に。パラリンピックのほうは別ですけども。

【知事】うん。銀座でやるんでしょう。

【事務方】銀座です。銀座中央通りです。

【知事】前、なでしこジャパンが優勝したときも、やったら良いって言ったんでね。気が利かないんだ、日本の体育協会っていうのは。これはとにかく、たんび、たんびにやったら良いんでね、ますます、それがスポーツに対する関心を喚起していくんだから。遅きに失したんだけども、やらないよりやる方がましだ。
 質問があったらどうぞ。ないか。はい。なきゃ、結構だ。

質疑応答

【記者】各社共通の関心だと思うので伺いますが、尖閣諸島に上陸した香港の活動家が、本日、強制送還という手続きと報じられておりますが、知事は法律に則って、裁判を粛々とやったらいいとおっしゃっておりましたが、拘留せずに国外退去させるという方向性について、どうお感じになるか、伺えればと思います。

【知事】日本の弱腰の外交というか、あのシナにへつらう情けない姿がまた出てきたと思うんで。今度の場合は、小泉内閣のときとちょっとケースが違うんじゃないですか。彼らは予告して来たんだしね。しかもそのために、保安庁の船に、甲板に乗ってたじゃないですか、大きな石投げてるんだよ。
 それから、ぶつかった跡があちこちにあって、器物破損による、投石も含めて、これ公務執行妨害じゃないんですか。これ、歴然とした刑事犯罪だと私は思いますよ。
 それをあげつらわずに、とにかく、ただ不法入国者だから帰すっていうんだったら、これは日本は本当の法治国家とは言えないと私は思いますな。どうして国会がこれを問題にしないのか分からんね。
 どうぞ。

【記者】小泉構造改革のもとで行われた郵政民営化と、今年の4月に抜本的に見直された郵政民営化というのを、知事はどのように評価をされていらっしゃいますでしょうか、そのご見解をお願いします。

【知事】これね、やっぱり、一種の巻き戻しが来た。やっぱり随分、無理な改革をやったなという感じがしましたね、あのときも。中曽根さんのやった国鉄、それから専売公社ですか。もう一つ、どこだったっけな。あの3つの民営化とは質が違って、郵政の間口っていうのは広過ぎて、いろんな種目がありますので、それを一括して、一概に、ああいう形で民営化したということは、私は、あんまり評価しませんな。
 それから、やっぱり小泉君は、随分もてはやされているけど、竹中平蔵の言うままになって市場原理主義を取り入れたのは、これは絶対に間違いと思います。
 はい。どうぞ。

【記者】赤坂プレスセンターについて、お伺いしたいと思います。

【東京都知事】赤坂プレスセンター。何なの、それは。

【記者】麻布にあります米軍基地、ヘリポートですね、米軍のヘリポートなんですけれども。

【知事】ああ。

【記者】東京都として、どういったことをなされてきたのかということと、今後、どのようにしていきたいとお考えかを。

【知事】あれは、私は速やかに返還されるべきだと思いますね。大体東京の真ん中に、あの超一流地にヘリポートを構えて、しかも星条旗通りなんて、あそこに向こうの機関誌があるわけだ、「Stars&Stripes」という。その名前なんていうのがついてる通りがあるってのは笑止千万だね。あれは私は、横田を知事として手がけるって声明したとき、亡くなった後藤田正晴さんが電話してきて、石原君、横田もいいけど、真っ先にあなたのおっしゃった、あそこを返還させてくれと言いました。それで一時、区画整理か何かの問題で、ちょっと横へ動かして、そしたら、そのほうが都合良くなって、あいつら返さないんだね。で、また、何とか元に戻したんですけど、そもそも、あそこに米軍だけが専用のヘリポートがあるってことは、私は間違いだと。これは国がしっかりしたらいいんだよ、こんなものは。いつまでも占領軍に占領されているわけじゃないんだから。
 どうぞ。

【記者】ハンマー投げの室伏選手が、IOC選手委員の選挙活動で違反したとされて、JOCが反論しておりますが、これについて、知事はどのようにお考えですか。

【知事】これは当然、反論すべきでしょうね。ですから、さっき水野(正人 JOC副会長)君が来ましてその報告をしていましたが、最後は何とかっていう、あの問題を扱う裁判所みたいなのがあるんですな。そこで決まるようで、弁護士立てて提訴しているということで、ああいう素晴らしい選手が、もう年齢も年齢ですし、これから先、やっぱりIOCなんかの理事として活躍していくことを私は熱願しますね。

【記者】招致活動への影響は、どのようにお考えでしょうか。

【知事】分かりません、これは。先のことですから。今からそれを云々するわけにもいかないでしょう。したってマイナスになるしかないから。
 ただ、ああいう所の裁定というのも皆が注意深く見守ったらいいと思うし、なかなか詳細というのは伝わって来ないかも知らないけどね。
 私は率直に言いますが、オリンピックっていうものを支配しているのはヨーロッパの白人ですよ。この人達は、勝手にルールを変える。例えば、これは荻村(伊智朗)君っていう、卓球を代表する人が反対したこともあったんだけど、背の低い東洋人のほうがピンポン、強いわけだ。そうすると、台を高くしろっていう提案されたんだ。それだったら、背の高い外人の多いバスケットボールのかごをあと50センチ高くしたら、どんな人間でもダンクシュートなんてできないんだから、スローイングの正確な選手が得点することで競技がもっと面白くなると思うけどね。
 オリンピック種目じゃないけど、F1のレースなんかでも、日本の車は、特に日本のエンジンが素晴らしいと、今度はエンジンに対するルールを変えたりする。結局、ヨーロッパっていうものが、スポーツを通じて未だに世界を牛耳るっていうのか、それは僣越というか、私達、こういう体制って壊さなかったら、スポーツは決して健全な、フェアな楽しみにはならないと思いますよ。ま、朝日も頑張ってくれ、そういうことはな。
 はい、どうぞ。

【記者】来月になりますが、9月21日、世界アルツハイマーデーに、記念してということで、東京都でもシンポジウムを開くと伺っております。高齢者の増加に伴って、認知症患者の増加もあわせて見込まれる中、東京都でも今、さまざまな対応、対策をされていることと思いますが、これまで、そして、今後の取り組みについて、特に、NPO法人や企業などとの連携という側面から、お考えがあればお伺いしたいのと、あと、知事ご自身の認知症に対する認識や見解などもありましたらあわせてお伺いできればと思います。

【知事】前段のところは関係局に聞いてください。私、詳しいこと分かりませんから。ただ、アルツハイマーというのは、昔からぼけ老人という言葉あったけど。有吉佐和子さんみたいな、ああいう非常に優れた、おそらく戦後最大の女流作家だと思うけれども、彼女は「恍惚の人」という、アルツハイマーの問題も取り上げたし、「複合汚染」という、これは彼女、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」に刺激されて考えたんだろうが、やっぱり、大きな大きな社会問題だと思います。
 高齢化が進むというか、人間だれでも長生きしたいし、そのために、過剰とは言わないけど、非常に高福祉低負担というもので、日本の高齢者に対する手当ては進んでいるわけだけれども。
 これはまあ、私だって、日に日に老いていくのは自分で分かっていますよ。さっき考えた事をすぐ忘れちゃうし。悔しいけど。しかしこれは、やっぱりしょうがないんだな。
 ただ、ぼけて迷惑かけるよりも、さっさところっと死んじゃったほうがいいよな。前の、幸田君という福祉局長が、高齢社会の好ましい決着の仕方はピンピンコロリですと言ったけれども、なかなかそうもいかないよね。ピンピンぼけてっていう人が多くなっちゃうから。これはだけど、ほんとうに悔しいし、辛いし、人によったらしゃんとしている人もいますがね。
 私自身、下手したらアルツハイマーにならないかと思って気をつけていますけど。気が付いたら言ってくれ。
 はい。

【記者】東京都が東電との売電契約の解約を申し入れたということなんですが、その狙いを教えてください。

【知事】これは猪瀬君がやっていて、非常に良いことをやってくれていますがね、各地方自治体もそれなりの自家発電というか、水力発電など含めてやってて、それ非常に買い叩かれて安い値段で東電に売っているんですよ。東電は何て言ったって配給網を持っていますから、電線を。だから非常に廉価で買い取られているんだけれど、これはやっぱり、電力というものは、これから自由化されていく傾向の中で、当然、今あるような価格体制じゃなしに、正当な値段で、地方自治体の自家発電の努力というものが評価されて商品化されていくことを私は期待しています。

【記者】これについてなんですが、東電側は、契約の満了前に解約をするということは考えていないというふうに言っているんですが。

【知事】そうでしょう、それは当然。しかし時代が時代なんだし、そんなこと言ってられないんだよ、本当に。じゃ、あと何年ぼろ儲けするのかという話だよね。
 はい、どうぞ。

【記者】今年も8月15日、多くの方が靖国神社を参拝されましたけれども、高齢者の方から、地下鉄九段下駅を利用した際にエスカレーターが狭く利用しづらかったと。で、高齢の方も多いので、幅の広いエスカレーターを整備するなど、改善をしていただけないかという声もあったようなんですが、いかがでしょうか。

【知事】なるほど、わかりました。それは、現場に行ってみて、私自身が体験して考えましょう。
 はい、どうぞ。

【記者】尖閣の話なんですが、今回の上陸の事件というのは、東京都の今後する、上陸申請に影響を与えるものでしょうか。

【知事】さあ分からない、それは。分かりません。国がどういう姿勢でいるのか。

【記者】知事、2週間ほど前に、いつでも上陸申請するというお話しをされていらっしゃいましたが、いまだに国への申請というのはされていないようなんですが、それは…。

【知事】いや、それはやっぱり、持ち主との売買契約が成就しませんとね。しかもそれは、ちょっといろんなバリアもあったりするんですよね。国が勝手なこと言い出しているし。だから、もう1回また栗原さんに近々会って話しますから、それから先の問題。

【記者】栗原さんと詰めるところをまず…。

【知事】そうじゃない。栗原君と会った上で、その段階で、次のステップを考えるってこと。
 はい、ほかに。

【記者】国が張っているバリアというのは、どういうことを今、意味しておっしゃっていますか。

【東京都知事】国に聞いてみろよ、それ、君は、新聞なんだから。

【記者】知事がどういうことを感じていらっしゃるかということをお聞きしたんですが。

【知事】国はだね、とにかく何でもかんでも自分でやりたいし、何にも入れられたくないんだよ。そういうことですよ。
 はい、どうぞ。

【記者】竹島の件なんですけれども、韓国のほうで竹島をジオパーク化する構想というのが報じられているのですが、これについて知事…。

【知事】何パーク。

【記者】ジオパーク、国立公園化して管理するという構想が出ているんですけれども、知事、これについて何かご意見ございますか、こういう韓国の姿勢に関して。

【知事】とにかく、これはもう敗戦のどさくさに、李承晩という、アメリカが操り人形にして作った、パペットみたいに作った大統領が、どういうつもりか知らんけどあそこに線引きして、勝手に李承晩ラインというのを作ったんですよ。その内に入る竹島は俺達のものだということになったんだけどね。あなた方は最近の歴史も良く知らないけど、ダレス(ジョン・F・ダレス)はこれ違うと、おかしいと言っているんだけれども、その頃の日本は国力もなかったし、あまりこの問題について積極的に抗議するエネルギーも無かったんだ。だから、だんだんだんだん何か既成化されてしまったけど、これはあくまで、あの時の政治を振り返ってみると、韓国の非常に恣意的な一方的な措置で、つまり李承晩ラインの内側に線引きしたのに入っちゃったもんだから、向こうの領土にされちゃったんだ。アメリカはこれを否定しています。
 ただ、アメリカも、もう面倒臭いことに手を突っ込みたくないんだよ。まあ、これは何か、本当に、半分既成化してしまってね。しかし、この間も、向こうの大統領が行ったニュース見ても、あれだけ峻険な島にあれだけのものを造ったんだから、あれに比べれば、魚釣島なんて平坦な部分がたくさんあってね、政府はさっさと施設を造ったらいいんだよ。大体あそこに出かけていく、非常に矮小というと申し訳ないけど、台湾やシナの漁船に比べてはるかに小さな石垣の漁船は、持っている通信機器というのは電波が届かないんですよ。情報も取れない、警告も聞けない。ですから、あそこに日本の漁船のための電波の中継基地を造るとか、それから、南小島のような所に船だまりを造って、小さな漁船でも、時化(しけ)が来ても、頑張ってとにかく時化をやり過ごしてからまた漁業をするというような、造ってやったらいいんだ、そういうもの。やらなかったんだから、今まで日本の政府は。

【記者】尖閣の問題ですけれども、5月初めに知事に、万一暴徒が尖閣に押しかけたらどうされるかというお話、質問しましたら、日米安保で、米軍と自衛隊協力してという話をされました。しかし昨日、アメリカのほうは記者会見で、この問題は中国と日本との間で話し合ってくれというので、自分のところは関与しないというような発表をされております。

【知事】そんなこと言ってない。

【記者】どういうふうな見通しになるか、知事はお考えになるでしょうか。

【知事】私はこの問題をワシントンで発表した後、幾つかの関係者のコメントがありました。今の現政府は何をどう考えてるか知らんけども、しかし、現政府の外交の最高責任者のクリントンは、モンデール、前の大使と違って、あそこに大きなホットフラッシュ(一触即発、危機的な事態)が起こったときに、安保の発動をする対象に尖閣が当然なると言いました。別にその言葉に100%すがるつもりは毛頭ない。私がものを言い出した後、私の知己でもあります、アワーという前の国務省の日本部長かな、それからアーミテージもよく知っているけれども、あれは国務次官補か、彼ら2人とも同じこと言っているのは、クリントン国務長官が言ったとおり、当然、これは紛争になったときは安保の対象になると。しかし、そんなことの前に、日本が自己責任でどれだけこの国を守るか、自分の領土を守るかという意思表示というのをはっきりしない限り、アメリカがそれに先んじることはあり得ないと。それは当たり前のことでしょう。泥棒が入って、刃物振りかざして、自分の妻、子供を傷害し、物をかっぱらおうとしているときに、旦那が逃げ出して警察を呼びにいく前に、やっぱり自分の子供や奥さんが危害にあおうとしているときに、体張ってでも抵抗するのが男の務めなんじゃないんですか。国家というのはそういうもんだと思いますよ。その意思表示、そのための行動をなしに、何もしないで実効支配している、造るべきものを造らない、日本の漁民の利益も無視して、船だまりも造らない、電波の中継地も造らない、そんな政府の姿勢で、安保がございますからよろしくったって、そんなオスプレイなんていうのは、あそこを飛んでて、非常に都合のいい飛行機かも知らんけどね、何だろうかんだろうと、それ飛ばす意思がアメリカがあるかないかって言ったら、日本のこれやっぱりまず意思次第なんですよ。どこの国でもそんなもんじゃないの。

【記者】尖閣なんですけれども、今回の対応で、海保というか、政府は上陸を許してでも、海上での強力な抑制であるとか、あまり過激な抑制というのを避けて、入管難民法以外の罪状での逮捕は避けようというような姿勢が垣間見えてるんですけれども。

【知事】そのとおりだね。

【記者】そうした政府の姿勢について、知事は。

【知事】だから、多分それじゃ頼りにならないということだよ。国民は不安だってことだよ。今度の場合、完全に予告して、準備してさ、情報も入ったわけなんだから。石を投げるだの、レンガだの、要するにかけらも持って行って、(海上)保安庁の船の上に散らばってたじゃないですか。あちこち傷などついてたじゃないか。完全に公務執行妨害じゃないですか。何でそれを適用しないんですか。刑事犯ですよこれ。法律があるのにそれを適用しない国というのは、国家の体をなしてないね。怖い怖い怖い、シナさん怖い、問題を大きくしたくないという外務省の腰抜けが全部伝染してだね、もうちょっときちっとした態度を取らなかったら、本当に馬鹿にされ馬鹿にされ、ま、韓国の大統領じゃないけど、日本はもはや大国じゃない、正にそうなっちゃったんじゃないのかな。
悔しくないか、君は、どうだい男として。

【記者】政治判断ということで言えば、判断はどちらともあるのかもしれませんけれども。

【知事】いや、だからその政治判断を是とするかしないかというのは国民の意思なんじゃないですか。しっかりしてくれよ、君、本当に。

【記者】そうしますと、今回の対応というのが今後に及ぼす影響というのは、知事はどうご覧になっていますか。

【知事】同じことが起こると思う。私の友人の佐々淳行が言ってるみたいに、この姿勢だったら同じことが繰り返して行われるね。

【記者】8月の7日に、アメリカの原子力規制委員会のほうでは、使用済み核燃料の廃棄物を捨てる場所がないということもありまして、新設する原発だとか、再稼働する原発については、しばらく凍結するという結論を出したようです。そのようなことを考えていきますと、今、原発再稼働の問題もありますけれども、何年に、20年後には原発をゼロにするとか、いろいろな考え方がありますが、そういう議論に対する影響というものは、どういうふうに考えられるでしょうか。

【知事】あなたの質問よく分からんけどね、私は参議院に最初に出たときに、何を言ったかといったら、高速増殖炉というのを日本は先んじて造らなくちゃいかんということをさんざん言ってきた。これは普通の原子炉と違って、廃棄物というものを再処理で、炉そのものはもう1回、燃料にして再燃焼させることのできる、非常に有効な、未来的な、私は機械だと思ってましたがね。
ですから「もんじゅ」がああいう形で頓挫してしまって、この間、もんじゅの責任者が来まして、私ぜひその実態を見たいということで、ちょっと体壊したんで行けなかったんですが。私は、自分が政治家になったときの1つの大きな命題が高速増殖炉だっただけに、あれが何で今止まってるのか、その筋の専門家に聞いたら、これは明らかに人災であって、ハンドリングが悪かったからなったので、今動かそうと思えば動かせますと。こういうものが動けば、私は、あの六ヶ所村の問題なんかだって片付いてくると思うし、フランスが日本と並行して手掛けているわけで、これは私は日本の技術、日本の英知をもってすれば再生できると思うし、是非、この原発というものを提供するエネルギーというものを、もっと合理的に使って、合理的に生産させるための手立てとして、私は今でも高速増殖炉に期待してますけどね。ま、それを是か非かするためにも私、スケジュールを組んで、もんじゅを見に行ってきます、ということです。
 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)