石原知事記者会見

平成22年4月8日更新

石原知事定例記者会見

平成22(2010)年4月2日(金)
15時00分〜15時24分

知事冒頭発言

1 バンクーバーパラリンピック活躍選手への表彰について

【知事】冒頭、1つ申し上げます。
  バンクーバーのパラリンピックです。日本の選手陣、活躍してくれました。特に東京から出た選手が非常に多いので、やっぱりうれしいことでして、この選手たちに祝意を表したいと思います。クロスカントリースキーで2つの金メダルをとった新田(佳浩)選手には、過去のオリンピック金メダリストと同じように東京都栄誉賞を贈って、栄誉をたたえたいと思います。また金、銀、銅を含め、東京都在住のすべてのメダリストたちには、その功績をたたえて、感動を都民と共有するために、都民スポーツ大賞を贈呈いたします。
  選手たちは聞くところ、普段、普通に仕事をして、その合間を縫って練習しているようで、また、トップ選手であっても、用具や、その遠征費を自己負担することも少なくないようです。このような困難な状況の中で、選手たちはすばらしい結果を残してくれました。それぞれの持つ障害を乗り越えて、競技に取り組む姿には、人間として、だれでも感銘をしますし、人生生きていく勇気ももらったと思います。表彰式は4月13日に行う予定で、私から直接贈呈をさせていただきます。
  申し上げることは以上です。
  質問、どうぞ。

質疑応答

【記者】4月に入りまして、知事の3期目の任期もあと1年ということになりましたけれども、この残り1年の中で知事ご自身が、都政の課題と考えていらっしゃる点はどのようなところにあって、それについてどのように対処しようと考えていらっしゃるのかということを、まずお聞きしたいんですが。

【知事】懸案の問題っていうのはありますから、築地の移転の問題、市場の問題も、まだこれから決着しなくちゃいけないし、新銀行東京はようやく単年度黒字を出してくれると思いますけども、その後、前から申し上げたように、セカンドステージとして、これをどう、確かに持ち上げていくか、後で質問出るかもしれないけど、これちょっと、ためにした記事の感じだね、日経のは。都債の問題です。新銀行東京は公募して、向こうで、とにかく受け入れられたわけですから、あともう一つはあおぞら銀行と、もう一つあるみたいだけども、いろいろ苦しい状況の中の銀行がアプライ(応募)して、資格を認められたということで、銀行も充実してきたという1つの証左(しょうさ 証拠)だと思いますけども、詳しいことは、質問があったら、担当局長に聞いてもらいたいですが、それとの兼ね合いで、ちょっと私、考えていることありまして、日本の持ってる、特に東京はたくさん、小零細企業が持ってる、素晴らしい技術を製品にする軌道になかなか乗りにくいので、そのためのファンドのようなものです。東京対相手の国という形で考えていますし、こういった問題も、そんな時間かかんないうちに、やろうと考えていますから、そういう小零細企業のための基盤づくりもしなくちゃいけないと思ってます。そんなことを残り1年、一生懸命やろうと思ってますけども。

【記者】その上で、これまでも、来年の知事選挙についてですね、いろいろ出てるんですが、改めて、1年ということで。

【知事】それはなかなか、企業秘密は明かせられないね。うんと気を持たせておいたほうがいいんだよ、こういうことは。

【記者】心境の変化というのは。

【知事】心境? 心境は複雑に変化してますな。

【記者】ありがとうございます。

【知事】しかし、このままで日本どうなるのか。日本がどうにかなっちゃったら、東京もどうにかなっちゃうから。東京に対する愛着、日本に対する愛着はありますから、しかし、もう既に老兵ですからね。
  はい、どうぞ。

【記者】残り任期の、1年の課題で、もう一つ、先日、東京メトロ(東京地下鉄株式会社)、地下鉄の梅崎(壽)社長が、あちらの会社の中期経営計画で12年度、2012年度までには株式上場したいと。

【知事】中期計画ってのは言ってないと思います。中期というのは3年間ということ、私たち、そういう期間の中で、云々(うんぬん)することは毛頭考えてませんから。

【記者】そこでお尋ねしたかったのは、残り3期目の任期1年の間に、経営統合、株式売却の前提としてあると思いますが、統合への道筋を残り1年の中でご自身の手でつけられるお考え、ご意欲があったら伺えればとおもいます。

【知事】それはいろいろな道のりがありまして、ここでにわかに詳しく申し上げられないけど、統合するための一つのすべとして、やっぱり株売らないことなんじゃないんですか。世の中で物考えたって、こんな株が安い時代に儲かってしようがない会社の株売るばかはいないんだから。向こうは、国の財政アップアップしてるから売れ売れと言うかもしれないけど、向こうが売るんなら、東京も買ったっていいんだよ。もうかってしようがない会社なんだから。それ世の中の常識でしょう。それを民営化は結構だけども、おまえも一緒に売れっていうのは、ちょっと道筋が違うんじゃないのかな。
  この問題については、よく調べてごらんなさい。外国のファンドなんていうのは、ものすごい関心持ってるから。箱根ターンパイクを買うという会社の話もあるし、羽田も、第3ターミナルビル云々のことはあったけども、そんなものよりもっと確実な商品ですよ。
  はい、どうぞ。

【記者】4月1日より全国に先駆けて、大規模事業者に対してCO2の削減義務化と、キャップ・アンド・トレード(排出量取引)の取り組みがスタートしましたけれども、都知事のほうに、都の環境対策の意気込みについて、お話伺えればと。

【知事】そんなものは、もう散々言ってきたこと。君は新人だから、担当の教師の人に聞いてきなさい。私がここで君に改めて、急に入ってきた生徒にレクチャー(解説)するつもりはないから。座ったら何でも聞けるって問題じゃないんだよ。自分で勉強して来なさい。資料たくさんあるんだし。必要だったら、担当の局長に聞きなさい。それつくった、今度副知事になった吉川(和夫)君もそこにいるから、彼のとこ行って聞いて聞いて来なさいよ。
  はい、どうぞ。

【記者】4月1日付での副知事の人事についてお伺いしたいんですけれども、今回、猪瀬(直樹)さんを筆頭副知事にされた理由と。

【知事】それは、あなた、やっぱり世の中の常識で、彼は先任将校だから。今までもナンバー2だったわけだけど。ですから、そういうことですよ。ただ、業務は都庁プロパー(生え抜き)で来た副知事さんと違って、議会対策その他ってことは彼には何か不向きですし、そういうことはお願いしませんけども、あの人の該博(がいはく 賢い)な知識と経験からして、国との乖離(かいり)の問題、もちろん私もやりますが、そのほか、今日も非常にいいポイント・オブ・ビュー(観点)で彼がいい提案をしてくれたけど、それはここでくどくど言わないけど、必要だったら彼のとこ聞いてらっしゃい。ああいう発想っていうのは、やっぱり出てこないんだ、官僚の中から、残念ながら。
  例えば、手賀沼(千葉県の湖沼)の池というのが日本で一番汚い沼みたいになっちゃったけども、あれの浄化を今度フランスの会社が引き受けたんでしょ。こんなものは、東京がその気になってやったら、請け負って東京の仕事でできるんだよ。そのための会社もあるわけだから。そういうことを、発想として、できてくる副知事というのは非常に得がたいし、まずそういう情報からいち早くつかんでくるし、そういう点では得がたい副知事だと思いますし、先任将校ですから、当然、V1(筆頭副知事)になるのは当たり前じゃないですか。

【記者】それから、吉川さんと村山(寛司)さんも引き続き知事本局長、財務局長を兼務とされた理由についてお伺いしたいんですけれども。

【知事】それは6月、局長人事もありますから、それまでは、大事な仕事で急にばたばたしてもしようがないんで、それから先のことはまた別に考えますけど。

【記者】引き続きで申しわけないんですが、平沼(赳夫 元経済産業大臣)さんが新党をつくるというお話を。

【知事】大いに頑張ってくれって言っておいてくれよ。私の弟分だから。

【記者】わかりました。

【知事】はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)