石原知事記者会見

平成22年3月25日更新

石原知事定例記者会見録

平成22(2010)年3月19日(金)
15:00〜15:10

知事冒頭発言

【知事】私から冒頭、申し上げることはございません。質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】開会中の議会の関係で、築地市場の(移転)問題についてお伺いしたいんですが、きょうの常任委員会でも、民主党のほうが、築地関連予算の修正案の作成をして、提出に向けて動いていると表明して、共産党も修正案を提出するというふうに明言しているわけなんですけれども、修正案をめぐる動きについて、知事としてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】内容もつまびらかにしておりませんし、それから、今まで行政が行政なりに理を尽くしてきたことですから、その修正を何の論拠をもってするかということを承らないと反論しようもないけれども、ということです、今の段階で。

【記者】なかなか、民主党のほうも、マニフェストに掲げた政策だということもあるのかと思いますが、妥協点が見つけづらい状況が続いている印象なんですけれども、今後、妥協点という…。

【知事】マニフェストに掲げたのは、党の党利党略でしかなくて、それは選挙をやるから、今、みんなそれぞれ主張があるでしょうけど、何であろうと、そのマニフェストの対象にした、築地なら築地の問題にしても、あくまで都民の利益、都民の立場というものを考え、しかも現場の方たちの立場というものを考えた上での議論は尽くされるべきだと私は思います。

 だから、随分やってきたと思うんですけど、これからどういう修正案が出るのか、あるいは、どういう附帯決議になるのか、それを見極めた上で、こっちの態度を決めようと思います。

 はい。どうぞ。

【記者】ちょっと関連もするんですけれども、先週金曜日の予特(予算特別委員会)の中で、「私がいつやめるかはわかりませんぞ」というような発言もあって…。

【知事】そうだね。いつ死ぬかもわからないもんな、そんなもの。

【記者】その真意のところを、一点、確かめたい…。そのときのお気持ちといいますか。

【知事】人生なんかケ・セラ・セラ(なるようになる)じゃない。あなただっていつ死ぬかわからんしさ。ということよ。

【記者】読み方によっては、市場移転とかで…。

【知事】いろいろ読み方はある、結構。どんどん読んでください、もうほんとに。

【記者】議案が否決となれば、都民に信を問うてみたいというお気持ちなのかなと思って…。

【知事】そういうとらえ方もあるでしょう。私は考えたこともないけれども。どうぞ。

【記者】先日、与謝野さん(与謝野馨 衆議院議員)のところに、石原都知事が訪問したということが出てるわけなんですが、その中身、どんなことが…。

【知事】この間、あそこで話しました。記者がたくさんいたから。

【記者】そうですか。

【知事】そいつに聞いてくれ。君がその場にいなかっただけだ。同じことをここで言うこともないだろう。

【記者】そうですか。それから、今、新党をつくっていこうという動きが、一方であるわけなんですが、こういう動きに対しては、どういうふうな…。

【知事】それは、自民がだめで新政権できたら、民主もだめ。みんなうんざりしているときに、第三極というものに対する期待というのが、どんどん膨れ上がってくるというのは、むべなるかなという気がします。

【記者】その第三極というのは、民主の一部と…。

【知事】それは、政治の動きって先がわかりませんから、どれが出てくるかわからないし、現に、みんなの党なんかだって、結構支持率伸ばしてるという話じゃない。しかし、それだけじゃとても事足りないだろうから。

 問題はやっぱり次の参議院の選挙だよ。衆議院というものの先行きを考えるにしても、そういうものの流れを決める大きなきっかけというのは、この次の参議院の選挙だよ、今年の夏の。これで、第三極がどういうふうに増勢されていくかということは、僕は刮目(かつもく)してますけれど。
はい。

【記者】舛添さん(舛添要一 参議院議員)が、やはり同じような新党構想に動こうとしているし、それから…。

【知事】そんなこと、ここで聞かないでくれ、都庁なんだから。国政の話は国会に行って聞いてくれよ。君、出向いて行ったらいいじゃない、頑張って。

【記者】都知事も政局の中心にいるんじゃないかと思いますので。

【知事】どうして中心にいるの、私が。都庁の中心にはいるけれど。都議会でアップアップしてるのに。どうぞ。

【記者】青少年健全育成条例が、きょう、委員会で全会一致で継続審議ということなんですけれども、その内容に対して反対の意見もかなり出てますけども、どのように受けとめていらっしゃるかお願いします。

【知事】これ、私もちょっとまだ精読してないというか、詳細に考えてないんですが、18歳という年齢の規範というものは、今までの法令、法律にかんがみてのことらしいけども、そこら辺の兼ね合いが、いろいろ誤解を受けたりなんかしているみたいだし。だから継続審議で、いろんな方々がいろんな心配も憶測もしていらっしゃるんでしょうけど、そういう誤解を解いて、しかし、今あるああいう出版物の対応というのは、決して好ましいと思っている人はいないと思うんです。それを、表現の自由とか、そういうものに事かりてまかり通らせるということは、あっちゃいけないと思うから、法律が出てきたんでしょうけども、それはちょっとつくり方がまだ未熟というか、本意というものを周知徹底して、しかも大きな効果を上げて、それが決して言論の統制とか、表現の自由というものを阻害しない形で、ある程度は制限になるかもしれない。何でもかんでもいいってものじゃない、落書きは結構だということにはならないだろうから。だから、継続審議する間に、いろんな人の意見も聞いて、誤解も解くことで、きちっとした条例に収斂(しゅうれん)されていくことは好ましいと思います。あんまり拙速にすることはないと私は思います。

【記者】規制の基準があいまいだというところが、皆さん、危惧を抱いているところだと思うんですけども、そういったところをもう一遍詰め直すというような考え方で。

【知事】そうですね。それは好ましいと思います。

 はい、どうぞ。

【記者】その青少年健全育成条例に関してなんですけれども、批判される立場の方々からは、そもそも表現に関することを行政が規則をつくって規制をするという考え方自体に、抵抗を感じていらっしゃる方というのもいるようですけれども、その点について、知事、どうお考えでしょうか。

【知事】表現というのは、ピンからキリまで、幅が多いもんですから。そのマキシマム(極限)に近い表現というのは、社会的に大きな害悪というものをもたらしているんだったら、それは規制されるべきじゃないですか。それは、とんでもないものを書いたり、自分のいたいけない子供の局部を撮って、それを売り物にする親も、それは親としての愛情の表現だって言えば、そうかもしれないけども、まかり通るものと通らないものがあるから、それは常識的にそういったものを、何か範疇(はんちゅう)を決めるということは必要なんじゃないかと私は思います。

【記者】今回の条例改正案の特徴として、知事、今おっしゃった、いわゆる実在する児童の被害を防止するという点に加えて、「非実在青少年」という言葉で表現されていますけれども、漫画とかアニメの、いわゆる架空のキャラクターについても、新たに規制を明記するという、その辺も特徴とされておりますけれども、こういう架空のところにまで規制を明記する、この必然性というのは、やっぱり必要だと思いますか。

【知事】架空の表現、架空の映像、架空のイメージというのはいろいろあるんだろうね。私は、残念ながら、その対象になっているのはあんまりよく読んでもいないし、見てもいないんで。幸い、継続審議になりましたんで、そういう物件に対して、僕自身の目で見届けて、それを自分で買いに行くつもりもないから、君あたりが提供してくれれば、それを参考にして見るから。はい。

【記者】そういう漫画とかアニメとかはんらんしてて、青少年に害悪を与えている状況にあるという…。

【知事】ありますよ、それは。ないと思うの、君。

【記者】科学的な根拠というのか、委員会でも議論になっていましたけれども、当局のほうから示されなかったわけなんですが。

【知事】それで、私は、表現というのか、口頭じゃなくて、こういうものがありますって、やっぱり直に見てみたいんです。それ、買いに行くのは気が引けるから、君、ぜひ、おれに届けてくれよ。その上でおれは判断するよ。

 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)