石原知事記者会見

平成21年10月1日更新

石原知事定例記者会見録

平成21(2009)年9月25日(金)
15:30〜15:51

知事冒頭発言

1 北京市との技術交流・技術協力について

【知事】今日は、冒頭、私から2つ申し上げます。

 1つは、北京市と、かねて依頼がありましたが、技術交流・技術協力をすることになりました。水および環境に関する分野での技術交流・技術協力について、合意書を取り交わしました。これは、昨年の北京オリンピックに行きましたときに、北京の市長と話しまして、基本的にお力貸しましょうということですが、その後、双方で事務的な検討を重ねてきまして、今回、この運びになりました。

 世界初のカーボンマイナス・オリンピック・パラリンピック(※大会開催によって排出されるCO2総量を上回るCO2を削減)の実現を目指している東京都が、環境分野で北京市と協力し、地球環境改善に貢献することは、非常に大きな意味があると思います。

 世界で唯一、ICAP(国際炭素行動パートナーシップ)に都市として加盟している都ですから、水と環境に関する先進的な技術をぜひ北京でも活用してもらいまして、友好関係を深めるために役に立てばいいと思っております。

 具体的に言いますと、廃棄物の処理、それから大気の環境、水道、下水道というところで、北京市からも技術者の研修を受け入れますし、東京都からも北京市へ専門家を派遣しまして、いろいろ相談に乗るという運びになると思います。

2 IOC総会に向けた決意について

 それから、明日から、いよいよIOC(国際オリンピック委員会)の、コペンハーゲンでの、2016年オリンピック招致の決定に、最後のプレゼンテーションに出かけますが、とにかく日々刻々、情報も変わってきまして、なかなか予断を許さないというか、非常に、こう、不透明な戦いで当惑していますけれども、いずれにしろ、私自身も現地で再度、IOCの委員たちに面談して、最後の最後まで、東京招致への支持を重ねて依頼していきたいと思ってますが。一昨日、表参道で行いました開催都市決定応援パレードも大変な賑わいで、都民、国民の期待度というのは非常に高まってきて心強いんですが、ああいった状況も伝えまして、何とか、これまで協力いただいた方々の労に報いる結果を持ちたいと思っていますけど。なかなかこれは予測の立たない、こういう私は、ゲーム、試合というのはしたことないんで、何ていうんでしょうか、胸張って予測を皆さんに申し上げられない節がありますけれども、とにかく一生懸命頑張ってきます。

 幸い、鳩山(由紀夫)総理も、向こうで先発隊のあれ(報告)聞きますと、例の(CO2の)25%の軽減、削減を言った、非常にあれが世界にいいショックを与えて、鳩山総理来るのか来ないかって、そればっかり聞かれるというんで、これは、今の世界の首脳の中で最もフォーカス(注目)されている人ですから、彼が来て、また12月には、COP15(第15回気候変動枠組条約締約国会議)という、CO2に関する世界会議が(同じコペンハーゲンで)行われて、そういうものも踏まえて、オリンピックもそういう精神でやるなんていうことを口添えしてもらえば、非常に大きなサポートになると思いますので、期待してます。帰国するのが日曜の夜ですから、その後、来週の初めに出席の可否が決まると思いますが、昨日は、平野(博文)官房長官に会って、コペンハーゲンの状況も伝えまして、ぜひ、内閣にとってもというか、国家にとって非常にいいことだと思うんで、ぜひぜひ出席願いたいと。そこでひとつ、環境問題について、再度、大見得を切ってもらいたいと。とにかく、これは人間が生きていくかいけないかの問題だから、経済性云々(うんぬん)かんぬん言ったって、ほんとに2020年にオリンピックできるかできないかというのはきわどい話なんですよ。土壇場になってみないと、人間というのはなかなか気がつかないけれど。去年やったC40(世界大都市気候先導グループ)の東京都の専門家会議でも、専門家も非常に悲観的だって言ってたからね。3分の1くらいの学者は、もうポイント・オブ・ノーリターン(引き返し限界点=地球温暖化を止めることのできなくなる時点)過ぎていると。あとの人たちは、5、6年が勝負で、相当のことをやらないと地球は失われるだろうと言ってましたが、その話も、この間、ブラッターさん(ジョセフ・ゼップ・ブラッター 国際サッカー連盟会長)の表彰式のときに総理と、立ち話でしたけど、いろんな話ししまして、皆さんにもたびたびお話ししたホーキング(スティーブン・ホーキング イギリスの理論物理学者)の宇宙全体の予測、地球の予測みたいなのを話したら、あの方は、総理は、理科系の人で、非常に真剣な顔で聞いてました。やっぱりそういう点ではわかりが早いのかなと思ったけども。ホーキングの言葉だと、宇宙時間でいうと瞬間的、こういう自然の循環が狂った星は宇宙にたくさんあるけど、みんないなくなったわけ、消滅したと。で、私が、だから、宇宙時間で瞬間的というのは地球時間でどれぐらいですかといったら、100年と言った。それから35、6年たっちゃった。その話をしたら、鳩山さんが顔色変えて、「100年と言いましたか」って言ってたけど、少し反応があったかなと。この人も、相当真剣に考えていると思ったんで、そういう点では、私も環境問題、非常に関心があるというか、非常に危機感を持ってますんで、東京もそれだけのことをやってきましたが、そういうことで、そういうアイデンティティーで、ひとつ、総理が、国連であれだけのことを言ったんですから、世界中がフォーカスしているんで、ぜひコペンハーゲンでも、そういうメッセージを伝えてもらいたいということを、昨日も平野官房長官にとくとお願いしておきました。

 はい、私から申し上げるのは、それぐらいです。質問があったら、どうぞ。

質疑応答

【記者】オリンピックについてお伺いしたいんですが、一部報道で、プレゼンテーションの冒頭のVTRについての視聴をされて、そのときに、石原知事が、こう、つくり直しを命じたという…。

【知事】あれ、全然駄目、全然駄目、話にならない。もう、私自身映画の監督もしたし、自分でも編集してるから、もうちょっと、日本の一流の広告代理店なんだから、どういうスタッフ使ってるか知らんけども、情けないぐらいだめだね。

【記者】具体的にどういった…。

【知事】そんなもの、駄目なものは駄目なんだよ、もう。具体的じゃなく、話にならないんだよ。お金払わないぞって言ったんだ、僕は、こんなもんだったら。だから、人に、こっちも専門家なんだから、こういうカット割りでいきますという、そういうものを持ってくれば、少しはアドバイスするけど、できたものがはしにも棒にもかからないものを持ってきて、例えばだな、あるカットなんか、室伏(広治)君が、あの小さなサークルの中からハンマー投げするんですよ。ああいうものの迫力というのはさ、カメラのポジションというのは、やっぱり下から撮らなきゃ駄目なのよ。それ、水平に撮ってるから全然迫力がないんだ。そんなこともわからないで、玄人づらして、人から金取るというのは、僣越(せんえつ)だよな。

【記者】もうプレゼンテーションも間近に迫ってきているという状況で。かなり切羽詰まっているかと思うんですが。

【知事】そうですよ。だから、今日、これから見るの。それから、この間、全然、違う目的でもないんだけども、調査団(IOC評価委員会)が来ましたよね、何月でしたかな。あのときに、江本君という非常に優秀な女のエディターがいて、この人は、歴史趣味であちこち撮った、煙たがられてるんだけど、彼女がつくったほんとに素晴らしい映像がある。これは、彼女がほんとに信用している一流の映像の監督を連れてきて、東京都の四季四季の情景を撮ったんですけど、素晴らしいものがある。そういうものを少し、カットをもらって組み込んだらいいと思うんだけど。てめえで撮りにいって、馬鹿みたいなものを撮ってくるんだよ。まあ、言ってもしようがないからな。

【記者】あと、プレゼンテーションで、例えば「キャプテン翼」とか、アニメのキャラクターを使うというような話も一時上がった…。

【知事】いや、それは使ってません。

【記者】そういうのは、もう今は使う、考えてないということですね。はい。

【知事】どうぞ。

【記者】オリンピックの首相の件なんですけれども、鳩山首相がここに来て、非常に国連での演説などで注目を世界的にも浴びていると。これは、麻生(太郎)首相だったときと比べると、知事としては、どちらの方のほうがよかったかなと。

【知事】それは、はるかに鳩山さんのほうがいいなあ。と、私は改めて思ってますけれど。問題意識がなかったもんね。前自民党の総裁、総理大臣には、環境問題に対する。まあ、いいよ、もういなくなった人は。

【記者】その一方で、鳩山さんをここまで引きずり出すというか、出てほしいとお願いするまでに、やっぱり民主党に対して、かなり都の職員なり、知事なりが動かなければいけないということになってますよね。こういうことの大変さを…。

【知事】都の職員が動いたって知れてるんでね。分担してやりましたよ。

【記者】今後の民主党との関係、あるいは、五輪、オリンピックの協力の関係などで懸念材料などはあるんでしょうか。

【知事】何の懸念?

【記者】今後の協力ですね。鳩山首相にオリンピック総会に出てもらうという1つで、これだけ苦労しなければいけないと。今後…。

【知事】いや、苦労しないったって、向こうも忙しくてバタバタしてるわけだし。アプローチしたのは総理大臣になる前ですから。首班指名というのはごく最近のことですから。やっぱり物事は順序、手続きってあるでしょう。

【記者】先ほどの(CO2の)25%削減の問題なんですが、石原都知事は、この25%の数字というものが妥当だというふうにお考えになっていらっしゃるのか。それに産業界のほうが大分、反発を強めているようですけれども。この実現可能性については、相当、犠牲を払わなくちゃいけないということで反発が出ているようですが、そのことについても、どうお考えになって…。

【知事】いや、君自身がどれだけの危機感を持ってるんだ、認識を持ってるんだ。これだけのことをやらなければ地球はもたないよ。それはもたないよ。日本だけやって、東京だけやっても、蟷螂の斧(とうろうのおの)かもしらないけれど。だから、国連でのアピールを前提に、アメリカとか中国という多量の排出国が本気になって参加しない限り駄目だと。この前提というか、そういう念を押してますけれど。しかし、あなた、聞いているか、覚えてるかどうか知らんけども、まさに、ゲオルグ(東欧の作家)が言ったみたいに、「たとえあした地球が滅びるとも、君はきょうリンゴの木を植える」という、そういう努力を重ねない限りもたないと思います。世界で起こってる現象見てきてごらんなさいよ。ハンセン(ジェームズ・ハンセン NASAゴダード宇宙科学研究所所長)なんていうNASAの主任教授は、このままでいったら,間違いなく、あと16年たったら北極の氷は全部溶けるって言ってるでしょう。溶けつつあって全然戻ってないじゃないですか。そういった現象っていうのをつなぎ合わせると、あんまり地球長くないよ、ほんとに。どうせ、君もおれも長生きあんまりしないですぐ死ぬんだろうけど、子供とか孫たち、かわいそうだよ。

【記者】産業界のほうで、そういう…。

【知事】産業界は必ず言うの。目先の利益でね。経済効率。しかし、命にかえられないものだってあるでしょう。命にかえられない問題だって。

【記者】そうすると、とんでもない話だというふうに、石原都知事は、産業界の方に、そういう意見を聞いたならばですね。

【知事】ええ。いや、あなた、命あっての物種で、あなたは結構いい年だけど、あなたのお子さん、お孫さんのときまで地球がもたなくてもいいんですかと。そういうことをすれば、そりゃ命にかけがえのあるものってないわけだから。私はやっぱり相当の努力しない限り、専門家が指摘してるように、この5、6年がほんとの勝負だと思いますよ。何か文句あるか。

【記者】いやいや。あの…。

【知事】いや、ほんとにそれぐらい、怖い状態になっているんだよ。

【記者】ああ。そうすると、じゃ、産業界のほうは認識不足ということですね。

【知事】結局、会社の社長さんとか重役っていうのは、会社の利益、当面の利益、来年の利益、そういうことを考えてる。しかし、それは確かに重要な問題かも知らないけど、そういうものの積み重ねの先にもっと大きなものが失われるっていう、そういう認識持たなかったらほんとの賢者とは言えないね。

【記者】じゃ、鳩山さんの25%削減についてはもう大賛成と。

【知事】いや、それぐらいしなかったら、大賛成も反対も、もたないですよ。その認識をどうやって持つかっていうことなんでね。はい。どうぞ。

【記者】先ほど、知事もいらっしゃった場で、本会議のほうで、新銀行(東京)と築地(市場)に関する特別委員会ができましたけれども、改めて、特別委員会をつくって、新銀行のほうでは参考人というような話も出ているようですけれども、改めて、そういう議論を特別委員会で行うことについて、ちょっと受けとめをお願いいたします。

【知事】今までも随分議論してきましたし、いろんな質問を受けましたが、それ以上のものがどうやって出てくるのかなと思う。それで、銀行は立ち直りつつあるし、立ち直さなかったらどれだけの甚大な被害が、これから、お金、金目にしてもかかるかってことは、もう言い尽くしてきたことで、それを、例えば、その特別委員会で、この銀行を速やかに撤退しろという意見が出たとしても、そのときに、都の財政そのものが、全体が被る被害と、それから、やっぱり、10万超す人が路頭に迷いかねない、そういう状況ってものを、完全にヘッジ(防御)して、救済する案があるなら、そりゃとりますけど、そういう案を出してもらわないと困る。

 それから、(市場移転予定地の)豊洲については、これはもう決まったわけですよ。20年議論してきて。で、現行の築地を改修しながらもたすってことは、全く不可能だって結論出て、豊洲にしからば移ろうということで決めて、全会一致、ほとんど一致して、それで、そのつもりでいたら、とんでもない数値が出てきたんで、こっちだって腰抜かしたよ、そりゃ。だけど、いろんな忠告もありまして、日本の産業そのものが持ってる技術っていったら、それは世界有数のものですから、そういったものを駆使すればできるということで、その信憑(しんぴょう)性についても、首都大学東京の学長の原島(文雄)先生、次の副座長はだれだったか、これ、有名な人ですけど、そういう人たちが、日本の、ある意味で技術の最高権威の人たちが、とにかく提出された(土壌汚染対策に関する)技術の案件、200ぐらいについて、信憑性ってものをあれして、それで、その後、原島先生と副座長が、私は同じこと言われたね。自分たちも学者として非常にいい勉強しました。で、やっぱり素晴らしいです、日本の技術っていうのはいうことで、その報告があったわけだ。しかも、予測していた額よりもっと少なく土地の改良ができるということで、じゃ、それをしましょうということだったら、選挙の中で、ああいうキャンペーンになってですね。ですから、議論するなら、特別委員会で、原島先生たちが苦労して出された、その日本の技術というものの信憑性について議論してもらいたい、ということです。じゃなかったら、物事は進まないし、銀行についても、豊洲についても、それは建設的な前進というものを保証するような、そういう案ってものを議論してもらいたいと思ってます。どうぞ。

【記者】築地に関連しまして、きのうの早朝に、赤松(広隆)農水相が、築地市場を、賛成派、反対派をまじえないで視察にいらっしゃったということについて、知事がどうお考えか、教えてください。

【知事】結構じゃないですか。それで、あそこ見るだけじゃなしに、東京がどういう代案を備えて、そのためにどういう技術というものがあるということを言ってるかと。書類、届けましたよ。その段階じゃ、赤松さん、読んでなかったみたいだけども、必ずそれは目通してくれるということを言ってますから。

【記者】評価するということですか。

【知事】何がですか。

【記者】そういった態度について、視察に来られて、その…。

【知事】いや、それは視察には当然行くでしょう、主務大臣だから。大事な案件なんだから。是か非か論じられてんだから。はい。

【記者】オリンピックに話を戻すんですけども、この間、支持率が、50数%から80何%までいろいろと出てきたわけなんですけれども、この直前に迫った今の段階で、知事の感覚というか、感じるところ、今の世論、世の中の盛り上がりというのは、どんなふうに感じていらっしゃいますか。

【知事】ああ、非常に心強く思ってます、盛り上がってきて。

【記者】50数%とか、もうそういう段階ではなく…。

【知事】段階じゃなく。80%を超してると思います。

【記者】それと、現地に、来週にかけて、都民の方、いわゆる応援ツアーということで、二百数十名の方も行かれるということですけれども、そういった方々に、現地で、どういう役割というか、期待していることはありますか。

【知事】それは、まあ、どういうことをお願いする、どういうサポート運動をその人たちがしてくれるかわかりませんが、それがぜひ、強力なプラスになるように願っていますけれども、こちらからこうしろ、ああしろってお願いすることもないし。

【記者】やっぱりIOCの委員たちは、そういう、知事もおっしゃっている、よく不透明なところもあるような世界ですけれども、開催を望んでいる国民というのが、現地に行って日の丸の小旗を振ったりとか、そういう存在感をアピールするというのはやっぱりこう、プラスに働くものなんでしょうか。

【知事】それはあなた方が判断してくれよ、現場に行ってみて。取材というのはそういうもんなんじゃないのか。

【記者】IOC総会で、スペシャルゲストとして、一部の報道であったんですが、オノ・ヨーコさんや村上春樹さんの名前が挙がっていたというのがあったんですが、それは事実なんでしょうか。

【知事】いや、それは聞いてません。オノ・ヨーコさんは、もう非常にインターナショナルな人になって、あの人を殊さら日本人に仕立てるよりも、むしろ何ていうのかな、ああいう存在になっているんで、それは、彼女は日本にノスタルジー(郷愁)もお持ち、愛着も持ってくれたら、彼女に活躍させたらいいんじゃないかと思いますけれども、そういう案は出てきませんでした、はい。

【記者】鳩山総理が、今日、アメリカで日程的に都合がつけば行くことを真剣に考え始めているというふうに述べたということなんですけれども、知事はそのことはもう聞かれていますか。

【知事】ああ、聞いています。

【記者】そのことについて、どう思われますか。

【知事】結構だと思います。ぜひ帰ってきて判断して、助っ人として飛んできてもらいたいと思います。何たって、日本の国家イベントなんだから。衆議院でも、自民党の政権時代だって、超党派で、共産党は別だけれども、みんなでやろうじゃないかというのもできていましたし。

【記者】知事、八ツ場ダムについてお尋ねします。国土交通大臣が視察に行かれた際に、住民の方が意見交換会に参加されず、議論の長期化を指摘する声も出ていますが、先週から今週にかけての八ツ場ダムをめぐる議論について、知事のご感想があればお願いいたします。

【知事】これ、あなたも知っているでしょうけど、私も勉強しなくちゃだけど、この、特定多目的ダムに関する法律ってのが幾つかあるんですよ。これは、要するに、そういう事業を開始するときも、中止するときも、延期するときも、関係の県知事と合議しなくちゃいかんという条項があるんです。ですから、これは、党是ということで、主任の大臣が、公約を踏まえて「やめます」と言ってやめ切れるものじゃないです。法律の手順がある。これはやっぱりその非常に手間取ったプロジェクトだったんで、この中でやっぱり、地方の主権、地方の分権というんですか、そういったものきちっと保証されていますよ。その法律がある限り、これは、僕はほんとうに前原さん(前原誠司 国土交通大臣)に同情するね。非常につらい立場で、背中から、党是だ、党是だと、公約だと言われても、これは要するに法律というものがあるわけで、それを踏まえて、その際どれだけの、新しい政権、中止を唱えるなら、義務を負うか、補償の問題を含めて、そういうことがこれから具体的に出てきますよ。それで、これは決して国の一存で決まる問題じゃないから、法律違反になっちゃうから。そういった問題がこれから、やっぱり、議論の対象になるでしょう。

 現に私、コペンハーゲンから帰ってきたら、関東知事会がある前に、東京都含める、千葉、埼玉、栃木、群馬ですか、この4県の知事さんと一緒に現場に行って、視察して相談しようという打ち合わせをしていますから、いつになるかわかりませんけれども。はい。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)