石原知事記者会見

平成20年2月28日更新

石原知事定例記者会見録

平成20(2008)年2月22日(金)
15:00〜15:10

知事冒頭発言

【知事】今日私から申し上げることは何もございません。質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】新銀行の件で400億円の追加要請を適正と知事として認められた根拠と、それから事業を仮に継続しなかった場合、1,000億円以上の費用がかかるというふうにおっしゃいましたが、この根拠について。

【知事】それは、これから議会が始まりまして、当然それが議論の焦点になると思いますから、その時あなたも傍聴してね、聞いてください。議会が始まる前ですからね、今、記者の諸君に先に申し上げることじゃないと思います。

【記者】ここでお話しいただくことは…。

【知事】できません。はい、議会で傍聴してください。

【記者】今週、イージス艦と漁船との衝突事故がございまして、東京湾に入っての話ではなかったんですけども、この件について知事はどういうふうにお考えか、教えていただければと思います。

【知事】あの水域はね、石破(茂)防衛相も言っていたけどね、東京湾浦賀水道ほど稠密(ちょうみつ)の航行のある水域じゃないんですが、しかし、かなりやっぱり船の行き来が多いところでね。実は私が運輸大臣してる時にですね、タワーズというアメリカの巡洋艦だか駆逐艦がですね、もっと、領海を去って遠くに行ってね、実弾演習をするつもりだった。面倒くさいものだから、あのあたりでぶっ放したの。たまたまね、その近くに遊漁船がいたんですよ。そこにたまたまね、いたんです。それからね、保安庁の船が帰ってくる途中だったの。それでね、かなり離れたところですけどね、僕はよくあの建物から、島から、指4つとかそういう形で目測してね、帰ってくる保安庁の船のかなり離れたところを目指して実弾を撃ったんですね。相手も保安庁の船だとすぐ見つけたの。近くにたまたま、アメリカの軍艦から見えなくなったぐらい小さな遊漁船がいたんですよ。まあ、私は激怒しましてね。それで、デュカキス(マイケル・デュカキス 1988年の米国大統領選挙民主党候補)というギリシャ系の大統領候補が出て惨敗した後だったけど、大統領選挙で。あの時だれに言ったかな、アーミテージ(リチャード・アーミテージ 米国の政治家)だったかな。とにかくちょっと忘れましたけどね、抗議しましてね、艦長を首にしました。その時に相手が何を言ったかというと、「まあ石原さん、勘弁してやってくれ」と。「艦長もギリシャ系のアメリカ人なんで、デュカキスが落っこって頭にきたんだ」とか冗談を言ったんだけどね、それで済むことじゃないんでね。ですから、イージス艦のほうも、東京湾に入る途中のルートですけれども、外洋だということで油断があったんじゃないんでしょうかね。持っている機器を全部使って完全なウォッチを組んでいたとは言えないようですね。

【記者】東京マラソンなんですけれども、大盛況のうちに終わりましたが、新たな課題などが見つかったのかどうか教えていただきたいんですが。

【知事】いや、別にほとんど瑕瑾(かきん)なく終えたと思いますけど。来年から3月に移した。これね、その理由は私、つまびらかにしていなくて、関係者と合議の結果と言うんですが、ちょっと私ね、3月にはいろいろ問題あるんじゃないかと思いますよ、いろんな点で。気候も違いますからね。これはもう一回検討し直して精査しますけども。別に、前回と比べて物が足りなかったり、トイレが足りなかったということもなかった。ちょっとトイレはまだ足りなかったようですけどね。そういったものはこれからも補てんできますけれども。

【記者】完走率が高くて、完走のメダルが足りなくなってしまったと。

【知事】これはちょっとうれしい悲鳴でね、申し訳なかったんですが、ちゃんと登録していただいて、後でお送りいたします。

【記者】新銀行東京についてなんですけれども…。

【知事】だから、私、昨日の所信表明以外のことは申しませんよ、ここで。

【記者】先週の会見で、開業時の経営陣について、経済界の重鎮の推挽(すいばん)を受けたというふうにおっしゃっていましたが、一部、週刊誌などの報道で、トヨタの奥田(碩)相談役が「こちらから推薦した覚えはない。彼は自ら公募に行ったんだ」というような報道がありましたが、その件に関して、どういうふうなご所見でいらっしゃるでしょうか。

【知事】何人かの候補者の推挽を経済界から受けまして、最終的には取締役会があの人事を決めたと聞いています。

【知事】ちょっとそのほかに私から申し上げたいことがあるんですがね。これ、調べたらね、例の食品の有害性の問題ですがね、これは2つ法律が絡んでいるんですね。例えばJAS法、これは食品表示規制で、賞味期限も含めてでしょうね、赤福とかミートホープの問題を管理するのはJAS法というんですね。これは国の法律ですが、もう一つは食品衛生法、これは今度の、要するに農薬のギョーザにかかわる法律の、そういうものの権限を規定した法律ですけど、これは地方自治体なんですよ、主体者が。だとしたら、これ二つあることもおかしいけど、今の限りだったら、私は国がどういう意向か知りませんけれども、少なくとも東京都においたら、ああいう冷凍食品の原産地の表示ってのは規制しますよ。これはするのが当然だと思いますし、国でなしに地方自治体の権限であるなら、これはやっぱり強く考えなくちゃいけない問題だと思います。皆さんもひとつ研究してください。

【記者】もう1点、銀行で済みません。詳しい内容は議会でということなんですが、400億で果たして経営が持ち直すかということですが。

【知事】ですから、それも討論の対象になるでしょうから、議会を傍聴してください。それがあなた方の仕事でしょう。

【記者】都民としては、そこが心配だと思いますが、その辺は知事がお聞きになって、これなら安心だというふうな確信はお持ちになっているんですか。

【知事】それも含めて、あの所信表明だけの内容では、都民の方々が不安になられるのはむべなるかなと思いますけど、それを晴らすために議会で討論があるわけですから、それを傍聴してください。

【記者】じゃ、都民に対してもそこは…。

【知事】もちろんそうです。都民の代表の議員じゃないですか。しかも、それが都民に選ばれた知事と討論をするわけですから、要するに、一番大事な議論になると思います。

【記者】わかりました。

【記者】引き続き、新銀行についてなんですが、内部調査の結果についてなんですけれども、先日、津島(隆一)代表執行役は、これは公表するつもりは現段階ではないというふうにおっしゃったんですけれども、この調査結果の取り扱いというのは、知事はどう考えていらっしゃいますか。

【知事】これは当然発表されなくちゃいけないでしょうね。議会での質問がどういう形で出てくるかわかりませんけれども、その時に我々の言い分といいましょうか、むしろそれよりも、これまでどうしてこういう心外な結果になったかということを、やっぱり都民の代表の議員の方々も強い関心を持たれているでしょうから、それを明かすためにも、その調査をつまびらかにするのは必要なことじゃないかと思っています。

【記者】じゃ、都議会の審議のスケジュールに合わせてという形になるんでしょうか。

【知事】だから、質問が出れば当然そうでしょう。

【記者】あと、都の職員と弁護士だけという形で、内部調査ということで客観性が担保できないんではないかという見方もできると思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

【知事】さあ、それはしかし、どういうんでしょうね。まずやっぱりあの銀行を運営してきた職員がどういう指示を受けた、どういう建言をしたけど受け入れられた、受け入れられなかった、そういったものが検証されなかったら、正確なあれにはならないんじゃないでしょうか。

【記者】さらに再調査するとか、そういうお考えはあるんでしょうか。外部の人を交えた形で。

【知事】いや、ですからその調査も、要するに発表された時に、議会がそれをもってどうとらえるか、足りない部分があったら調査しなくちゃいけないと思いますけども。

【記者】前回の会見でもちょっと話題になった清水谷の参院宿舎の建設計画問題なんですが、今日時点の知事のお考えで、もし変わっているところとかあれば、ちょっとお聞かせいただきたい。

【知事】あれは再協議しようというか、まず機会がないですしね。私は今あるところに、この間も自分で1人でまた見たんですけれども、十分スペースがありますし、あそこの地区計画というんでしょうか、あそこに、反対側のブランドが並んだオータニ(ホテルニューオータニ)の商店街と同じようなものを一部つくりたいというなら、十分できると思うし、それが宿舎の下にあることでセキュリティに関係は全くないと思いますよ。はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)