石原知事記者会見

平成19年12月20日更新

石原知事定例記者会見録

平成19(2007)年12月14日(金)
15:01〜15:08

知事冒頭発言

【知事】今日は特段、私から申し上げることはございません。質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】法人2税の見直しの関係で伺いたいんですけれども、3000億円の見返りとして、国と東京都の政策協議機関を設定するということになりましたけれども、なかなかタフなネゴシエーションになるんじゃないかなと思うんですが、実際、東京都の方として担当者をどなたにされて、実際どのような形で交渉していくかという方向についてお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】これは総力戦、総力戦。ですからね、各担当の副知事、それから、何と言ったって、猪瀬(直樹)副知事はまあね、国との交渉のベテランですからね、彼を核に据えて、臆せず、国にものを言うつもりであります。

【記者】かなり自民党の東京都連が汗をかいたという話を聞いていますけれども、そこら辺の連携はどんなふうにやっていく形になるんでしょうか。

【知事】それはそうでしょう。東京都から出ている議員たちにすればですね、国会だろうと、都議会だろうと、我が身に降りかかってくることですし、誰に選ばれて議員になっているかというのを考えればですね、こんな理不尽な国の措置についてね、みんな体を張って抗議するのは当たり前だし。

 しかし、民主党の何もわからない人が、リーダーシップの問題じゃなく、これは決められればしようがない。過去にも2回やられたことだから。今度は大幅な形になりまして、額もべらぼうでね。しかも、名義がですね、非常にあいまいで、いきなり譲与税という形で地方税を国税にするんですからね。こんなに筋の悪いというか、税法の上からも筋の通らない話ないですよ。よくぬけぬけと言えると思うけどね、こんな恥ずかしいことを。だから、場合によれば、国にだって相当の覚悟があるでしょうしね。

 ということで、これから国と、具体的な問題ができるだけ早く進むように交渉してまいります。

【記者】先ほど、知事のフランス語に関する発言に関する東京地裁の判決で、原告の主張が棄却されましたが、それに関して改めてコメントいただければと思います。

【知事】まあ、当然の結果だと思いますけどね。何でもさ、気に入らないから裁判すりゃいいというもんじゃないでしょう。私の言ったことに間違いはないし。フランス大使をよく知っているけど、フランス大使が、「いやあ、石原さんの言うとおりです。」と言ってたよ。

【記者】先ほど原告の方々がフランス語で会見をして、控訴する方針だということですが、コメントをいただければと思います。

【知事】アメリカの社会の悪い影響で、何でもかんでも裁判ばやりなんですけど、おやりになったらいいんじゃないですか、それは。

【記者】原告の方々は、こういった発言がオリンピック招致に影響を与えるのではないかということも話していたようですが。

【知事】ああ、そうですか。それは何というのかな、へ理屈、こじつけでね。何でもいいから気に入らないから足を引っ張るというのも言い分でね、そんなものは世間が判断して決めることでしょう。

【記者】ご長男の(石原)伸晃衆議院議員が自民党の山崎派に入会するという報道があったようなんですが、これについての政治行動に対して評価とか…。

【知事】あ、そう。僕は初めて聞いた。へえー。

【記者】何か事前にご相談があったのかとか…。

【知事】全くないです。そんなものは、一人前のね、大人がだね、50過ぎたやつが、身の処置について親にいちいち相談するもんじゃないでしょう。彼は彼なりに、僕よりずっと老獪(ろうかい)な政治家になりつつあるからね。

【記者】派閥に入ると、やはり政治行動の制約というのがどうしても出てくるんじゃないかと思うんですが。

【知事】まあ私はほとんど派閥に入ってませんでしたから。しかし、それは、要するに、ああいう社会にいれば、メリット、デメリットはあるでしょうな。

【記者】一昨日の12日に今年の漢字が発表されまして、今年は「偽」という字でしたけれども、知事は、この1年振り返って、漢字1文字で表すと、何になるでしょうか。

【知事】随分君らにいじめられたからね。あることないこと。あることないことじゃない、根も葉もないことだな。まあいいや、ここでぐだぐだ言わないけど。ああ、1字?そんな難しい質問突然しないでよ。この次まで考えておきます。

【記者】参院宿舎の件なんですが、参議院の特別委員会が今月の20日をめどに結論を出したいということで、凍結とか撤回ということになればいいんですが、縮小したものを建てるという論もまだあるようでして、その場合、東京都に再協議の申し入れということで来ることになると思うんですが、どのように対応されることになりますか。

【知事】いや、協議はいつでもしますよ。現にそのうわさも聞いていますけれども、ただ、大事なことは、あの都心にあれだけの、小さいけど樹齢の非常に古い木がたくさんある。あれは国も国で、宮内庁が持っているらしいけど、ほったらかしにしてヤブ蚊がぶんぶん飛んでくる。やっぱり公園にきちっとすべきだと思いますね。

 現に、昔の陳情書というんでしょうか、要望に、「清水谷公園と結んで」という表現がされている。間近に結んであれを正式な公園にしてくれと。これは全く周囲の住民からすればむべなることでね。だから、今ある宿舎をぶっ壊して建てたらいいじゃないですか、あそこに。横には高層ビルのホテルがたくさんあるんだから。その間どうするんだと。その間どこかに住めばいいんだよ。アパート借りて、それにお金が足りなければ国が出してやったらいいだろうしね。議員様だったら。

 ただ、やっぱり議員の宿舎だから絶対の公共性があるとはとても私は思えませんね。あの素晴らしい森をつぶしてまで、あそこに建てるんだったら私は絶対反対。これは差し止め訴訟がどうなるかわからんけど、それを強引にやるんだったらこっちだって訴訟をしますよ。フランス語で訴えられたんだからね。それぐらいのことをしなきゃ、割に合わないよ。

 ただ、あの森を全くいじらない、あれを残すというんだったら、どこにどうしようと結構ですよ。現に建っている訳だから。それをもう少し高くして大きな部屋にしたいというんだったら、したらいいだろう。国民は何というか知らないけど、その贅沢を。ただ、その間、仮住まいが嫌だというのは、これはやっぱり理の通らないわがままでね。あれだけのあるものを、要するに森をどこに再生できるかといったら、何百年もかかる木がたくさんある訳ですからね。何百年は大げさかな。しかし200年近い木はいっぱいありますね。これをつぶしてまで議員様の宿舎をつくるなんてことは、やっぱり周囲の住民だけじゃなしに、都民にとって、国民にとって理の通らないことじゃないでしょうかね。まさにあれは1つの歴史の所産でもあると思いますよ、あそこにああいう森があるということは。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)