石原知事記者会見

平成19年8月2日更新

石原知事定例記者会見録

平成19(2007)年7月27日(金)
15:02〜15:30

知事冒頭発言

南硫黄島の自然環境調査について

【知事】冒頭、私から1つ申し上げます。

 この地図にもありますけどね、小笠原からさらに離れた南の南硫黄島の自然環境調査を、先般いたしました。何人かの専門家はですね、まさに決死的な上陸を果たして、10日間ぐらいいたんですかな、非常に収穫のある調査をしてくれましたが、都は小笠原諸島の世界自然遺産登録に向けて、遺産としての価値を証明するための南硫黄島の自然環境の調査を、首都大学東京と連携して実施をしたわけですが、これは前回、環境省が実施して以来25年ぶりとなる調査でありまして、現時点で判明してる中でも、学術的な価値のある発見が幾つもありました。

 例えば、皆さんの手元の写真にありますけどね、この南硫黄島にしかいない新種と思われる陸上に生息する貝類、不思議な貝ですけどね、キバサナギガイなどの発見や、世界的に珍しい岩石、玄武岩ですけどね、これも火山爆発のときに面白いぐらいできたんでしょうが、これも同じようにすばらしい美しい小笠原の父島の横の南島にもそういう、これと全然違いますけどね、火山活動でできた新しい、非常に珍しい岩がありますが。いずれにしろ、そういったものを発見しましたし、さらに南硫黄島が唯一の繁殖地とされる海鳥、これは絶滅危惧種のクロウミツバメの生態映像を、これは世界で初めて収録することができました。

 とにかく、やってる最中、鳥がすれてないんでね、鳥つかまえていろいろ調べてる研究員の手元の明かりに鳥のほうから飛び込んできてね、ふざけたりね、そういう映像もありますけど、今後、学術的な価値の詳細な分析を加えまして、政府がユネスコに提出する小笠原諸島の世界自然遺産登録推薦書にこれを盛り込みまして、先進国、G8の首都として初めての世界自然遺産登録を目指していきたいと思ってます。

 調査の詳細については、この後、環境局から説明させますが、その前に、収録して、これ、非常に短くしたんですけども、なかなか興味のあるビデオを上映しますから、ごらんになってください。

(ビデオ上映3分間)

【知事】コウモリが昼間飛ぶのは珍しいんだよ。

(ビデオ上映終了)

【知事】ということであります。

 これはね、マリアナ諸島に入るんですがね、北硫黄からさらにあとどれぐらい、何マイルぐらいかな、何百マイルかな、下がると、パジャーロというアメリカの委任統治領になってます。それから始まって、マウグ、アスンシオン、パガン、サリガン、アナタハンと、ずっと奇々怪々な島が続いてましてね、それでサイパンに行って、今度さらにグアムまで行くんですけどね。

 私も大分前に、ちょっと友達の船で北硫黄は、これ、ちょっととても上れないんで、周りで潜って、さらにサイパンまで行ったんですが、途中で冒険旅行へ行ったんですがね、肋骨3本折る大けがしましてね、パガンという島から緊急の飛行機で半分つぶれた飛行場から乗っけてもらって、大けがしてたらちょっと手術できないというんで、サイパンで降りたんですけどね、グアム島の海軍病院まで運ばれて、骨折、そのときは1本だった。日本に帰ってきたら3本折れてたんだけど。そんな経験があるんですがね。

 本当に怖い、全く未踏の島が続いていましてね。そのはしりがこの南硫黄なんですけども。ちょっと面白いから行ってみろと言って、簡単に行けるところじゃないんですがね。これは本当に世界遺産に登録されると、また非常に学術的な関心で、人が踏み込んでいくと島も荒れるかもしれないけども、すごいとこですよ、この南硫黄も含めて。

 マウグというのはね、本当に鬼ヶ島みたいな、ちょっと口で説明できない怖い島なんだけど、昔、一次大戦のときにエムデンという、若い人は知らないだろう、仮装巡洋艦が活躍しましてね、隠れて、周りにベニヤで、外から見ると貨物船みたいな偽装を施して、それで出て行って、日本はあのとき連合国側にいたんだけどね、日本の貨物船なんかもやられてね。そういう、何て言うのかな、忍者のような軍艦が潜むのに全く適した島なんだけど、そういう島がいっぱいあるんです。

 この南硫黄は、ごらんのように絶壁で囲まれた非常に上陸不可能な島。それゆえに、やっぱり生態が守られてきたんでしょうね。すばらしいとこですよ。すばらしいから行きにくい、行きにくいからすばらしいんで。そういうことであります。

 小笠原全体を自然遺産云々というのはかなり問題があると思うんです、人もたくさん住んでるし。僕はやっぱり、南硫黄なら南硫黄プロパーで、非常に価値のあるものだと思いますね。

 はい、質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】あさっての参議院選挙について3点ほど伺いたいんですが、今報道各社の世論調査などで、与党が過半数割れをするのではないかというような情勢も出てるんですけども、石原都政を進める上で、国の、国政の政権の枠組みというのはどのようなものが望ましいのか、これが1点と、あともう1点が、与党が、仮にそういった形で敗戦した場合に、安倍晋三首相に政治責任があるかどうか、これが2点目です。3点目が、今日の夕方からまた明日まで選挙活動があるんですけども、石原知事ご自身が応援するようなご予定というのがあれば、教えていただければと思います。

【知事】まあ、国政レベルの問題ですからね、私がとやかく言う筋の問題ではないかもしれないけども、やっぱり選挙の結果、内閣がどういうふうになるかわかりませんが、東京としますとね、オリンピックという大きな課題を抱えていまして、これに対して、やっぱり選挙が終わった後、閣議了承も含めてね、具体的なプロセスに入ってものを進めていってもらいたかったんですが、それに支障を来さなければ結構ですし、にわかに政権そのものが変わるものでもないでしょうし、これは党内の事情、昔と今とは違いますから、中でどういう反応があって、どういう政変になるかならないかも私には予測がつきませんし、またすべき立場にもありません。

 選挙の応援の予定は、今日で実は打ち上げにするつもりでいたんだけどね、強く頼まれまして、明日、総理と同道して、池袋と新橋ですかな、2カ所で街頭演説をしますけども。

【記者】これまでの知事の応援の予定とか、あるいは、明日の予定もそうですけれども、やはり自民党、公明党の今の連立与党というのが基本的には望ましいとお考えなんでしょうか。

【知事】そうですね、都議会でもずっとそういう形でやってきましたしね。都議会はもっと是々非々で冷静だったんだけど、今年になって、ちょっと民主党、とち狂って、代案も出さずに予算反対しましたけど、よくわからないんだね。こんなこと、国会でもあり得ないことだけど。

 いずれにしろ、繰り返して申しますけど、オリンピックというナショナルイベントでありますから、今度のソチ(ロシア)ですか、あそこの決定もそうですし、ロンドンの決定のときも、ブレア(トニー・ブレア 前イギリス首相)とかプーチン(ウラジーミル・プーチン ロシア連邦大統領)という最高指導者が出かけていって、国を挙げて協力するというたんかを切ってくれたんでね、IOC(国際オリンピック委員会)もそれを大いに是として、それがインパクトになったんですけども、やっぱりそれをはっきり言ってくれる総理大臣がいってくれないと、東京は困りますな。

【記者】今の安倍首相にはそういった役割は期待できるということですか。

【知事】できると思いますね。既に、再来年の10月5日ですか、ちゃんと予定あけておいてよと頼みましたけども(2009年10月2日、IOC総会(コペンハーゲン(デンマーク))で2016年第31回オリンピック競技大会の開催都市が決定する予定)、それまで安倍さんがいてくれることを望みますけど。

 あんまりね、そんな変な誘導尋問みたいなこと言っても、ひっかからないよ、別に。

【記者】演説の中身の中で、かなり小沢一郎さん(民主党代表)に対して…。

【知事】あなた方、知らないだろうけどね、僕なんかはやっぱりかつて自民党の中にいましてね、金丸事件って、あなた方、覚えてる?リクルート事件も佐川事件も風化したけど、私たち、非常に苦い思いしたんだよ。そういったものの一番相伴(しょうばん)に預かったのは彼でしょう。

 だから、立花隆君(評論家)がね、いつも私、街頭演説で、こういうことを皆さん思い出しなさいと言っているんだけど、彼が新生党なる怪しげな政党をつくったときに書いた、僕の本じゃない、立花さんの小さな論文というかコメントを紹介してますけども、みんな忘れてるんじゃないのかな。やっぱりやっちゃいけない経済構造協議をやり、それから、8年間で400兆というばかな約束して、実は、430兆というわけのわからん公共事業を日本中でやったんだ。日本の内需喚起と言いながら、結局、そのために国債を発行して、つくらなくていいインフラ、随分つくったじゃないですか。そういった財政的なツケを今負わされているわけだしね。私たち、そういうことを忘れちゃいけないと思いますよ。

 僕は民主党に非常に期待してますよ。それはやっぱり、岡田君(岡田克也 元民主党代表)とか前原君(前原誠司 前民主党代表)とか、ほかにも優秀な若い人材がいるんでしょう。そういう人たちが出てきてね、これがリーダーシップとってあの政党を活性化するなら大歓迎だけども、今みたいに、肝心な問題をあやふやにして、彼の事務所費の問題だって、10億円という膨大な政治資金が使われて、今、資産20億ぐらいのものになってるんでしょう。こういったものを何で国会でまともに問題にしないのか、わからんね。

 それは、赤城(赤城徳彦 農林水産大臣)の問題、松岡(松岡利勝 前農林水産大臣)の問題なんてものに比べれば、本質的には同じかもしらぬけど、ちょっと量と質が違うんじゃないの。

【記者】これから小沢さんが、選挙が終わった後に政界再編のキープレーヤーに引き続きなるということも十分あり得ると思うんですけれども、そういった役割にはふさわしくないと。

【知事】ないですな。資格もないと思うし、能力もないと思う。

【記者】先日、国交省のほうに、知事、高速道路の料金体系の見直しで行かれまして、その際に、大気汚染訴訟の医療費負担の件で、首都高に対する負担割合の増額を要請されていましたけれども、これはやっぱり増額が条件でなければ和解はできないということですか。

【知事】これはやっぱり、あるタイムスパンの中でいっぺんにお金を出してくれということじゃないようですからね、首都高もそれに応じてくれるだろうと期待してますし、今の首都高の社長は大分前の建設次官だけども、どうも何かちょっと感情的なものがあるみたいね、東京都に対して。どんなものを気にしてるか知らぬけどね、そんな問題じゃなくて、やっぱりこれね、国全体の不作為の問題の責任ということですから、私は、やっぱり大きな見地に立って、首都高も、何もいっぺんに30億払ってくれということじゃないですからね、これは協力してもらいたいと思いますね。

 何かタイムリミットを裁判所のほうも構えて説得してるようですけど、その結果に期待しております。

【記者】猪瀬(直樹)副知事、1カ月たちまして、非常に精力的にお仕事をされているみたいなんですが、任命された知事の立場から見て、最初の1カ月の評価というか採点というのはどんな感じですか。

【知事】非常にありがたいですよ。早いしね、調査能力があるしね、人脈もありますからね。ぱっぱっぱっとやって、今日も大事なことの報告を受けましてね、いろいろ相談したんですけども、やっぱり官僚出身の副知事とは違う、一種のフリーランスの形でやっていただいてますから、大変私としては多としております。

【記者】地球温暖化のことなんですが、今週水曜日に気候変動対策方針に関する意見交換会、ステークホルダーミーティングがあったんですが、経済界がCO2の排出削減の義務化と排出量取引について随分強い反対をされているようなんですが、今後どのように経済界に協力を得ていくか、お伺いしたいんですが。

【知事】経済界はね、経済界なりの合理主義と言えば合理主義だけど、営利主義というものを構えてものを考えざるを得ない立場なのかもしらないが、しかし、やっぱり経済界を構成してるのは同じ人間ですからね。しかも、ある水準以上の方々が多いんだろうし、そういう知性というものを踏まえて、大きな見地で現況というものを考えてもらいたい。

 CO2削減対策といえば、端的に言うと、要するに節電ということですから。しかも、非常に機材が発展して、今は単価は少し高いかもしらんけど、例えば普通の電球とダイオードですか、ああいうものの寿命も違うし、電力の消費量も違うということになれば、企業が率先して大幅にそういうものを採用するということで単価も下がってくると思いますし、技術も進むと思いますんですね。日本はなんたって代表的な先進技術国ですから。やっぱり経済界がこの問題意識を持ってもらって協力してもらうことで、私は技術そのものも引っ張られて進んでいくと思いますしね、効率も上がってくると思うんで。

 ただ、人間は土壇場まで来ないとがく然としないんだね。これぐらいの、要するに気候異変というのは昔もあったじゃないかということになりゃ、そんな昔のことをだれも覚えているわけじゃありませんしね。ただ、異論を唱える人もいるかもしらんけど、私はやっぱり世界全体の温暖化というのは進み、気象現象というものはかなり変わった形で露呈してきていると思いますよ。そういう認識というものは持ってもらいたいと思いますね。

【記者】選挙の話に戻ってしまうんですけれど、これまで知事、何人かの応援に行かれていますけれど、街頭の反応を知事はどのようにお感じでしょうか。

【知事】さあ、これはねえ、どういう人たちが集まっているかねえ。本当言うと、行き当たりばったりでやるほうが、私なんかも本当の反応を見られるんだけども。随分人が集まっているなと思っても、その過半が動員された人たちだと、反応というのは決まってくるでしょうしね。

 この間、ある人の応援に行ったときに、面白かったですよ。明らかに3分の2は動員、3分の1は通りかかった人が興味があってとまったというと、反応が歴然と違うからね。画一的な拍手と違って。それはやっぱり場所によるし、集まった聴衆によって、なかなか印象としては漠たるものを感じるけども、冷静な分析にはなかなかなり得ないんじゃないかな。

 私も全国区やりましたからね。人の集まり方知らない町に行って、ここでやろうとパッと行って、人が集まってくると、集まってきた人は興味がある人だからね、それなりの反応があって、手ごたえのようなものをより感じたり、感じなかったりしましたけども、人の選挙の応援ってわからないね。

【記者】二輪車雑誌のほうで伺いたいんですが、三宅島のオートバイレースについてなんですけれども、タイムスケジュールが大幅に遅れているようですけれども、この件についてどう思うかということ。あと三宅島復興に役立つということでしたが、残り11月までなんで、大分少なくなっておりますが、その点についてどう思うかということです。

【知事】昨日もね、あなたの同業の雑誌にインタビューを受けたんですけどね、やります、それは。形を少し変えてでもね。

 それからね、最初はデモンストレーションの域を出ないかもしらないけども、しかしまあ飛行場の直線コース使ってね、私、知らなかったんですけど、瞬間的なスピードを競うレースもやりますし、それから阿古のはずれの一部の公道を使ったレースもできると思います。これは島民にあまり迷惑かけずに済みますし。

 ただ、半島みたいに溶岩で突き出た部分の公道もあるんですがね、これはほとんど人が住んでないし、通ってないんですけど、ここは幅員そのものは足りるか足りないか。ですから、これはやってみて、都も援助して、レースに耐えるような幅にしましてね、来年からはそこでレースをやるつもりでおります。

【記者】2回目からは公道レースのようなものもやると。

【知事】やります。それで、人に迷惑かけない、危険のない公道で使います。たまたま、そういうものがありますから、あそこには。

 それから、断っておきますけどね、危険なことは、危険なのはわかっているし、それはマン島でもこの間亡くなった、人が。だから公道レースが危ないというけど、しかしやっぱりサーキットだって人は死んでいるわけですよ。それはね、みんな危険覚悟でやっているんです。そこにやっぱり人間の面白さ、意味があるんでね。人が死んだから一切物事をやらないということだったら、何の進歩も何もないでしょう。私はね、そこら辺が人間の何ていうのかな、面白さの問題でね、要するに昔は、ろくなギアもなかったころでも、ちゃちな酸素ボンベでみんなヒマラヤを目指した。ヘルマン・ブール(オーストリアの登山家)なんて人は、とにかく、知っているかどうか知らんけども、8000メートル級の山を初登はんというのは全部無酸素でやったんだから。マロリー(ジョージ・マロリー:イギリスの登山家)じゃないけどね、何でそんな危険な山に登るんだと言ったら、そこに山があるからだと。そこにやっぱり人間のなんか進歩のエネルギーの源泉があるんでね。

 私はね、危険だから一切やるなという論は、これはやっぱり自己責任の問題ですからね。非常に危険なね、何ていうのか、絶対やっちゃいけないもんだったらやりませんよ。ただやっぱり、皆さんご存じかどうか知らぬけどホイットブレッド(現ボルボ・オーシャンレース)っていう、アメリカズカップなんて屁みたいなものだ、あんなものは。ホイットブレッドこそ、本当のヨットレースだと私は思いますけどね。

 やっぱりケープタウン(南アフリカ共和国)から、要するにかつてのレースはシドニー(オーストラリア)までの、南氷洋をかすめていくレースというのは氷山があったりしてね、非常に危険な、随分そこで人が亡くなったんですよ。殺すほうの確率が高過ぎるから、今度はね、日本もエントリーしますけども、そのコースはちょっと変えてですね、何かもうちょっと北側、つまり暖かいところを通らざるを得ないシフトにしましたけども。でもやっぱりね、それでもそれに挑むということでね、たかだかヨットかもしらんけど、そういったもののギアも変わってくるし、技術も変わってくるし。

 僕はやっぱりチャレンジってことを忘れたら、人間というのは進歩はないと思いますよ。ヒューマニズムのセンチメント(感情)でね、危ないからやめろ、人が死んだからやめろということでは、物事は全然というか、野球だって人は死ぬことだってあるしね。私は危険だからすべてそういうことをやっちゃいけないとは、戦争絶対反対という理念とはちょっと、要するに重なり切れないものがあると思うんだ。平和の中で行われるイベントでね、人間が肉体的試練を超えてチャレンジするというところに人間の面白さ、美しさがあるんでね、人間の進歩というのはそういうところから出てきたんじゃないでしょうか。

【記者】先ほどの小笠原の関係なんですけども、小笠原全体を世界遺産にするのはちょっと難しいというような、先ほど話がありましたけども、父島、母島でも外来種の駆除などでいろいろ手を焼いていらっしゃると思うんですけども、なかなかその辺が難しいというふうに感じていらっしゃるという話を聞いていますが。

【知事】そうですね。もう米軍の占領下で、アフリカマイマイとかネムノキなんかが跋扈(ばっこ)しちゃってね、今までない植生になっちゃったしね。

 小笠原というのは、南硫黄もそうですけども、今までいかなる大陸、コンチネントにも属したことのない、完全に太平洋から隆起してできた、要するに土地なんですよ。そこへやっぱりいわゆるコンチネント、既存の大きな大陸から持ち込まれた外来種というものが非常に跋扈して植生を変えているというのは、非常に不自然なことでね、そういう点では、これ、やっぱり自然遺産の登録のためのハンディキャップになるでしょうな。

【記者】関連してなんですが、空港ですけれども、知事、以前に洲崎案でというようなお話もあったと思うんですが、その計画としては、考えとしてはお変わりないというふうに。

【知事】いや、洲崎だっていろんな問題がありますよ。これはね、環境省が何ていうか知りませんが、ある部分、削らなくちゃいけないこともあるしね、今ある限りのランウェイで離着陸できる飛行機はありませんから。これはかなり難しい問題だと思います。

【記者】別の場所も考えて…。

【知事】あり得ませんね、そんなものは。兄島が一番よかったけど、これはまだ環境問題でひっかかっちゃったから。

 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)